第五話 第一王子の帰還そしてまさかの‥。
駄文ですが何卒よろしくお願いいたします。
ギャレス帝国現魔王シャッテン・ハイデガーの子にして第一王子アドルフォ・ハイデガー
四姉弟の長男でもありまた後継者の一人。
武勇、知力、魔力も優れ眉目秀麗、筋骨隆々と隙もなく父と今は亡き母からも愛された男。
そんな男がギャレス帝国の敵対国のコレル王国から帰還してきた。
目的は王都にいる王国の王族と要人達の襲撃と王都破壊だった。それも
数年前から王子は自ら念入りに王都に向かい調査と計画を立ててそれが失敗に終った‥しかし父である魔王はあまり咎めようとはしなかった‥‥しなかったのでーー
野上大輝side
「息子よ!お前には失望した!!」
「‥‥‥‥。」
「魔王様!どうか落ち着いてください!」
荒れてんな魔王"様"は帰ってきた息子の王子に対してエラい剣幕
レベスは必死のパッチで魔王様を止めようとしとる‥。
最初は王子が来たことに歓喜した魔王はわいに命じて下がれやと言われてわいを連行してきた兵士たちと一緒に王の間横に下がって整列をした。
最初は息子である王子が帰ってきた時に喜んどった魔王様‥しかし。
「この未熟者!未熟者めが!!‥愛しい息子よ!お前は一体どこで道を誤った!俺と亡き妻はそのような教育をした覚えはないぞ!!」
もう一人の‥子供しかも乳飲み子を連れた女性が王子に付き添って来たときが状況が変わってん‥。
女性は金髪に長髪そしてスタイルも良い、しかし何故か両目は閉じているが顔立ちは整っているのは分かる程のべっぴんさんや。
そしてその女性が抱えている赤ん坊が‥何故か魔王様や王子、参謀のレベスのように耳の上らへんに角‥ヤギのような角が生えていた。
「‥う、嘘よ‥嘘よね?私は夢を‥夢を見ているんだわ‥?」
魔王様の隣にいるエイミー様が早口で小声でなんかいうとおるが聞こえん。顔が真っ青になっているんやけども‥‥。しかも震えとるで。
とワイは思った。
「‥‥父上これには深い訳がー」
「黙れ!息子よ!!言い訳なぞ聞きたくない!!‥なんてことだ!お前は女と誇り高き我ら魔族をなんだと思っている!?」
王子が何か言おうとすると激昂しながら遮る魔王様。更には
「しかもこの娘はコレル王国の国王の娘の一人ではないか!!」
と言うた。
魔王様の発言に王宮にいた者たちざわつきはじめる。
‥‥えっ?ほんまに?ほんまに王女様?
かくいうワイも驚いた。
リアルロミオとジュリエットと思うた。
ほならその女性は魔王様の言葉に反応して前に出ようとした。王子はそれに気づいて一緒にゆっくりと数歩歩くとその場に跪いた。
「お初におめにかかります‥偉大なる魔王様。仰るとおり私はコレル王国フレデリック・フォン・クラウゼの第一王女、クリスティーヌ・フォン・クラウゼと申します。」
優しくも丁寧でな言葉をそう告げた。
そして彼女が抱いている赤ん坊を魔王様に見せるようとする仕草を見て隣りにいる王子も手伝っている。二人に支えている赤ん坊は先程の喧騒をなんのその様に気持ちよくスヤスヤと眠っている。
「そしてこの子が‥‥アドルフォ様と私の娘のアナでございます」
と言うと王宮気配が気まずいほどしんとした例えで言うなら時が凍ったような沈黙やった。
「‥う‥‥。」
「?」
「‥‥う、う‥うわーん!!!」
「えっ!?」
「なぁ!」
「エィミー様!?ちょ!?どこへ行くんやー!!」
俺もうっかりと声を出してしもうた。
なぜなら沈黙を破るかのように魔王様の近くにいたエイミー様はこの王宮から逃げた!?しかも止めようした扉前にいる兵士達を突き飛ばして扉を開けて逃げたで!!
一目散にこの場から逃げたエイミー様、その彼女に突き飛ばされ負傷した兵士、開閉された扉を見ていると呆気なくワイは見ていると
「お、俺に魔族と人間の孫が‥!孫がっ!?」
「魔王様!!お気を確かに!?」
魔王様が壊れかけの玉座から滑るように落ちて‥半狂乱となっていたで‥。
「!!‥おんぎゃあ!おんぎゃあ!!」
と半狂乱となった魔王様の声で赤ん坊がけたたましく泣き初め王子と王女は必死になってあやしていたで‥。
これは‥‥カオスや!!と思ってしまったで‥。
魔王様の初孫。
これからどうなるのやら‥。