第一話 異世界転移者の儀式召喚
駄文ですが書きました!
何卒よろしくお願いいたします!
廃城【数日前までは魔王城】の暗くジメジメした地下室にて現魔王は‥もう躊躇いもなく召喚の儀式を行っていた。
祭壇が置かれ供物が置かれその先には禍々しいほどの魔法陣。ちなみに塗料は己の血【小皿】に入れた混ぜた模様。
「これしかない、もうこれしかないんだ!我が国と我が一族の為にも‥‥!」
と言いながら悲壮感を浮かべながらも目は充血しながら儀式に移った。
魔王は呼吸を整え祭壇前に跪いた。
「我は現魔王シャッテン・ハイデガー!偉大なる我らの祖魔神ギャレス様!貴方様の子孫は今窮地に陥っております!何卒お声を聞いていただきたい!‥‥魔鳴の誓詞を唱えよ!古よりの闇よりよりも現れし瞬間、邪神の顕現を讃える!命あるものよこの言葉に従って、我らの祖である魔神を喚び永遠の闇を司る我らの祖よ!我が呼び声に応えよ!!」
と魔王は言うと魔法陣から黒い靄が出てきたそれは段々と大きくなり地下室の天井に達した。そして靄は突然瞼が形成されてそこから眼【片目】だけ現れた。その目は女性のような眼であった。
「ワレヲヨビダスモノハナンジカ?」
「おおっ!‥貴女様はギャレス様‥!!」
魔王は魔神を呼び出すことに成功したことに歓喜した。しかしその反面の圧倒的な魔力に恐怖を感じていた。
今まで生きていて感じたことがない力であった。言葉を間違えれば何をされるか分からない。
「トオウヌシハハワレノシソンカ?」
「はっ!ギャレス様の直系の子孫に当たるシャッテン・ハイデガーでございます。」
その場で平伏する魔王。額にアブ汗を流している。
「ソウカ‥‥シテワレヲヨンダナニヨウダ?」
「貴方様を呼びし理由はこの願い小箱に今から呼び出した者に対して貴方様の偉大なる闇と力と知識の加護を与えてくだされ!」
と魔王は平伏から立ち上がり祭壇に置かれた物の中の一つを黒い靄にかかっている魔法陣に置こうとしたが
「うっっ!!」
途端に魔王は立ちくらみのようなものを感じたそれは闇の力を持っている者でも崩れるようなものである。この靄の正体は瘴気‥本来なら闇の力を持っている者なら瘴気を受けても何も全く感じないがこれは違うようである。
「キヲツケヨワガシソンヨホカナラモウシンデイル。」
「も、申し訳ありません!」
「シカシネガイノコバコカ‥ワレモイキテイルウチハミナンダナ‥。」
邪神でも始祖でもあるギャレスの黒い靄に凄まじさを畏怖を覚える魔王はそれでも魔法陣の中心部に置かれた一つの古びた赤い小箱
一見これは廃物のようで鍵が掛かって中が見れないこの小箱‥これは魔法アイテムの中でも特に稀少でもあり一度使用したら後数百年ほど見つけることが出来ないほどのアイテム。
その名は
願いの小箱
誰がいつの作られたのが分からない魔法のアイテム
字を書くようにどんな事でも一つだけ願いを叶えるという伝承がある。
この願い小箱が現れて数千年以上
例としては大金持ちになり、偉大なる魔法使い、天下無敵の戦士になったり、絶世の美女が現れて結婚、枯れた大地だった土地を豊穣の大地にしたり、しまいには不老不死になった者がいるという話がある。
悪しき話では強力な軍団呼び寄せ戦乱を起こしたり、憎む者を一瞬にして害したり。または災害を呼び起こしたりして国が滅んだという伝承がある。
その中でも伝承の最初の記録では異世界の者を呼び寄せた。
という伝承がある。
続きには
”その異世界の者が後に勇者となり魔と邪が蔓延る世界を救いそして王となり国を作った。その国が後に大陸【グラーテル】の覇者となった。王の死後その息子とその孫たちが国を分け新たなる国々が誕生した。”
しかし人の世がこの世にあるよう人には悪があり、欲があり戦乱が巻き起こったかつての王の末裔達の血肉で争う中でそれまで気息奄奄だった魔が復活して辺境に建国約数千年間は部族や周辺諸国を併合、滅ぼしたり危うく逆に滅びかけたり、数百年ほど停戦などをしていたりという状態という。
なお今現在では‥旗向きは劣勢の状態である。
それでも魔王は早速召喚の儀をやろうとするが‥。
魔神は
「シカシ‥‥ワレハキニナル。」
「な、何がですか?」
いきなり魔神に止められて少し驚いた様子
「ソノヨウナコトヲセズトモ‥ナンジカ‥ナンジノコラ二ネ‥‥ネガイノコバコ‥ヲツカエバヨイノデハ?」
「そ、それは私も考えました。私と子らに使えば大いなる力を得るでしょう‥しかしこのアイテムはあまりにも恐ろしいという伝承があります。」
願いの小箱‥それは使用者の願いを叶える物しかしその後の結末が悲惨と言われている。
大金持ちになった者は人の心を忘れ人の恨みを買い殺され。
偉大なる魔法使いになった者はその力を恐れた時の権力者たちに謀殺された
天下無敵の戦士になった者は不運な事故にあい死亡。
絶世の美女が現れて結婚した者は自分が年老いてゆく中で妻だけが若いままなのに気に食わず殺害その後精神を病んで牢獄で息絶えた。
枯れた大地だった土地を豊穣の大地にしたしかしその土地が権力者たちに狙われて戦となり願いし者は戦に巻き込まれて死亡
不老不死になった者は自分だけ生きていて周りの皆々が死んでいくの耐えられなくなりそのまま火山に身を投げた。
等など悲惨な末路があり、悪しき願いを叶えた者にも悲惨な末路がある。という話がある。
「ですからこれを私や私の子が使ったらどんな悲惨な末路になるのか分かりません。しかし何故か伝承では異世界の者を呼び出した時には悲惨な伝承は残っておりません。それに異世界の者は異様に能力が高いと言われております。ならばこの場で召喚してさらに魔神であるギャレス様の大いなる力を異世界の者に与えて我らの敵を倒す者となるでしょう‥!」
「ナルホドソレハワカッタ‥シカシ‥カリ二ソノモノガ‥ワレラノテキ二ナルヤモシレンゾ‥?」
「ギャレス様それは御安心ください。私に考えがあります。‥でははじめたいと思います。」
魔王はそう言いながら自信たっぷりな表情を浮べて‥呼吸を整え召喚の儀式を始めた。
魔法陣に置かれた願いの小箱に手を向けてその途端に陣が真っ赤な鮮血のような光になった。
「願いの小箱よ!願い小箱よ!!聞け!我は魔王シャッテン・ハイデガー!我は願う!異世界から恐ろしき邪悪な転移者をここに呼び寄せたまへ!!」
と魔王は命ずると願いの小箱は黒き光に包まれてその途端に小箱の鍵が開き蓋が空いたその途端に箱の中から紫色の煙がまるで爆発したかのように溢れ出した、
「うおっ!?」
魔王は怯んで煙を吸わないように顔を隠したそして遠くから
「地下室から煙!?なんだこの紫色の煙は!?」
「あそこにもしや魔王様が!急いで!」
と先程から魔王探している臣下の二人が近づいて来るのが分かった。
そして近くでは鼻歌が聞こえてくる
「‥♪♪♬。」
煙が段々と晴れて来てようやく視界が見えてきた。そして魔法陣の中に誰がいると魔王は気づいた。
「‥ち‥‥ご‥‥い‥‥ご」
「おおっ!成功だ!」
声がはっきりしてきた。魔王は遂に異世界の者を呼び寄せた!と歓喜に包まれながらも目を凝らして見ると‥‥。
「いちご〜いちご!いちごを〜乗・せ・て‥甘みがたっぷり〜ケーキの完成〜やで〜♪」
テーブルで意気揚々とケーキを作っている赤髪の男がいた。
「「‥‥‥‥‥えっ【エッ】?」」
魔王と魔神の声が被った瞬間であった。
願いの小箱ですがその使命を果たして跡形もなく消えました。
次現れるのはいつのことやら‥。
次回もよろしくお願いいたします。