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第十六話 大輝初任務 リナ・ロティエの事情

駄文で長文で何卒よろしくお願いいたします!


あの面談後大輝とリナの二人は採取クエストに精を出した。

"たまに本来の目的"忘れるほど熱中していた。

リナに教えられ大輝にとってここ一週間が自分にとっては新たなる知識が覚えられる新鮮な出来事だった。

例えば

「リナちゃーんこのキノコ大丈夫かいな?」

毒々しくなぜか黒い斑点があるキノコを差し出す。


「ダイキさん!それはカブレキノコです!早く捨てて!!」


「えっ‥?‥か、痒い!手が痒い‥!!!」

大輝がキノコを手放した瞬間に手が真っ赤に腫れて痒みが発生した。


「今薬を出しますから!掻かないでください!!」

とリナはポーチから塗り薬を出そうとしている。

‥そんな二人を遠くから野上大輝を監視している一人のギルド所属の内偵は二人の騒動に呆れて見ている。

またはある時は


「リナちゃん‥これがチコの実やろうか?」

と黒々しくブツブツのような木の実を差し出す。

「‥!!それはハレツの実です!早く捨ててください!」

「へっ?‥痛って!!!」

と言われた瞬間に大輝が両手の手のひらに置いていた数十個の木ノ実が突然と連続的に破裂した。

「きゃあー!!!」

大輝は衝撃でうっかりと足元に落としてしまうと足元にそれはまるでかんしゃく玉の様に破裂してリナと大輝は驚いた。

‥ギルドの所属の内偵はそんな二人‥特に大輝は鼻で笑いながら隠れながら報告書を書いている。

などなど採取クエストなどを挑んだ。

そんなコンビだがなんとか依頼達成をしていた。それも彼女にお陰である。

周囲の冒険者達から奇異な目で見られていたがそんなのは関係なく働いていた。

そしてたまに彼女と安い大衆食堂で飯を食べることがあった。

その中で大輝は彼女と会話していく中で彼女の素性が明らかになっていた。


リナ・ロティエは地方都市カレリから北部馬車で3日ほどかかるロンク村の出身で家族は、母親と姉、妹で彼女は三姉妹の次女にあたる。

父親は村一番の薬師だったがリナがまだ幼い頃にロンク村の隣村に疫病が発生した。

隣村とはいえ多くの疫病で苦しむ者たちを見捨てることは出来ないと言いそのまま出向いた。

お陰で彼の活躍で疫病は収まり多くの人たちは彼に感謝した。

しかしその帰りの道中に当時そこに跋扈していたならず者の盗賊団に襲われ命を落とした。


あんなに他人から愛され家族を愛した父が無惨な姿で帰ってきた時の母と姉の反応は慟哭‥彼女はまだ生まれて間もない妹を抱きして数日は悲しみのあまり泣いていた。

無論その後盗賊団は冒険者達と国の騎士団達に討伐され皆討ち取られた。しかし仇を討っても死者が帰ってくることはない。それでも残された家族達は悲しみ背負い前を向いて歩むしかない。

幸いにもロンク村の先代の村長、村人たちは亡き父親たちの日頃助けて貰った恩を援助で返す形で家族を支えてくれた。

その時から姉とリナは父親が残した遺産でもある数多の薬師の知識書を読み独学で学び始めた。

母はそれを見て何も言わずにただ目を潤ませていたという。

ここまで行けば美談になると思っていたが現実は全く違っていた。

二年前村長が病で亡くなり新たな新村長が代わりとなった。

新村長はそれまで前村長が行っていた彼女の家族の支援の援助を打ちきった。

主な理由としてはここ数年デレバー王国が聖戦と称して魔王が率いるギャレス帝国との戦でコレル王国が盟主の連合軍の一員で遠征の戦費の増税そして色々な物をとことんと税を取りさらにコレル王国の周辺諸国の農作物の不作、飢饉などが彼女が住んでいるロンク村まで影響してしまった。


それまで彼女達を支援してくれた村人たちも余裕がなくなってしまった。誰も支援してくれなくなった。

家族は悩んだ。母は畑で頑張ると言うが小さな畑で稼ぎは少なく収入もごく僅かなら姉が代わりに知り合いいるカレリに出稼ぎに行くと言ったが。

しかし姉は若いながらも村人の中でただ一人の薬師な為に遠くに長期間いられない。妹はまだ幼い‥。リナもまだ姉の助手兼見習いで危険な行為‥家族は悩んでしまった。

しかし悩んでいては生活が楽になることはなくむしろ生活苦になってしまった。

母と姉は憔悴しきっていった。

母は畑と行商に出向き内職もした。姉も薬師として診察をしたり色々な物品を販売したが成果はなかった。

そんな二人の姿を見た彼女は耐えられなくなり母と姉に言った。

私も出稼ぎに行く

と彼女は言った。

最初の二人は戸惑いとにかく反対をしたががまだ幼い彼女の強い決意にただ涙を流し彼女の気持ちを受け取って抱きしめていた。

そして数日後彼女は姉の知り合いがいる地方都市カレリに出向いたという。

ちなみに知り合いが住んでいる薬師の診療所&薬屋兼自宅に泊まっている模様でたまに店の仕事を手伝っている模様。

大輝はその知り合いに一度会ったことがある。その知り合いとはギルドマスターとの面談後の翌日に出会った。

グラシアン・ドゥルスーという男性で自分よりも数歳ほど年上だがとにかく彼女を心配していたという記憶があった。


「彼女も薬師とは冒険者ギルドに入っている‥危険は承知の上だ。でももしも彼女を不埒な目で見る、見捨てるような行為をしたら‥僕は君を絶対に許すことは出来ない。」

という"ありがたい御言葉"を受け止め大輝はリナをギルドの依頼の時は片時も目を離さず必死で見守っていた。

大輝自身もリナのことを内心では彼女の事を。

"色々な薬物を教えてくれる先生"

"ワイもよりもしっかりした子"

として見ている。


この事は魔王軍幹部エイミーに定期報告では話してはいない。

仮にこの事を話したら一体どのような"お叱り"を受けるのか大輝は知っている。

ちなみにエイミーは中々任務に進展しない大輝に対して苦言を呈していたが必要以上に言わない。


大輝もこれまでカレリのダンジョンの情報を耳にしている。

・カレリのダンジョンは作られて今まで長い間誰も踏破したものは誰もいない。

・ダンジョンの入り口は洞穴のような形だが見た目に反して内部は広く深い階層がある。


・ダンジョン入り口から魔獣やモンスターが現れてダンジョン周辺地域に潜みやってきた冒険者達を襲撃する。


・ダンジョン内部には長い間無念のまま亡くなった冒険者達、モンスター達の恨み辛みの怨念が溢れていて欲望で来た冒険者達を自分らの仲間にしようとする。引きずり込むダンジョンはいわゆる墓場のような場所【酒場で酔っ払ったおっさんの証言。】


などなどと色々な情報を得ていた。

魔王軍の在籍している野上大輝

ダンジョンに隠されているレアアイテムの一つ"慈悲の聖杯"を手に入れは大輝はリナと否応でも帝国に帰還せねばならぬ。

大輝は彼女の身の上話を聞いてからこの数週間程度の付き合いだが何かしら一つでもいいから今までの恩返しをしたいと考えている。

とはいえ中々出来ないのが悩みの種でもある。支給された資金をほんの少し彼女の為に置いて行くもいいがに渡しても焼け石の水程度‥どうするべきかと自分にはそんなこの世界の立ち位置を苦悩しながらも大輝は考えていたのであった‥。


そして翌日次の採取依頼

大輝とリナはダンジョンとは少し離れた地域の林で別れながら作業をしていた。


「月光花‥は後数本で集め終わりー」

リナは汗をかきながら籠を背負い作業をしていると。

「ーーーー!!!!!!!」


「!?」


突然の雄叫びというよりは聞いたことがない金きり声が響き渡る。

咄嗟に耳を塞いだ。彼女の周りから何かがドサッという何かが落ちる音が聞こえて来たそれも複数。

必死に目を閉じ耳を塞いだ暫くすると‥その金切り声音は止んだ。

彼女は恐る恐る目を開けると


「‥‥!?」


信じ難い光景が見られたそれは彼女の周りには鳥やリス、野ねずみ、猿が泡を吹いて倒れていた‥。先程のドサッという音は彼らが金きり声により落下したのではないかと彼女は思った。


彼女も何だが頭がフラフラしていて頭痛が痛く気分が悪いと感じていた。あの金きり声のせいだと感じ彼女は咄嗟にポーチからあらゆる状態効果に効く"気付け薬"を服用とした。


苦い味だが‥段々と痛みと気分の悪さは消えた。


「そ、そうだ。ダイキさんは。」


と彼女は思い出した。大輝は別の場所で月光草を探してくると言い彼女に行ったばかりであった。


彼女は心配のあまりその林に向かうと


「おーいリナちゃん。」

と声が聞こえると大輝は林を抜けて来た。しかし表情はあまり良くなく左手で耳をほじりながらもう片方の手に根菜に似た形状をしていて先端部分が二股に分かれて足のようになってそれはまるで人体のようにも見えた。 

「ダイキさん無事だったんですね!」


彼女は心配のあまり大輝に駆け寄る。


「いや〜まいったで‥聞いてよ〜林の向こうでなんか変なのが埋まりながら動いていてワイは興味本位で引っこ抜いたらこれが突然悲鳴のような声が聞こえたんや〜いやびっくりしたでホンマに〜。」


大輝は片手に持っているモノを彼女に見せつける。彼女はそれを見て驚いた。


それは魔法薬、錬金術、呪術にも使われる貴重な材料でもあり、強力で非常に高価な精力剤、媚薬、若返りの薬にも使用されるというマンドレイクという売れば金貨100枚以上は確実にするという非常に希少価値の高い薬物であった。


「だ、ダイキさん‥!」

リナは震えながらマンドレイクを指を指すを彼女は資料でしかマンドレイクを見たことがなく実物を見るのは初めてであった。

「あっ?これ‥‥がしかし耳が痛てぇ頭も痛てぇ〜。」


彼女は驚きを隠せない状況で言うが大輝は耳‥鼓膜に違和感がある為にそれどころではない。


本来ならマンドレイクを引っこ抜いた者は絶叫により正気を失うかもしくは最悪死にいたることがあると伝えられているが、大輝は特に正気を失うこともなくピンピンしていた。

「あっ、すいません!気づかなくて‥こ、これ!」


と彼女は大輝に気付け薬を渡した。


「おっ。あんがとう‥うっ臭え‥。」


大輝は気付け薬のキツイ匂いに我慢しながら片方の手にあるマンドレイクを手放し鼻をツマミながらそれを飲んだ‥。

「‥‥ふぅ‥これは苦ぇけども効くわぁ‥。さてと月光草を探すか‥。」


と大輝はそう言うと手放したマンドレイクを見もせずにそのまま依頼の月光草を探しに出ようとする。


「‥!?あ、あのダイキさん!」


「?」


「そ、それ手放すのですか!?」


依頼の月光花よりも価値が高いマンドレイク。


大輝はそれを一度見た後になぜか怪訝な顔をして


「いやいやこんな音響兵器もどきいらんて‥リナちゃんがほしいならあげるわ。こんなもん‥まぁなんや喧しくて蹴飛ばしてちょと砕けたけどもあげるわ。」


と言い大輝は世の中そういう物好きがいるんやな‥ワイも人のことは言えんけど‥とボソッと言いながら月光花を探しに行った。


「‥‥‥!」


リナは少し唖然としながら我に返り直ぐに少し根っこと根本が砕けたマンドレイクを拾い大輝の後を向かったのであった。


‥‥なお遠くから大輝を監視していたギルド所属の内偵はマンドレイクの金きり声により木の上から落っこちて気絶をしていたのであった。












次回からダンジョン編に突入します!

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