79.テンプレ的に、ステータスを偽る俺。
シンジ君、ステータスを偽装するの巻。
こういう偽装こそテンプレですよね。(ヲイ)
幼女が手を下ろすと同時に光が収縮し、そこから石板のようなものが生み出される。
「段数級数の基準は、こんなもんじゃな」
そこには、石板に刻まれた段数基準が示されていた。
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4級 初心者、初めて使うことに成功したレベル
3級 初級経験者、一般レベル
2級 ちょっと使える経験者
1級 初級者の壁。才能がないとここまで。
初段 中級者になりたて
二段 中級者の壁。ベテラン一般人。ここまででも結構実践で使える
三段 ここまでくれば一般的には上位
四段 上級者の上位。普通はここで終わり
五段 才能の壁。ギリギリここまで上がれる人もいる
六段 名人と呼ばれる。世界的にも珍しい。
七段 人類到達可能最高点。可能というだけで、実際には達する人はほぼいない
八段 伝説の存在。人外。
九段 亜神認定レベル
十段 神と同等
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「うわっ……私の段数、高すぎ……?」
シンジが、口元に両手を当てて驚きのテンプレポーズをする。
「バレたら大変じゃの。わっはっはッ!!」
幼女が腰に手を当てて、平らな胸を反らして大笑いする。
「笑い事じゃねーぞゴルァ! 俺がトラブルに巻き込まれたらどーすんだよッ!?」
「お主はそういう星の下に生まれておる。安心せい」
「全然安心できねーじゃねーかッ!!」
幼女はひとしきり笑った後、指摘してきた。
「お主は『隠蔽』を持っておろう。それで段数などは書き換えてしまえば良かろう」
「『隠蔽』って、そんな書き換えとか出来るのッ!?」
シンジが『隠蔽』を覚えたのは、チュートリアルで魔獣などから身を隠していた時だった。当然、その後はスパイ活動っぽい事などで使用していた。
「頭が固いぞ。前にも言ったじゃろ。言葉とは力を持っている。ゆえに、『隠蔽』する対象が自分の身体や物理だけとは限らない」
「なるなる。つまり、段数だって誤魔化せるという事か。どれどれ」
シンジは、ギルドカードをじっと見つめる。
「ささやきー、いのりー、えいしょうー、ねんじろッ!」
隣で幼女が何かを祈っている。
「……イヤな呪文だなあ。確率論的に」
幼女の謎の祈りの呪文に、シンジがイヤそうな顔をする。もちろん、ハルクとフレディは何の事か分からない。自分たち人間にはわからない創造神と使徒の高度な会話だと思っている。
しばらく念じていると、ギルドカードが光りだした。ちょっとシンジが焦る。
「……まさか、灰にならないよね?」
デロデロ音が鳴る。
「おきのどくですが ぎるどかーど は き……」
「やぁめろぉぉぉぉッ!! それ番組違うしデロデロ鳴る音もトラウマるからッ!!?」
「儂が最後まで言えていたら消えてたな」
「あっぶねーッ!! 俺ファインプレーッ!!」
シンジが胸を押さえて叫んだ。激しく心臓に悪い。
「もう少しでデータ消滅テンプレが出来たのに」
幼女が口を尖らせる。
「いらんわそのテンプレはぁッ!!」
全く油断も隙も無いものだ、とシンジは光るギルドカードを両手で隠す。
「まあ良いわい。それより、偽装できたか確認してみい」
幼女に促されて、シンジは渋々ギルドカードを見る。
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名前 :シンジ=クロス騎士爵
ランク
総合評価:シングルゴールド級
討伐 B-
採取 A-
護衛 G-
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職業 :冒険者
称号 :騎士爵
技術 :祈祷:三段
魔術 :土魔術:五段 水魔術:四段 生活魔術:三段
武術 :剣術:四段 斥候術:三段 体術:四段
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預金 :307G/8sG/8bS/3S
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「ほむ、このくらいなら、まだ許容範囲かな? かな?」
幼女も覗き込む。が、ちょっと渋い顔をする。
「祈祷はさすがに低すぎじゃろ。聖痕持っているこ奴らで六段じゃぞ?」
「すると、神殿の一番偉い人は?」
「ふむ……同じく聖痕を持っておるので六段じゃな」
「何で持ってない俺の方が高いのッ!?」
「使徒じゃからな。これで儂とドツキ漫才が出来るようになれば八段まで上がれるぞ?」
幼女はハリセンを持って、こっちゃ来いと誘いをかけてくる。
「イヤさすがに幼女どついたら、どんだけ鬼畜よ?」
だがシンジは乗らない。ノリの悪いやつである。
「そこで創造神だからという理由でないところにシビれる憧れるゥ!」
そこでシンジは真面目な顔になる。
「ま、冗談はさておき。この能力関係部分は、本人が任意で隠せるようにした方が良いぞ。トラブルの元になるし。と言っても、発行元のギルドは把握するんだろうけど」
「そうじゃな、それもテンプレというものじゃな。そうしよう」
幼女も納得したのか、それには同意してきた。そして、ハルクとフレディを見る。
「主らは下界に戻ったら、総神殿を通じてこの事を各国と各ギルドに通達するように。儂からの神託としてな。くれぐれもシンジの名は出さぬように」
「「ははッ!!」」
「それでハルク、フレディ。通達はいつまでに完了する?」
その言葉を発する幼女は、確かに創造神としての威厳に満ちていた。シンジが驚くほどには。
「半月ほどいただきたく存じます」
ハルクが答えると、幼女が肯いて了承した。
「良かろう。では、15日後にカードを改変する。なお、儂はその準備のため、しばらく問いかけにも答えられぬ。左様心得よ」
「「ははッ!!」」
ハルクとフレディが膝を付き畏まった。
「あれ? これ俺もしなきゃダメ?」
「お主はそのままで良い。それとも、儂の足をペロペロするか?」
「だから事案になっちゃうからねッ!!?」
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