43.テンプレ的に、冒険者カードを受け取る俺。
シンジ君、腐の洗礼を受けるの巻。(マテ)
冒険者カード表記って、テンプレの基本ですよね?
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予約投稿ミスっておりました……
申し訳ありません。
シンジと支部長は、思わず顔を見合わせた。
「マスター、ジュリアさんって……」
「……聞くな」
「あ、ハイ」
その後はふたりで黙々と手続きを続ける。ナニカカラ目を背けるように。
「よし、これでいい。書類とカードを持って、ジュリアのところに行ってくれ。それでカードが発行されたら、確認したいのでこちらにもう一度来てくれ」
「はーい」
シンジは、素直に階下に降りた。そこには、受付に座るジュリアの姿があった。ちょうど背中側から出てきた感じだ。
「あ、シンジ様、終わりましたか? ……どうされましたか?」
シンジが、ズボンのお尻のあたりが気になったのか、しきりにズボンを後ろに引っ張って直そうとした。どうも、先ほど支部長とのくんずほぐれつでずれた様だ。
「あ、いえ、ちょっとお尻に違和感が、って、あ」
それを聞いたジュリアの目が輝いて、ニチャリと音がしそうな勢いで口元が三日月形に歪められた。
「そうですか、それは大変でしたね。ウフフ♪」
「あ、あの、ジュリアさん? それは誤解でしてね?」
「良いんですのよ、気にしなくて。……理解者は少ないかもしれませんが、受付の皆は味方ですわ♪」
それで良いのか受付嬢。
「シンジ様のような美少年が、マスターのようなむくつけき男に、だなんて、愛の形は人それぞれですわ♪」
いや、そういうテンプレは求めていないから。シンジは心の底から思った。
「あ、あの、本当に誤解ですからね? それより、登録を進めてくださいね?!」
そこで、ジュリアの微笑みが粘っこいものから普通の笑みに変わる。
「もちろん冗談です。では、少々お待ちください」
ジュリアが軽やかに一礼し、受付を後にする。それをボー然と見送るシンジ。
「……え? 揶揄われた? 本当に? っていうか、何でこっちにまで貴腐人文化がッ!? 幼女かッ?! また幼女のせいかッ?!!」
どこまでが芝居で、どこまでが本気だろうか。ジュリアが戻ってくるまで、シンジは頭を抱えるのだった。
◇
ジュリアが戻ってくる。その手には小さなお盆があり、上にはカードが乗せられていた。
「これがシンジ様のカードです。紛失しますと、再発行に小金貨1枚掛かりますのでご注意ください」
「わかりましたー。結構高いね。ちなみに、お金が無かったときは?」
「ランクを下げて、初心者から再発行ですね。そのくらいしないと罰則になりませんから。もちろん事情は考慮しますが」
なかなか対処は厳しいようだ。
「それと、俺には様もいらないですよー」
するとジュリアさんは、とても柔らかい微笑みを浮かべた。
「わかりました。それでは、シンジさんとお呼びしますね」
渡されたカードを見ると、こんな表記がされていた。
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名前 :シンジ
ランク
総合評価:ストーン級
討伐 G-
採取 G-
護衛 G-
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「ほむ、ジュリアさん、この表記の意味を教えてくれる?
ジュリアの説明によると、ランクはGからSSSまであり、それぞれマイナスとフラットとプラスがある。SSSのみはプラマイが無いらしい。
級は3つの項目『討伐』『採取』『護衛』のうち、一番高いものを評価として出す仕様だ。
Gがストーン、Fがカッパー、Eがブロンズ、Dがアイアン、Cがスチール、Bがシルバー、Aがゴールド、Sがミスリル、SSがアダマンタイト、SSSはオリハルコン級と言われる。
例えば、討伐がS、採取がS+、護衛がAだった場合、Sがふたつなので『ダブルミスリル』という級になるという事だ。歴史上トリプルオリハルコンは存在していない。シングルオリハルコンが歴代最高だそうだ。
「ほむ、これって誰が決めたの?」
「神託で『冒険者ランクはかくあれかし』と」
これをカードに刻む機械も、創造神から与えられたそうだ。だから、偽造は絶対できないし、紛失したカードは新しいものが作られたら、自動的に消滅するらしい。だから、成り代わりも出来ないようだ。
「ギルドテンプレの王道突っ走りかぁ。幼女、したい放題だな……」
シンジは、頭痛を覚えた。
「ま、いっか。で、俺はストーンから始めるって事ね」
「普通ならそうなんですが、シンジさんの場合、アイリス様やアンリ様から聞いている件もありますので、たぶん実力試験を行い、その結果が反映されると思います」
「ほむ、それで支部長が部屋に戻れと言ったのかな?」
俺の問いに、ジュリアさんはひとつうなずいた。
「では、支部長の執務室へ戻りましょう。ご案内します」
そしてにこりと笑い、俺を促して歩き始めた。
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