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35.テンプレ的に、ギルドにたどり着く俺。

シンジ君、冒険者ギルドに行ってみるが、途中でやられるの巻。

さすがは幼女、シンジの天敵?(ヲイ)


 「ほむ、本当に中世欧州みたいだな」


 先ほどは急いでいたこともあり、じっくりとは見ていなかったが、城壁の中に会ったのは、まさに中世欧州の都市だった。石と煉瓦と漆喰によって作られた三角屋根の町が並び、白と黒と茶のコントラストが美しい。


 「え? ちゅうせ?」


 「んー? 何でもないよ。気にしないで」


 足元は石畳が敷かれていて、噂に聞く汚物の臭いはしない。


 「アイリスさん、変なこと聞くけど、この街では下水はどんな処理しているの?」


 「処理ですか? 普通にスライムが処理していると思いますが?」


 アイリスが不思議そうな顔をしている。


 「なるほどー、スライムあるある(テンプレ)かー」


 どうやら、ファンタジーらしくスライムに処理させているらしい。見事なまでにテンプレ通りだ。


 「離れたところにある、あの大きな建物は?」


 見ると、城壁の中にもう一重城壁があり、その城壁を貫くように大きな円形の塔がある。


 「ああ、あれは神殿ですね。創造神様を祭っています」


 「へえ、あれが神殿かあ。後で行かなきゃね」


 幼女も神殿に来るように言っていた。挨拶はしなきゃいけないだろう。


 「あれ? そう言えば、あの村にあったのは『教会』だったよね? んで、こちらは『神殿』。どう違うの?」


 「ああ、村の小規模な神殿は普通『教会』と呼ばれていますが、その辺の区別は知らない人も結構いますね。正確には神殿の階位で『司祭』以上の聖職者がいるのが『神殿』で、『助祭』以下しかいないのが『教会』と区別されています」


 なるほど、だからあの村の建物は『教会』だったのかとシンジは納得した。宗教や宗派が複数あるわけではなさそうだ。


 よく見ると、塔の先端には四角くて、楕円の穴が多く開けられた四角い板が付いていた。ちょうど、シンジのいた世界のキリスト教教会なら、十字架が掲げられているような場所だ。


 「あの四角い板、楕円の穴がいっぱい開いているのは」


 「ええ、創造神様の象徴ですね。私も意味までは知りませんが」 


 「象徴かぁ、十字架みたいなもんだよねえ」


 何故か、あれと似たものをどこかで見ていたような気がする。幼女のところかな?


 「不思議な形で、あの楕円の大きさが少しずつ変わるところとか、実は世界の大きさや生きる者たちを表していると言われています。ですが、本当の意味は教皇や枢機卿すら教えられていないらしく、実は世界の真理が描かれているという学説もあります」


 「詳しいんだね」


 「一応、創造神様に関することは、貴族の一般教養です」


 「ほー、そうなんだ」


 「そうです。創造神テプレーナ様は、私たちを見守ってくださっています。時には天罰も下されますが」


 天罰というのは、例のアノ色々なことなのだろう。それよりも、だ。


 「待って待ってちょっと待って? 創造神様のお名前って、テプレーナ様で合ってる?」


 「え? そうですよ? どうしたんですか? 突然」


 テプレーナ、……テンプレーナ、……テンプレな。


 「幼女ェ……。そこまでするかオイ」


 力の抜けたシンジは、改めて象徴という長方形のプレートを見た。プレートに楕円の穴。どこかで見たような。……そう、あれは。


 「テンプレートぢゃねーかッ!!? なめとんのか幼女ッ!!」


 「ど、どうしたんですかシンジさんッ! ちょ、落ち着いてッ!!?」




 ◇




 「ゴメン、ちょっとコーフンした」


 「いや、それは構わないんですが、何にそんなに怒っていたんですか?」


 「それは聞かないで……」


 シンジは、神殿に逝ったら幼女を〆る決意だけして、まずは冒険者ギルドを目指すことにした。


 歩きながら横に並び、シンジとアイリスは雑談をする。


 「それでアイリスさん、本当に叙爵されそうなの?」


 「おかげさまで、本当に騎士爵へ叙せられそうです。夢のようです」


 アイリスの頬が上気して赤らんでいる。本当にうれしいのだろう。


 「そんなに騎士爵になりたかったの?」


 アイリスが、ちょっと戸惑うように一瞬こちらを見た。そして、口を開いた。


 「正確には、独立したかった、ですね。私の家は男爵家です。兄がふたりいます。下の兄が、シンジさんも知っているアンリになります」


 それは、貴族家のあるあるだった。


 「貴族の娘は、基本的に政略結婚です。まあ、いろいろあって、私はそれがイヤだったので自立しようと、元々好きだった剣術に打ち込み、騎士になったのです」


 「ほほー」


 「ですので、騎士爵として自立できるまでになったのが嬉しいです」


 この国が特殊なのは、家の爵位である『家爵(かしゃく)』とは別に、個人が所有する一代限りの『個爵(こしゃく)』が存在するところだろう。


 騎士爵は、個爵を受けて一定の年数や功績で騎士爵家として新たな貴族家を立てることが出来る。アイリスは、自分の家を立てるパスポートを貰ったようなものだ。


 アイリスから見れば、これで家に気兼ね少なく婿も取れるし、もし相手が爵位持ちなら、両方の爵位を子供に継がせることが出来る。だから、結婚も自分で相手を選べるようになったという事だ。


 「能力がある女性は、自立できるシステムだって事だね」


 もちろん、それは一般的ではないらしい。アイリスの自立心が高かったという事だろう。いろいろ(・・・・)あって、というあたりに、何かあったのだろうが、それはシンジが聞くべきことではないだろう。


 しばらく歩くと、外の石壁に近い辺りに大きな建物があった。


 「あ、これが冒険者ギルドですね」


 神殿のように上に高いのではなく、3階建てくらいだが横に大きい建物だ。入口の看板には、剣と盾の模様が描かれていた。


 「シンジさん、中に入りますか?」


 「そうだね、チョットだけ」


 シンジとアイリスは、入口のスイングドアを開けて、中に入ってみた。

貴方はUCHI〇A派? STAE〇TLER派? それともDRAP〇S派?

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