表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/17

ゲームの前に4

実はゲームあまりやったことがないんです。

(やりたい)

何かおかしいところがあっても気にしないでやっていきます

「う〜ん」

今までゲームをあまりやってこなかった私にはどう振るのがベストかなんてことはわからない。

とりあえず、魔法というより、物理攻撃で行きたいと思っていたので、

(INTには振らなくていいか。)

そう考えて、物理攻撃で役に立ちそうな、STRとAGIにとりあえず30ずつ。

そして、

(VITもある程度あったほうがいいよね)

と考えて、VITに20。

そして残ったDEXとLUCにそれぞれ10ずつを振った。

「あっ、HP忘れてた。」

まあいいか。0じゃないし。

私はそういう人だった。


結果、こうなった。

ーーーーーーーーー

HP:40

MP:20

STR:30

VIT:20

AGI:30

DEX:10

INT:0

LUC:10

ーーーーーーーーー


『このゲームでは自由に生きることを目的としているので、全員が目指す、一つのゴールというものはありません。自分なりの目標を掲げて、楽しんでプレイしてください。』

どうやら説明は終わりのようだ。

説明の声が消えると、途端に周りの音が耳に入ってきた。眼下の町から聞こえる喧騒。

風が草を揺らす音に、動物や鳥の鳴き声。水の流れる音。

「凄い…」

本当に別世界に来たかのようだ。


『あ、そうそう言い忘れていました。』

不意打ちにドキッとして空を見上げる。

どうやらまだ説明があるらしい。

『このゲームにはポイント条件というものがあります。』

(おお、そういえば。)

すっかり忘れてた。

『一人一人に与えられた条件を、ログイン中1時間守るごとにプラス1ポイント、一回破るごとにマイナス1ポイント、というようにポイントが計算され、一定値に達すると豪華な報酬が貰えます。その他にも、条件ポイントの1ポイント=ステータスポイント1=1G=経験値1として、他のものに変換して使うこともできます。マイナスになっている場合は、マイナスの一定値に達すると嬉しくないプレゼントが貰えるので気をつけてください。』

ふむふむ。やっぱり面白い。

『貴女の条件は、……』

勿体ぶったドラムロールが頭に響く。


『《プレイヤーに好かれてはならない》です。』


「は?」

プレイヤーに好かれてはならない。

ということは、私が想像していた、オンラインゲームで色んな人と仲良くなることはできないということ。

え?

「えええええええぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

『それでは、アレキタス・オンラインの世界をお楽しみください〜』

「いやいやいやいや」

普通に締めないでくださいよ。

あれですか。私はプレイヤーに嫌われ続けろということですか。それとも嬉しくないプレゼントを甘んじて受け入れろと。

『・・・』

(答えてはくれないか……)



そして、近くの草をむしって、むしりまくって、ピコーンと[雑草除去]のスキルを手に入れたところで、私の頭は少し冷静さを取り戻した。

その条件でプレイをする上で、一番マシな方向性を考える。

そこで思い浮かんだのは、

序盤からできる限りプレイヤーと関わらず、ソロプレイを貫くことだった。

最初のうちにポイントを稼いでおき、多少マイナスされてもマイナスにならないようにする、という方法。

一回破ることでマイナス1ポイントならば、私の条件で言うと1人に好かれることでマイナス1ポイントになるはず。

それならば、100ポイントくらい稼いでおけば、当分マイナスなんかにならないということ。

(よし、私の第一の目標決めた!

『ソロプレイ100時間』だ!)

「……せっかく可愛いアバター作ったのに…」

悲しい一歩だった。




さて、まずどうしようかと木剣をいじっていると、ピコンという音がなり、目の前に薄いパネルが現れる。

《*お知らせ*第一回イベントのお知らせ。

3/25、26の2日間で開催!受付は各国の中央ギルドまで。誰でも参加OKです!(職レベがマックスいってるプレイヤーはハンデあり)原則2〜6人のチームでエントリーしてください。ソロでも可です。詳細は中央ギルドで見てね!》

(面白そう…)

ソロでもOKということで、すぐにでもエントリーしたい衝動に駆られるが、バリバリ初期装備でスキル[直線斬りⅡ]だけの私だ、どんなルールでも秒で退場だろう。

(それに、この容姿だから、何をしても好感度買いそうなんだよね。)

フード付きマントのお陰で多少目立たない効果はあるものの、まだ足りない。

「顔を隠す装備も欲しいなぁ」

そういえばお金はどうなっているんだろう。

アイテム画面を開くと、所持金3000ゴールとなっていた。普通に初期金額。

物価は日本と同じだろうから、大したお金ではない。

早く職業を手に入れてレベルを上げたいところだが、そのためにもスキルが必要なのは確実だ。


(となると…)

マップを開くと、私が今いる草原(丘?)のみがマッピングされていた。

視界から得られる情報で言うと、南西に行くと町、北側には森がある。

(どこまでいけるかわからないけど…)

初心者のいる町の近くなんだから、初心者でもある程度いけると予想して。

私は森に向かう事にした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ