2節 彼岸界淵3
エルデン休暇終わりました
『前方から高速で接近する群影確認! 魚雷か!? 数――1万!?』
「くっ!!」
アナの驚き聖はすかさず反応。舵を切りつつ更に潜航する。
『聖!?』
「振り切ってみる! 他にも何が出来るか、お前も手伝え!!」
『言われずとも!』
思考を巡らし逆境に抗う。心は熱く必死になるも、全身を巡るのは恐怖の悪寒だった。
目線を向ければ丸いアイコン表示が無限の如く視界を埋め尽くす。まさしく泡だらけと言わんばかりな状況だが、それをけたたましいアラームが酷く鳴り響く。
『追尾されている。しかも包囲しながらだ。振り切るのは不可能だ。こちらから攻撃して魚雷の数を減らそう。』
「やれるのか!?」
『出来る事は先にやる。後々になってしない事を後悔して祈るなどナンセンスだ。轟沈ショックは装備ロストも相まって心によろしくない』
「でも攻撃は……確かこっちにも、魚雷あったよな!?」
『目には目を。魚雷には魚雷を。迎撃は吾輩でやるから、其方は潜航に注力しろ。余所見操作と歩きスマホは生命を失うからな』
「言われずとも!!」
迫る魚雷のアイコンの色が変わる。アナが対処の準備をし始めたが、これで全て対処出来る訳ではない。
艦体側面のハッチが開かれ、迎撃用の魚雷群が発射された。超高速で突き進んだ後、暗黒の深海が輝いた。
『衝撃来るぞ!!』
「え!?」
巨大な潜水艦を呑み込む程の振動が叩き込まれた。
野分すまぬ。HF/DF + Type144/147 ASDICェ…




