2節 真に聖なるものは孤独である5
「よし、雪掻き出して速攻で取って帰るぞ! モンブランだ!!」
『汝に忠誠を誓おう!!!』
雪山の上で聖とアナの両者が気合が最高潮になると、セイマリアは盾を取り出して真っ新な雪面に思いっ切り深く突き立てる。そのまま一気に、雪を掘り起こして下方へと飛ばした。すかさず再度、盾を穴に突き込み、更に雪を掘り起こし、それを繰り返す。
瞬く間にマチャプチャレの頂上付近の斜面に、人一人が悠々と通れる黒点が現れる。
「出た! 穴!」
『分かり易い程に深淵な入口だな。階段もある、確定だな』
(イザベルにもバレやすいだろう……言えば聖のメンタルが危うくなりそうだ、控えて――)
「……アレ、これ敵にバレる?」
(気が付いたか。観察力、理解力が上がってる? 錯乱から立ち上がった影響か?)
『……そうだな、バレるかもしれないな。思い切って、入口周りの雪を爆弾で吹き飛ばして雪崩を起こして塞いでみるか? 人は出入りしない山だ、誰も困らんし、非常事態だ。咎められまい。帰る時は強引に出ればいい。出来るだろう、ギアマリアならな』
「……よし、腹括る!」
意を決したセイマリアは掌大の爆弾をを取り出すと、入口の上の雪目掛けて投げ付け、暗い穴の中へと飛び込んだ。その直後に爆弾は炸裂、雪は舞い散ると共に地響きが鳴り、揺れと共に雪崩が発生して穴を塞いだ。
「うぅ……凄ぇ揺れ……決めてやったけども、罪悪感が……」
『迷うな! GO! 速く終わらせて帰る!! 許可済みと言えど立ち入り禁止の山入ってる時点で今更だ!』
「分かったよ!」
意を決した聖は、ライト出して目の前を照らしながら階段を下った。




