表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
104/143

3節 赤恥を忌み嫌い、腹黒く、白々しくあれ3

エルデントロコン

 無我夢中で聖は走り続けた。遮る壁や瓦礫といった障害物は爆破して強硬突破する。


「はぁ……はぁ……――コレか?」

『ああ。間違いない。……アレがプランターだ』


 やがて辿り着いたのは開けた無機質な空間。部屋の中心部には天井と床から伸びる謎の装置の中に、植木鉢が漂う様に光りながら浮かんでいた。


「……触って平気か?」

『エネルギーは発生しているが、熱量の類は見受けられん……』

「ええい!」

『ままよ!』


意を決して手を伸ばし、聖杯を掴み取って引き抜く。しかして異変の類は起こらず、堪らず呆けて立ち尽くす。


「……――お、おうふ……大丈夫か……?」

『その様だな。なら、善は急げだ。急いでこの場を――』


背後で突如爆発が起こる。アナは言葉を遮られ、聖は思わず萎縮して仔猫の如く猫背になる。


「――やってくれるじゃない。こっちが外であくせくやってるのに、自分はひっそり出し抜けようって?」

「英語……?」


恐る恐る振り返ると、赤熱化する周囲の真ん中で悠々と歩く、幅広の大剣を片手で持った骨太な少女――ギアマリアがそこにいた。服装は赤黒の軍服めいたワンピースに機械的な装甲を上から纏い、赤と金のグラデーションがかったツインテール。特に目を引くのは、自身の身の丈以上はあろう巨大な剣を片手で握っていた。


『データ参照。イザベルの四騎士の1人、赤騎士(レッドライダー)だ」

「マジかよ……!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ