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3節 赤恥を忌み嫌い、腹黒く、白々しくあれ1

話の雰囲気的とタイミング的に、サブタイトルを変えました。

 荒れ渦巻く暗黒の深海。海水を掻き分け、聖ことアナが成すセイマリアが乗る巨大潜水艦は突き進む。


『熱光線照射! 左20度! 仰角プラス47度に向けろ!!』

「っく!!」


 アナの声に反応してすかさず聖は船体を動かす。それと同時にイザベルの四騎士が放った熱光線からの衝撃波が到来、接触と同時に船体は震え、細かな十字の霧を放って衝撃を受け流す。


『おお。衝撃波をアナテマで受け流し切ったか。……四騎士(むこう)からのデータ通りとはいえ、あの一瞬で……相手は演算能力が高いと見える。あの熱線との併用は流石に盛り過ぎるし、2人が合体してる以上、片方は熱線、もう片方が演算といった具合か……』


 アナの考察は聖には聞こえない。聖の脳内は、アナとの先程の会話の回想でいっぱいだった。




《第一次アシカ吹っ飛ばし大作戦〟……って、何?》

《簡潔に説明すると、四騎士達と協力して、あのデカブツを海面までブッ飛ばす!》

《吹っ飛ばす…………――――ああ、アシカ吹っ飛ばしってデカブツの事(そういう)!》

《手順を話す。まずはデカブツの真下に潜り込む。海面側を背に向けて、下から四騎士、吾輩達、デカブツの順だ。そして真下から四騎士達が最大出力のレーザーを放ち、それを吾輩達が特別製のロザリオフィールドを展開して受け止める。このフィールドは、従来のフィールドの様に歪曲させて逸らすのではなく、内部で循環、貯め込み、増幅。限界まで強めたレーザーをデカブツの真下から叩き込み、そのまま空の彼方まで打ち上げる。その様は正しく海底火山の噴火の如し。海の奥底で引き籠る奴に、お天道様を拝ませてやれ!! ――――と言うのが建前だ》

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