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非日常ノ世界

作者: 森 go太
掲載日:2026/09/27

 暗く深い日常世界を抜けると、そこにあったのはおどろおどろしい音楽の世界でした。

 列車の窓から見える景色と、自由自在なメロディラインが、僕の骨の随まで衝撃を伝えます。

 僕は葛藤と共に自問自答を繰り返し、細胞の奥の奥までを全身全霊で稼働させながら、ただ壊れたように頭を振っていました。

 愛を唄い続けるその歯車が狂っても尚、より一層僕を運ぶ列車は汽笛の轟音を鳴らし、とめどなく車輪を回し続けています。

 空白を埋めるように席に座るその亡霊達は、僕の同調圧力に対すル柔らかい部分を厭らしく突いて、頭を振ることを強要もしていないのに、それを正義だと自然に擦り込ませるこトがお上手。

 僕はその流れに身を任せてイれば、全部幸福です。簡単です。それダけの事です。

 僕は脳がシェイクされるこの感覚を、ただ生キているこトによル贈り物として、受け取っていれバいいの

です。

 何ト簡単ンだ。

 それダけで、イイノ。

 イイノ、イイノ。

 頭が狂っテいル状態が頭り前になルと、それハもはや狂っテなド無い。

 貴方コソが、正シイ。貴方は世界の全テです。

 全能感は、本当ノ善脳です。

 身ヲ任せマショウウ。

 魔女の末っ子です。貴方ハ。

 何でモ思い通リにこの音楽ヲ取り入れテテ、

 そして行末は、本当の魔女ニなっテくださイ。

 全部ヲ、壊シタ、末ニ、バラードを謳ッテ、

 極めテ崇高ナ讃美歌とすれレバイイデハは、あリマまセせんんンン、

 カかかかカかかかかーーーーーか

 混迷の中で、僕は音楽に興じる。

 亡霊がダンス、ダンス、ダンスして、

 僕を苦しメてててて、

 それがとってモ、

 ああ…

 列車がまた、汽笛を鳴らした。

 汽笛。汽笛は、何だっけ。

 あ、そうか。

 @帰宅

 帰らないと。

 ごめんね、帰るね。

 何デ!何デ。何デ!何デ!

 コンナニ、

 愛シテイルノニ…

 うるさい。

 バーーーカ!!

 ギャァァァァァァァァァ…

 錯乱した亡霊達が目の下を引き千切って、潰れたトマトみたいにグチャグチャと血飛沫のシャワーが四方八方から浴びせられて、生臭い匂いの中、赤く光るその血液を、全身から浴びた僕はーー

 決意の漲る顔でただ一人仁王立ちしていました。


 I'll never let you,

 you,

 go,go,go,go,……


 亡霊達の最期の合唱に、僕は耳を傾けながら、

 目を瞑り、合掌。


 先達の霊よ

 霊よ

 どうして貴方様は

 それ程までに、

 僕に執着するのですか


 決まっているでしょう。

 愛しているからです。


 今僕を運んでいた列車は無くなって、

 今あるのは、孤独、蠱毒の駅だけでした。

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― 新着の感想 ―
 森 go太さん、こんにちは。 「非日常ノ世界」拝読致しました。  列車で移動。非日常の世界にようこそ。  なろう運営の秋の企画もの(旅行)かしらん?  ん-脳内、それも音楽ですね。  ノリノリ…
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