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こっちを見てる

作者: ことり。

それはある日突然訪れた。。。


私が学校から帰って1人で家で過ごしていた時だった。



リビングの小窓に小石が当たる。


(コンッ)


私はびっくりして外に出て窓を確認する。


「あー良かった。窓傷ついてないや。」


家のそばには見たことのない老婆がこっちを見ていた。


「あの、、、。」


話しかけようとしたら風がいきなり吹き老婆はふっと消えた。。


私が見たものは幻なのか、、。


あんな人見たことないし、しかも私の家に石投げたのあの人じゃないか。。。


その日は夜に家族に今日あった話をした。


でも家族は私の話なんか子どもの戯言だと相手にもしてくれなかった。



その日から老婆はいつも私が家で1人でいる時に限って現れるようになった。


しかもいつも小石が窓に当たる音で外に出るようになってその時に老婆が現れた。


「ちょっと!おばさん!うちに石投げないでよ!いつも何でこっち見てるの!」


すると老婆が小さく呟いた。

「気をつけて。」


それだけ言うとふっとまた老婆は消えた。。


気をつけてって何を?!本当に迷惑だ。家族に言っても信じてくれないし。



でも今日は家族は帰ってくるのが遅いらしい。


心細くなり早く帰ってきてほしいと思いながら過ごしていた。


(ピンポーン)


「はーい。」


「荷物を届けに来ました。開けて下さい。」



「はーい。」


ドアを開けようとした瞬間、なぜか老婆に言われた「気をつけて。」が頭によぎり、もしかして強盗かもしれないと思い、ドアを開けず家族の帰りを静かに待った。



家族が帰ってくると今日あったことを話した。


家族は何も荷物が届く予定がないこと、最近近所に若い男がうろついていた事など、心配だと話をしていた。


数日後うちの近所で強盗が入ってその犯人は無事に捕まったらしい。

被害に遭った家の住人の話によると、被害に遭う前から窓に石を投げられたりしていたらしい。それは住人がいる時間を確認するためだそう。

私の家もたぶん狙われていたんだ。じゃああの老婆は一体。。。


その夜私はぐっすり眠りに着いた。


深い眠りの中で夢を見た。


そこにはゆりかごに揺られている赤ん坊の私がいた。


そして優しい顔で微笑んでいるあの老婆の姿が。

「あなたのひいおばあちゃんだよ。」


そう嬉しそうに赤ん坊の私に話しかけた。


とても温かい気持ちで目が覚めた。


ひいおばあちゃん、私を守ってくれてどうもありがとう。




















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