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深夜

作者: 秋葉竹
掲載日:2024/09/27



少女がシンデレラに憧れるのは

深夜、日本家屋の階段で。


とてもちいさな階段には

昼間の寂しさがころがる音がするから


ガラスの靴をひろえなかった少女は

夢の中へいってみたいと憧れる。


部屋の壁にヘタクソな自画像を描いた日

両親にとんでもなく怒られた


けれど月光の射すその部屋には今も

その自画像が消されずに残っていて


その瞳はキラキラと光っていて

憧れは叶うという夢を信じている今も。


深夜眠れない少女は階段に座り込み

シンデレラ、シンデレラ、と


沈む夕日の色の瞳を閉じて呟いている

乾いた闇と虹色の夢が交差する


ちいさな階段は切り取られた静けさで

少女をくるみこみ、抱きしめてくれている。









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― 新着の感想 ―
[一言]  御伽話のお姫様と庶民のあいだの壁よりも、もう一枚多く。  御伽話と現実のあいだにも厚い壁があって。  でも、その壁にてのひらを置いて、その厚みに失望しつつも、向こうがわをさぐる場所が必要な…
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