はじめに
異世界バカせまい歴史シリーズに登場する、とあるRPGシリーズとして紹介された、
『ドラゴン・フォーチュン・クエスト』
シリーズは、1~12まである。
僕は、無類のゲーム好き。本名や経歴は、あえて公表しない。
ゲームプレイヤーとして、各種のゲームをプレイするのが生き甲斐、とだけ言っておく。
『国際ゲームプレイヤー協会』なる組織から、挑戦状が各プレイヤーに送られてくる。僕もそんな会員の一人だ。
『シューティングゲーム 目指せハイスコア 目指せ全ボス撃破』
『格闘技ゲーム トーナメントを勝ち抜き、優勝を目指せ!』
こんな感じで、挑戦状が送られてくる。
もちろん、シューティングゲームや格闘技ゲームも好きなジャンルで、プレイしたこともあるが、こういうものはやはり上には上がいるといった感じで、なかなかその域まではたどり着くのが困難だ。
そんな僕が一番好きなジャンルは、ファンタジーRPGだ。
そしてついに、そんな僕の願いを叶えてくれる挑戦状が、送られてきた。
『『ドラゴン・フォーチュン・クエスト』の1~12まで、全部クリアせよ!』
あの、『ドラゴン・フォーチュン・クエスト』からの挑戦状だ!
この挑戦状と同時に、『ドラゴン・フォーチュン・クエスト』の1~12までのソフトと、スマホにはアプリも送られてきた。
どちらでプレイしてもいいらしい。
初期のシリーズのパッケージなんて、懐かしさをおぼえる。当時から夢中になって、プレイしていたことを思い出す。
シリーズが進むにつれ、いつしか最新ゲーム機の、あるいはスマホアプリの画面に、慣れていってしまっていた。
そうなると、当然『1』から始めることになるな。一番最初に『1』をやったのは、確か小学生くらいの時だったか。
思い出話はこのくらいにして、さっそくプレイを始めよう。
アプリをタップして、プレイ開始!
すると、次の瞬間、画面が光る。その光はどんどんまぶしくなる。
「うわっ!なんだこの光は!?」
まるでその光に吸い込まれていくようだ。
次の瞬間、本当にその光に吸い込まれていった、そんな感覚だった。
気がつくと、見たことのない場所にいた。
ここは?森か?草原か?とにかく、ここはどこなんだ?
気がつくと、俺の手には兵士の剣があった。
そして、スライムが3匹、俺の前に立ちふさがった。
俺は、逃げようか、話しかけてみようかと思っているうちに、スライムたちはすでに戦闘態勢に入っていた。
俺は、手に持っていた兵士の剣で、スライムたちを斬った。
『○○○○の攻撃!スライムに8ポイントのダメージ!スライムを倒した!
スライムたちをやっつけた!○○○○は3ポイントの経験値を手に入れた!』
こんな、メッセージまで表示された。
どうやらこれは、VRMMOという、仮想空間のようだ。
昔プレイした、カニ歩きの主人公を操作するのではなく、プレイヤーが仮想空間の中で、リアルさながらに、冒険をするという、これが新生『ドラゴン・フォーチュン・クエスト』のチャレンジなのだと、今になって気がついた。
いや、一番最初に出た時は本当に、横に歩く時はカニ歩きだったし、人と話をするにも、扉を開けるにも、全部上下左右の方向を決めてから、という、今の時代のゲームにはまず考えられないような、めんどくさいシステムだった。実体験した者でなければ、この感覚はわからないだろう。
そして、スタート地点のすぐ近くには、城があった。どうやらこれが、『ドラゴン・フォーチュン・クエスト1』の冒険の始まりの地、アレフ城のようだ。
タイトルが出て、名前をつけたら、いきなり王座の間だった。これも実体験しているから、はっきり覚えている。