表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/27

男同士の話 4

「あまりに仲の良い兄弟だったので、天の神様『アヌ』は兄弟を離れ離れにしてしまったのです」

古くから伝わる神話はそう語った。

「引き裂かれた兄弟はどちらも母を呼びました。けれど、どちらにも行く事が出来なかった母親『ニン・アンナ』は光り輝く星となって二人の兄弟を見守る事にしたのです。二つの兄弟星は今でも母を恋しがって母の回りをぐるぐると回っているのです」

神話はそう続いた。



原始の時代が長く続いたらしい。

猿人から進化した原人達は毛皮を纏い、集団で動物を狩り、木の実を採取し、そして魚を捕った。

彼らは火を扱った。だって、火はあちらこちらで見る事が出来たから。

木々の摩擦から、雷まで。火山の噴火も。

そして彼らは自在に「火」をおこす事を覚えた。

そうやって時が過ぎた。永い時が。



「c」では、いつしか農耕が始まり、牧畜が始まった。

文明が生まれた。

大規模な灌漑は大人数の人力を必要とし、それを束ねる人々を必要とした。

人々の中に階級が生まれた。

小さな都市国家が生まれ、そしてそれはより大きな国に発展して行った。

人はどんどん知恵を付けて、発展を続けた。

人々の生活は大きく様変わりして行った。

けれど、古代よりずっと彼らが望んでいた事。

「兄弟星に住む彼らに会いたい」

それは変わらなかった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ