2、カニ(2023年1月更新)
アンケート結果詳細は活動報告で紹介しています。よろしければそちらもどうぞ。
私はカニを食べるのがあまり好きじゃない。理由は面倒くさいからだ。
子どもの頃、家族旅行先の夕食がカニすきだった。カニ用フォークで、殻から身をほじくり出して食べる。生まれた時から超不器用な私は、身を取り切れない。私が食べた後の殻を親が見て「もったいない」とか「下手くそ」と言う。それが嫌で、数少ないカニを食べる機会を喜べなくなった。
美味しいことは分かっている。食べるとやはり美味しい。でも、「食べたい」が「面倒くさい」を上回ることは滅多にない。
面倒くさいという理由で食べないものは他にもある。
殻付きエビが出てきたら、誰かに自分の分をあげてしまう。特に鍋物や焼肉だと、小鉢や皿に入れて冷まさないといけない。面倒くさい。
余談だが、焼肉といえば、トウモロコシも苦手だ。火が通るのに時間がかかるくせに焦げやすい。熱いから、たれの入った皿の上によけて冷ます。邪魔だし、たれに塗れたトウモロコシを齧るのが好きじゃない。多分焼肉の中で一番好きになれない具材だ。次に苦手なのは玉ねぎだ。あれを絶妙な焼き加減で食べられたことはない。
甘栗も面倒くさい。私はポロッと上手く外せない。薄皮が残ったり、ハズレを引いて苦かったり。大人になって「殻剥き済み」の甘栗商品に出会ってからはそれしか食べてない。間違えて「破れ目があって剥きやすい」甘栗商品を買ってしまった時は悔しかった。初詣の出店で甘栗の良い匂いがしても、私は買うことはない。
美味しいけど面倒くさい食べ物とどう付き合うかは、その人の食生活と大きく関わってきそうだ。
旬の新鮮なものを頂くなら、アク抜きや三枚おろしなどの下処理が欠かせない。嫌なら外食するしかない。食べるのが好きだけど面倒くさがりの私は、金を出すか諦めるか、代替品で満足するか。当然金は無い。食い意地があるので諦められない。という訳で、私はカニカマを今日もパクついている。
でも、面倒くさくても食べたいという先祖の欲望と努力があったから、私はお気軽にカニカマを食べられている。先祖から続く食への努力と知識と技術。私はどれもこれも引き継ぐことは出来ないけど、目の前の食べ物に向かって手を合わせて「いただきます」はちゃんとしようと思う。
お読みくださりありがとうございます。
次回更新頑張ります。
どこまで続けられるかは、母なる海だけが知っている。