熟考の総理
「総理、ご決断を」
私は焦っていた。追い詰められていた。
「私で、いいのか?」
「こうなってしまったら、総理に選んで頂くしか」
なぜ私なんだ、どうせ半年も持たない政権だぞ・・・?
どんな良い政策を進めてもマスコミの注目は皆無
たまに報道されるのは失言の揚げ足取りか、次期政権の予想ばかり。
私だって好きで総理になったんじゃない。いや、立候補は自分からしたんだが
派閥の緩衝材として、本命の引き立て役として、目立たずに散っていくつもりだった。
それが、本命の総理候補のスキャンダルにより、「流れ」で総理になってしまった。
「国民の・・・世論はどうなんだ」
「世論は無視してください、総理のお考えを強く示す時です」
そう言われてもな。
「総理、ご決断を」
ええいままよ・・・!!!!!
「私の、一票は・・・たけのこ派に。」
「総理ーーーーーーー!!!!?」