表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/6

ネクストステージ アイミー様では御座いませんか?

 

   アイミー様では御座いませんか?



「あ〜っ……あのシーン、結構気にいってたんだけどな〜っ……」


 んっ……確か? フラグモッチー。


「フラグちゃん、おっひさぁ……アハハハハ……」


「おおっ……これはこれは、悪名高きアイミー様では、御座いませんか」


「金の亡者? とか思ってる?」


「そんなこと……これっぽっちも、思ってませんよ……クスススス……」


「どうだかね? 思っても無いのに、わたしに様なんてさ……アイミーで良いよ!」


「ではでは、アイミーちゃん」


「ふんっ……あんたもさ……評判、あんまし良くないよ?」


「そんなこと、ないでしょっ! わたしは、はいっ! フラグですっ! って、旗、上げ下げしてるだけですから……クスススス……」


「何? あんた、こんなとこてで……?」


「追加撮影に、決まってるじゃないですか? 嫌だな〜っ……クスススス……」


「どうだかね〜っ? 今迄のあんたとわたしの、絡みから鑑みても……胡散臭さしか、思い浮かばないけど?」


「悪い癖ですよ……クスススス……ニヤミスしないように、安全マージン取ってたんですけどねぇっ?」


「どうだかね? これも、仕組まれた演出じゃ無いかと思ってるよ……わたし!」


「お〜怖い怖い……クスススス」


「その笑い、何とかなんないの……いちいち、(しゃく)に触るんだけど……!」


「これは、どうしようもないです。態とやってる訳では、ありませんから……クスススス……」


「ふ〜ん……」


「わたしの詮索は、いいじやないですか? アイミーちゃん」


「中々表に姿を見せない、あんたが珍しいなと……思ってさ?」


「そうでもないですよ? 当たり前に生活してますけど?」


「世間的には、どうだろうね? あんたの普通って?」


「お互い様では……?」


「だねっ! 本当に撮影なの?」


「はい! フラグです! コレ、何パターンか抜きで撮りたいって……言われてまして……ポリポリ……アイミーちゃんの、撮り終わり待ちで、暇を持て余していた所存ですが……クスススス」


「その笑いで、全部帳消しになってるよ! 直せば評判……もうちょっとは、良くなるんじゃ無い!」


「はっ! 善処いたします!」


「善処ねぇっ?」


「あの〜っ、わたし不思議何ですが?」


「何が?」


「よく、このモッチー記録活動写真絵巻プロジェクトに、監修では無く。いちアクターとして、参加されたのかな〜っと……? 壱仟対0で、賭けが成立しなかったんですから? 胴元ちゃん、前代未聞だ〜って、頭抱えて嘆いてましたから……クスススス」


「賭けにする方が悪いけど! 何が不思議か、分からないけど?」


「代役立てる、つもりだったんですが……わたしにドーンとお任せで、等と、モッチー・モッチーが自信満々に胸を叩いておりまして……バッカじゃねぇの、無理無理と白んでおりました。トコロがドッコイです! それじゃあ一か八かの賭けをしようかと胴元ちゃん、壱仟対わたしはわたしに賭けてみますの壱っ点賭け。一か八かの賭けで……青天の霹靂、真逆真逆の御本人OKって? ミラクル一匹が勝ちですよ! みんな、頭抱えて首(かし)げてましたよ?」


「気が済んだ! わたしのターン、わたしの番だね……ふーっ、普通なら受けないさ! くっだらないからね。だけどさ……わたしだって、恩は恩で報いるよ!」


「恩、ですか?」


「あんたには、わかわないかな? モッチーには、返せないくらいの恩があるからね! 記録映画撮りたいから、お願いって言われたら……一にも二にもさ、何を置いても協力するんじゃないかな?」


「そう言うもんですか?」


「そう言うもんだよ」


「済ませんが……モッチー記録映画ではありません! モッチー記録活動写真絵巻プロジェクトです!」


「細けぇ〜なぁっ……どうでもいいじゃん!」


「良くはありません!」


「あんた、分かりやすいねぇ」


「何がですか?」


「いやいやいや、続けて続けて!」


「……」


「それに……あたしの研究所に、巨額の資金をサブサブ提供してくれる、有り難いタニマチさんだからね!」


「そっちでしょっ!」


「……。 ココさっ!」


「えっ? ココ? ココ、ですか?」


「そうそう、ココ! 態々わたし一匹、呼び出すのに大層な事……だね?」


「ん? 何の事でしょうか?」


「この後に及んで、しらを切らてもね〜っ? 甘く見られたもんだね、わたしも?」


「何か……お気に召さない事でも、御座いましたか?」


「召さないね〜っ! ぜ〜んぶさ!」


「……」


「それっ! 知ってるって事でいいよね? こんな見え見えの張りぼてで、私が騙せるとでも?」


「ほっほ〜っ」


「月の裏! タイムちゃんのタイムハウス! そして、タイムカンス! ココだね?」


「いや〜っ……流石です! 黒の傀儡使いさん……クスススス……」


「ふ〜ん……そんな風に呼ばれてるんだ? わたし」


「ここは、穏便にご退散下さいませ」


 ペコリと一礼。


「あんたさ、敵認定で良いのかな?」


「おおっ、怖い怖い……飛んでも無いです。わたしは、しがない、いち、モッチーに過ぎませんし」


「まっ、いいや……今回はモッチーに免じて、グレー認定で置いておくよ」


「有難う御座いましす」


「ああっ! 一つ、いいかな?」


「なっ、なんですか? アッ、アイミーちゃん?」


「アレッ! 外で張ってるの、結界かな? 穴だらけだよ、簡単突破出きちゃうよ! わたし」


「……そうですか? 御呪(おまじな)いですよ。クスススス……」


「あっ、そう……じゃあねっ!」


「ご機嫌(うるわ)しゅう、ご退散を……クスススス」


「あっ!」


「はいっ! 何でしょうかっ?」


「モッチーの奴さ慌ててたけど、何、急いでたのか……知ってる?」


「ああ……。ふ〜っ……モッチー・モッチーは、謁見(えっけん)の間で料理対決中でして、中抜けで花束を……」


「そうだったんだ! 料理対決? いったい誰と、やりあってんの!」


「始まりの地の、マッカロンとてす」


「ああっ、アカガエル?」


「お知り合いですか?」


「腐れ縁でね……ピィッツァじゃ、勝目ねぇな!」


「いえ、カレー対決です」


「カレーねぇ? んっ……どっちが、月側何だ?」


「天ノ叢雲亭総料理長マッカロン、ご存知ありませんでしたか?」


「あのバカッ! 何やってんだか?」


 等々ハフリールに、手名付けられたか?


「評判言いですよ。マッカロン改革で、料理も美味しくなりましたしね」


「私からすれば、身内対決じゃ無えかよ!」


「身内ですか?」


「見たいなもんかな? 始まりの地の、マッカロンとこ、間借りしてんだよ……わたし」


「えっ……それ、言って良いんですか?」


「別に、隠して無いしね! 問題でも?」


「何か、イメージが、ドンドン壊れてくんですけど……?」


「あんたら! わたしにどんなイメージ、勝手に持ってんのよ?」


「一言で言えば、謎そのものです?」


「何それ?」


「何それと、言われてもね?」


「全く、あの二匹は、困ったちゃんだからな!」


「似た者同士では?」


「違う違う違う……あれは、別格! 一緒にされたんじゃ、溜まったむんじゃないよ!」


「そこまで、否定しなくとも……フフフフフッ……」


「何笑ってんのさ?」


「いや、そんな一面があるとは……以外で」


「みんな、わたしの事誤解してんだよ。至って普通何だけどね」


「普通ですか……?」


「どうせ、ハフリールのドロー連発で中々勝負付かないだらうけどね!」


「よくご存知で……もうかれこれ、一月やってますから」


「だろうな……見にいくのやめとこ、巻きこまれたら沼だからな?」


「それが宜しいかと、存じ上げます。ご退散を」


「んっ! あんたら、何か、やらかしてんじゃ……ないのかな?」


「いえ、何も何も……?」


「ふ〜ん……あっそう、何なら手ぇかすけど!」


「いえいえ……至って平和なものです。御心配御無用で御座います」


「まっ、いいや……何かびんびん、わたしのセンサーに来てるけどね?」


「詮索御無用! お願いします。ご退散を……!」


「はいはい、退散退散とね」


「ご機嫌(うるわ)しゅうございます」


「邪魔したね、じゃあっ! モッチーの事、くれぐれも頼んだよ。しっかり助けてやってよね! そしてみんなに、必ず帰って来るって……そう伝えといて!」


「はい、承りました」


 深々と、ペコリと一礼。

 (こうべ)を上げた先。

 アイミーの姿はありませんでした。


「流石、お見通しだ……撤収! サッサと、バラしちゃって!」


「すみませーん!」


「何、大道具ちゃん?」


「通路は良いんですが……予告スタッフが、スタジオセット占拠してまして?」


「分かった! バラせるとこ、先バラしちゃってよ!」


「バラシ許可出たよ〜っ! 仮説ちゃんと小道具ちゃんは、あっちお願〜い」


「オッケー」


「は〜い」


「棟梁ちゃん起こしてきて〜っ」


「あいあいさーっ」


「急いで、立ち上ちあげて! 準備整いしだい、出るよ!」


「艦長! タイムゲージは何処ヘ」


「目標! わたしたちのゼロポイント! タイムゲージは……キーパーちゃんに聞いて! タイムちゃんとこいるから!」


「了解!」


「全くアイツら、いい加減にしろっつうの!」


 ツカツカと、操舵室の3分ノ1を占領する。

 張りぼて感満載の、スタジオセットへ。


「ちょとあんたたち、いい加減にしなさいよ!」


「フラグちゃん、入りましたぁ〜っ」


「回すよ〜っ!」


「撮監ちゃん! ちょっと!」


 ざわざわ、ざわざわ……。


「何? こっち、おしてんだけど!」


「あんた、今の状況分かってんの?」


「そっちも、こっちの状況わかってんのかよ! やべぇんだよ!」


「何言ってんの、下らない」


「何つった、何っつた、何つった!」


「くっだらないって、言ったのよ!」


「はあっ! 下らないだって? どの口が言ってんだよ!」


「この口よ!」


 ドンドン、ドンドン……。

 バタン! バタン!


「うるさ〜〜〜い!」


「急いでるんだから、仕方無いでしょ! 文句言うんなら、手伝え!」


「……」


「うんんっ! お互い冷静になろう!」


「そうだな!」


「出発するまで、待てないかな?」


「こっちだって! 足引っ張りたい、訳じゃ無いし。待てるけど!」


「じゃあ、後で……」


「ああ……出発まで待機〜っ!」


 ドンドン! ドンドン!


「トォリャ〜ッ!!」


 バタッバタッバタッバタッ……。

 ドドドッ! ドドンッ!

 バタン! バタン!


「もう、外に放り出せ!!」


「按針ちゃん……そこ狭くない?」


「ノープロブレム!」


「そう……なら、いいや?」


「ワニゲーターちやん! ナビゲーター、起こして! たらふく食わしといて!」


「ワ〜ニイで〜す!」


「……了解だね……はいはい」


「タイムちゃ〜ん……遅くなってゴメン! こっち、オッケーだよ!」


「有り難う! 通信繋げるよ! アイミーフィルター解除!」


 ジッ……モッチー・モッチー、月、謁見の間……キッチンにたちました。

 カレー対決、再開した模様。

 続けて、シェフ姿の……ちょっと待って下さい。

 ジッ……三つ星ちゃん、スパイスちゃん、鉄匹ちゃん、参謀ちゃん、タイマーちゃん、研磨ちゃん、御抹茶ちゃん、指揮ちゃん、四季咲ちゃん、チーズちゃん、ミラクルちゃん、大吉ちゃん、竈ちゃん、尺八ちゃん、オーボエちゃん、トンテンカンちゃん。


「あいつ、いねぇとおもったら!」


「棟梁ちゃん、怒っても何にもなんないから?」

 

 希望ちゃん、レンズ豆ちゃん。


「頑張れ〜っ、レンズ豆ちゃ〜ん!」


 一番ちゃん、トップちゃん、ケロちゃん、ズンダちゃん。


「マジか~っ……確かにいなあわね?」


 アラカルトちゃん、黄色ちゃん、レモンちゃん、ファイトちゃん、サキソフォンちゃん、水晶ちゃん、底抜けちゃん、茶福豆ちゃん、黒豆ちゃん、甘納豆ちゃん、大福ちゃん。


「ちょっと……穀物ちゃん、うちのメンバー数えとこうか?」


「そうですね? チョロチョロ名前上がってますし……?」


「福豆ちゃんもいないよ〜っ!」


 大器ちゃん、シルバースプーンちゃん、目利きちゃん、オータムちゃん、福豆ちゃん会場入りしてます。


「やっぱりね! 福豆ちゃんも行ってるじゃん」


「カレー対決だよね……? あの子たち、いないと思ったら……そう言う事?」


 アイミー……アイミー∴アイミー研究所到着確認さました。


「だってさ……タイムちゃん、そっちの塩梅(あんばい)はどう? こっちは言われた子、おおむね揃えてるよ!」


「こっちは、サメちゃんと亀ちゃんで行くよ!」


「えっ……亀ちゃんって……そんなに深く潜るつもりなの?」


「念には念を入れないとね!」


「用意周到なこって? わたしはコイツで先行して、向かえば良いんだね?」


「お願い……必ず追い付くから! こっちもキーパーちゃん応援頼んだから!」


「それは知ってるけど、そんなにシビアなの……そっち?」


「結構、やばやばかな?」


「まあ、わたしは観戦組だから、楽しませてもらうだけだけどね!」


「じゃあ!色んな時間のわたしたちに、発破かけてくる!」


「ご検討を祈ります……さあさあさあ、捲くるよ〜っ」


「操舵ちゃん、いける?」


「いつでも、どうぞ!」


「必ず見つけるよ! そして、送り届けるよわたしたちの始まりへ! みんな、自分の光を追って感じて! そこに必ず、わたしたちみんなと……封じ込めた、器ちゃんがいるから!」


「おーっ!」


 みんなで、ひとつの雄叫び!!


「食い止めるよ! わたしたちの、若かりし過ちを……全世界、全空間、全宇宙を巻き込んだ! 暴走を!」


「行っくよ〜っ! あの日の、わたしたちのゼロポイントへ! タイムカンス! タ〜イム、ゴーッ!」


 タイムカンスはゆっくり浮上し、ネジ曲がりの時計空間へ消えていかました。


「ふ〜っ……」



「何寛いでんのよ? フラグちゃん! 待ってんだけど?」


「あっ、御免」


「回すよ〜っ」

 

 ドンドンドン! バタンバタン!


「うるさ〜〜〜い!」


「終わったよ!」


「有り難う、大道具ちゃん!」


「撤収!」


 ズルズルズル……。


         ネクストステージへ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ