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転生
―――― その日は、お姉ちゃんと街へお買い物に行っていた…どうしてそうなったかはよく分からなかった。最初は大きな音がした「ゥウ――…」それは何処か不気味でそして不安にさせるような音だった、次に空から火が降ってきた、それは空を埋めつくし、どんどん大きくなって落ちてきた、「ドゴオオォォオ」耳を塞ぎたくなる程大きな音がする…顔をあげる…
…空が…天が…宙が赤く燃える…走る者、泣き叫ぶ者、立ち尽くす者、降りしきる大きな欠片、焼けた人だった物…。
天に向かう数多の摩天楼、その隙間から見える赤く、黒く曇った空、絶望の宙、それがその日の私の…最後の記憶……そしてその日、地球という蒼い星と共に私は…私たちは……
――消滅した――




