表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/230

はじめまして

 はじめまして。私はミーコ駅長。猫じゃありませんよ。猫山電鉄でたったひとり、いや、猫の世界でたったひとりの、人間の駅長です。本名は、岸川三井子といいます。

 何年も前に猫の世界に迷いこんで、今では猫山駅の駅長をやっています。


 迷いこんだ瞬間の記憶はないのですが、猫山電鉄のみんなはとても親切で、泣いている私を慰めてくれて、お腹がすいたら食べ物もくれました。駅舎も私のために改造して、私を駅長にしてくれました。


 駅長といっても、難しい仕事は猫の駅員がやってくれるから、朝からガラス張りの駅長室でのんびりして、気の向いたときに気の向いた仕事をすればいいんです。

 奥の生活スペースに引っ込むこともできるんですが、昼間はなるべく駅長室で過ごすようにしています。

 お客さんたちは、駅長室をのぞいては、かわいいとか言ってくれます。写真撮影はOK、ただしフラッシュはご遠慮お願いしています。


 わたしのグッズも、たくさん販売しています。かわいいって評判で、遠くからわざわざ買いに来る猫もいるくらいなんですよ。


 病気になっても、大丈夫なんです。一度だけ風邪をひいたときは、大動物専門とかいう獣医さんが診てくれました。薬をくれて、飲んだらすぐに良くなりましたよ。


 でも最近少し寂しいんです。人間は私ひとりだけだから、人間が恋しくなるときがあります。

 人間の世界のネットにつなげられるってことには、今日気づいたんです。ということは、やはりどこかで猫の世界と人間の世界がつながってるってことですよね。

 人間の世界に帰りたいとは思わないけれど、人間の世界のみなさんとは、ネットを通じてつながっていられたらなと思っています。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ