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第17話 「うちに帰れた?。」

年末って忙しい・・。

石材の下に何かあるのなら、石材を取り除けばいい、シンプルな答えじゃないか。

俺には魔法何て使えないけどな・・・。


C-4は使えるんだよ(爆薬技術スキルAだぜ)、そう言いながら設置していく。

魔法は便利だよなぁ、こんな時でも呪文1つで「アブダカタブラ~♪。」

くそ重い石の塊もあっという間にお片付け~。と待てよ?


じゃあ、なんでこんなフロアの真ん中に積み上げてあるんだ?。

やはり何かある、とっとと起爆装置をセットして爆破してしまおう。


最後のC-4を設置した時、背後に気配を感じて振り向くとそこに透き通った黒い影のような奴がいた。


攻撃はしてこない、むしろ何かを伝えようとしてるような気がする。

攻撃されないなら別に問題はない、作業を続ければいいだけだ。

ところが、コードを引いていこうとすると邪魔をする。


「悪いけど、忙しいんだ邪魔しないでくれ。」


石材の山を降りてコードを起爆装置に繋いだら、そいつに体当りされて部屋の片隅に放り出された。

切磋に腰のホルスターからM9A3を引きぬき撃ちぬいた-後ろの壁を。

次の瞬間その黒い影は俺の右腕とともにM9A3に絡みつきそれを奪い取る。


「チッ!。」


なぜ邪魔をする、もしかしてこの石材に絡む守護者か何かか?。(勘違い)

そうか、やはりこの下には・・・ならばその謎見せてもらう。


地面に落ちた起爆装置までは10メートルもない、問題はそれを取った後だなコードはまだ繋がっているのか?。

仮に繋がっていても起爆スイッチを押すまで奴が黙っていてくれるのかだな。

ゆっくりと立ち上がる、奴は俺の目の前に2メートルほど先に浮かんでいる。

行かせてはくれないだろうなぁ・・・。



あいつに銃撃は効かないが、あいつのタックルでこっちは吹っ飛ばされる。

M9A3は取られた、ナイフなんて効かないだろうし手榴弾を使うか?。

空中でゆらゆらしてるから爆風は効果的かもしれないな。

さり気なくサスペンダーからパイナップル(手榴弾)を外して手の中に隠す、もちろんピンも外してある。


ゆっくりと歩み出す、あいつは干渉してこない。

起爆装置から離れるように進むが、あいつは常にこっちに正対する形をとっている。

隙がないな・・・さてどうしようかと考えながら進んでいると、やつの背後の床面から青い流動体が湧き上がってきた。

その瞬間、僅かにあいつの気がそれたのを見逃さなかった。


ダッシュして起爆装置に向かうが、何かに足を取られて転んでしまった。

おまけにそのはずみで手の中の手榴弾が転がりだしてしまった・・・。


「あっ。」


「「アッ!。」」


転がっていった先には起爆装置があった、偶然スイッチに当たってしまったあとに起爆、

爆発音は手榴弾だけではなく、轟音と共に石材も吹き飛んだ。



しばらく気を失っていたようだが、気がついた時はあの黒い影のようなやつも青い流動体もいなくなっていた。

石材がなくなった地面には下に続く階段があった、やっぱりここにあったんだ何かが、

それを誰かが隠していたわけだ。


起き上がって、階段に向かう途中に転がっている背嚢を拾って階段を降りていく。

階段を降りた先には光り輝くゲートがあった、ゲームによくある転送ゲートに似ているな。


「このままここに居てもな。」


ゲートを出たら自分の部屋だった、帰ってきたー僅か2日程だったけど妙に長かった気がする。

部屋の外からいい匂いがする・・・それにつられて腹の虫がなく。

そういえば、リアルに食べてないんだっけ。

部屋を出て階段を降りる、廊下を進みリビングに入る。


「母さん、今日は何?。」


「まぁ、2年ぶりに部屋から出てきたと思ったら最初に言うことがそれ?。」


キッチンの中から声だけが帰ってくる。

冷蔵庫を開けて、中からコーラを取り出してテーブルの前に座り、

キャップを開けて中身を飲む、ボトルを口から離すと目の前にホワイトシチューの入った皿が置いてあり、スプーンがそえてある。


おもわずスプーンを手にとって口に運ぶ、肉も柔らかく美味しい。


「どう?美味しいかしら。」


「ああ、美味しい。肉も柔らかくていいなぁ。」


「そうでしょうね、だってその肉は・・・。」


声が途切れたので、顔をあげるとそこには母ではなくあの女がいた。


「あなたの妹の肉だもの・・。」


その手にある皿の上にはベネットの生首があった。

さらにそれが喋るのだ・・・。


「私の・・・は美味しい?。」


あああっスプラッタだ。これは夢か?それともまた違う世界にきてしまったのか?。

誰か教えてくれ~と立ち上がり、皿を持った女から離れようとしてつまづき、

器用にその胸をわしづかみしてしまった。

―ああなんて、柔らかくて弾力に富んでて気持ちいいんだーと思うまもなく、


「バシーン!」


と、おもいっきり頬を平手打ちされて眼が覚めた。


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