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第15話 「ここは、ダンジョン?。」


どうやら振り切ったようだ、そう思ったときはどこに自分がいるのかを見失っていた。


しかし、銃弾を食らってのけぞったのに、その痕跡すら残さずに向かってくるとは一体どんな生物か?。

弾いた訳じゃなく、貫いた感じでもない、確かに・・・あれかミント達と同じか?

いやしかし、あの背中に感じた感触は・・・気持ちよかった。


そう考えながら、周囲を見回して脅威がないことを確かめてから

壁を背にして腰を下ろして装備を点検する。


ライフルのマガジンを外して、残弾の確認をする。

残り5発か、新しいマガジンを取り出してライフルに装填して、膝の上に置き、

背嚢をおろして中から二種類の弾薬の箱をとりだす。


1つはAPI(徹甲弾に焼夷弾の機能を持たせたもの)もう一つはBCブランクコアと

呼ばれるものこれは対人殺傷能力を上げる為にFMJ弾の先端内部に中空部分が設けてあるもの。

このふたつを交互に詰めていく装弾数は20発これをベルトのマガジンポーチのものと取り替える。

更にグラネードランチャーを用意しておく、


「たく、まるで戦争じゃないかって、そういうゲームをしてたんだけどね。」


ハンドガンの方も一応確認しておく、スライドさせて初弾をチャンバーに送り込みマガジンをリリースし、弾を1発補充して戻し安全装置をかけておく。


レーションのチョコバーを噛じりながら立ち上がり・・・あれちょっと膝が震えてる。

ゾンビ戦ってやったこともあるけど、一応あいつら頭を吹き飛ばせば動かなくなるんだよね、胸でも腹も当たれば千切れるのがライフルの威力で拳銃と違うところだし、

反動の小さい5.56ミリにしなかったのは正解だったと思うことも多かったのに。


なんで無傷なんだよ、ファンタジーでも死んだりはするだろう?理不尽すぎる。

でも、美人だったな~もう一度会いたかったり・・・いや会いたくないけど。

ブツブツいいながら周りの壁がただの岩肌になってるから、

もはやダンジョンでしかないここを歩き回って、目的の次元の裂け目を探さないと・・・。


かなり下の階層まで降りてきたはずだが、あれから何も出会っていない。

気配すらないんだが、浄化されて神聖な空気感が溢れているわけでもない。

 

しかも前は階層別にあった床や天井、側壁の石材などがすべて剥ぎ取られている。

何があったんだろう?一日も経ってないというのに、やっぱあの地下から出てきたのが

関係有るのだろうか?。


オーク兵士やスケルトンも見当たらない、それどころか食料庫がどこかわからない。

まぁここにあったはずの部屋とか階段とか全部なくなっているんだから当たり前か。

不思議と照明だけは残っているのか、ライトを付ける必要がない位明るい・・・

仕組みはわからないが、ファンタジー設定なのかもしれない。


各階層で迷路のように入り組んだ通路に不規則にわけられた小部屋も

魔物やトラップがなければ、ただの廃坑であり何のインパクトもない。

それでも、初めのうちはさっきの彼女クラスの存在を警戒し、

相手も気配を消せる可能性を考えて進んでいたが、時間が夜に近づくに連れてそれも徒労かと思え始めてきた。


ただ夜になると活性化するタイプも考えられるので、分岐路で食事をとった後は再び気を引き締めて歩き始めるが、時間の経過と関係ない内部の明るさは彼我の存在を対等とするからか、やはり何も出現しない。


最下層と思われるところまでやってきた、ここには石材が山積みされていた。

ここも積み上げられた石材の不自然さ以外は、何の痕跡もなくもはや本当にここだったのかと思えてくるとともに、元の世界に戻るすべも失われたことに今更ながら気がつく。


さて、戻りながらもう一度それでも探すとしますか。

もっとも、こんな時にゲームなら転送ゲートがありそうなもんだが。


石材か?その下か中に手がかりがあるかもと、石材の山に向き直す。

どうせ魔物は居ないんだしーと背嚢をおろし、ライフルも2脚を使って床に置いて

動かせるかと、組み上がったその石材を調べることにした。


時間は在るんだ・・・。


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