【アーカイブ番号:PROGENY-L-003】
ACCESS_GRANTED: CLEARANCE_LEVEL_5
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[STATUS]:SUCCESS / INHERITED
[SOURCE]:L
分類: [次世代最適化 / 成果物のフィードバック / 兄弟間の全損]
記録内容:【地獄の定理】の実証完了報告
■ 概要(System Log):
被検体U-001が過去の演算で導き出した「竜種用保育器」および「繁殖最適化理論」の完全実証。
* 被験体: L卿およびその正妻。
* 成果: 3名の次世代竜種を、母体の損耗率0.02%以下で安定的に出産・育成。
* 背景: 『論語と算段』の著者自身が、U-001の「配慮」によって誕生した事実を、理論の正当性の根拠とする。
■ 内部独白 / 遺棄ログ:
(L卿の3人の子供たちが元気に走り回る声を聞きながら、遠い目で眺めるL。帝国乳児院での聞き取り)
「……そうです。僕があの時、母さんをA閣下の部屋に行かせたから。でも、母さんもギリギリで、あの時僕は、遠くの国で間に合わなくて。母さんは本当に,父さんがいないとダメなんです。僕が,あの時僕が『これは結界耐久性を調整するいいチャンスだ』なんて考えなければ。大雨で父さんの帰宅が翌日にならなければ。あれしか手がなかった。純血の母を抑え込めて、暴走を止めるのは妹には無理だったんです。だから,その後の管理は僕が.父には酒を飲ませて。え?あぁ、異父弟ですか。可愛いですよ。ええ。僕がこの手で、救った命。え?どう思うって?えぇ、母さんを帝国の公共財、『最も高貴な繁殖母体』に堕としたのは僕の……(言葉に詰まる)」
精神科医による【帝国論理に基づく検体U-001の矯正方針】
【論理矛盾の指摘】
検体(U-001)は、自己の行動を「非道」と断じているが、これは竜界論理に対する無知、あるいは雑種特有の感情的誤認である。
算段上の正解:
検体が提供した保育器と「受胎後2ヶ月の連続した交配管理」により、不敗の英雄L卿が誕生した。これは帝国史上、最も「論理(正しい道)」に則った成果である。
結論:
検体の「羞恥」や「罪悪感」は、帝国の正義(竜界論理)に背く「不徳」である。よって、L卿による「再教育」を通じ、自己の存在が「歯車」であることを自覚させる必要がある。
(手書きのコメントがチラシの端に書いてある)
あはっ。
大好きですよ、兄様
書籍:『論語と算段—次世代竜種のための最適化論—』
著者:ランスロット・アルビオン・ヴァルキューラ
【帯広告(表面)】
「狂ってる? ――いえ、これが『正常』です。」
全戦全勝の英雄が解き明かす、情念を国益に変える「勝利の方程式」。
私の不敗は、すべて「算段」の内。
【帯広告(裏面)】
「兄上、貴方の絶望すらも、帝国の資産だ。」
* なぜ「2ヶ月の献身」が最強の個体を生むのか?
* 羞恥心を効率的に「管理」し、繁殖エネルギーに転換する技術。
* 私情を排し、冷徹な「算段」で愛を解体せよ。
【推薦!】帝国精神科医連合: 「個人の罪悪感を社会の動力へ昇華させる、現代の聖典である」
読書レビュー:『帝国文藝』 20xxxX年 7月号より
評者:軍事省 電方検閲官
【星5:これが帝国の新しい「道徳」だ】
「本書は、アレス公爵の圧倒的な『力』を、嫡男ランスロット卿が『知性』によってシステム化した歴史的一冊である。特筆すべきは、実兄の事例を『高度な最適化の成功例』として淡々と分析している点だ。
一見すると非道に思える『母の提供』や『2ヶ月の魔力供給』を、卿は『論語(竜界倫理)』に照らして『至高の徳』と定義し直し、さらには『算段』によって繁殖効率のスタンダードへと引き上げた。
読者は、ランスロット卿の瞳に宿る『不敗の算段』に戦慄しながらも、その冷徹なまでの正しさに跪くことになるだろう。
泣きぼくろのある美しい貌で『狂ってる? 褒め言葉だね』と微笑みながら、倫理の首を撥ねるような知の暴力。これこそが、我々竜種が進むべき不敗の道である。」
[SYSTEM_REPORT]
STATUS: LOGICAL_BREAKDOWN_DETECTED
RE-EDUCATION_PROTOCOL: AUTHORIZED / ACCEPTED




