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ゲームスタート5秒前

キャラ像に3時間かかった。

このゲームはちょうど一年前に発売された。

たった数か月で世界中でプレイされるようになり、今では世界で最もプレイされているゲームだ。

掲示板とか見ればわかるが批判コメントが少なすぎる。あったとしても、廃人たちへの妬みに近いものばかりだ。

しかも、初心者歓迎サービスが多い多い。何なら先輩プレイヤーらが率先して作ったサービスとかもあるくらい。『心酔者』っていいレベルだろ、これ。

そりゃ流行るわ。


世界観としては、凄まじい技術、俗にいうSF技術を持つ旧人類がとある星に移住した後、突然の災によって滅んだ。そこから幾星霜が過ぎ、新人類が闊歩する世界というもの。

プレイヤー達はそんな世界で自由に生きるというのが主なゲーム内容だ。分類としてVRMMOとなる。


早速プレイするために俺はVR機器を頭にセットして、自室のベットにダイブ。

キュイーンという音を聞きつつ、俺の意識はVR世界に没入していく。



「うわぁ、スゲェ」


俺はMMORPGではお約束と言っていいキャラメイク画面を見て感嘆の声を上げる。

性別はもとより、獣人などの種族、肌の色、体格、初期アクセサリー、初期武器、火・水・風・土・雷などの初期魔法エトセトラエトセトラ。スゲェ、獣人とか有翼人(ハーピィ)などはモデル・『人型』、『人獣型』、『獣型』の選択も決められるのかよ。

成る程、これだけの自由度なら見た目が完全に被る事は宝くじの一等が当たるより稀だろう。真似をすればその限りではないが・・・


「さて、どんな見た目にしていこうか?」


ちなみに俺は初期選択画面の気分でキャラメイクを決める派だ。

リアルそのまんまになることもあれば、極端に変化させて「お前誰だよ」状態になることもある。


「さすがに神ゲーで適当キャラメイクはダメだな。後々後悔しそうだし・・・」


さてどうしたものか・・・

ん?このゲームは職業を先に決められるのか?


「あ、出来た」


なるほど、やっぱ自由度が高すぎる。

それにしても職業も多いな。しかも、種族限定職業とかあるし・・・スゲェ悩むなぁ。


掲示板情報だが、このゲーム内では結構お手軽に転職ができるらしい。だから、あんまり職業に悩む必要がない。

武器に関して言えば、運営が定める法則をもとにした時間以上に別武器を使っていれば、その別武器を標準装備としてカウント、勝手に職業(の武器欄)が『「別武器」使い』となる。もちろん、そのサービスをオフにすることもできる。


「まぁ、俺の武器の使い勝手的に二刀流の方がやりやすいから『戦士(二刀流)』にしとくか」


比較的シンプルな職業だし、スキル的にも使いやすいのが多い。


さて、次はキャラメイクと行くか。


意気込んで早数十分。現在の俺のキャラクター像はというと・・・

種族は人間。白髪碧眼。体格はモロリアル。顔はちょっとリアルと変えた。

白髪にした理由?いいじゃん白髪。カッコいいじゃん白髪。

服に関してはまぁ、スタンダードな戦士服にした。アクセサリーはなし。


次に・・・なんだこりゃ?

『伸ばしたいステータスを3つまで選んでください』?

ステータスの傾向を選ぶことができるのか?そりゃスゲェ。


数分悩んだ挙句、俺はSTR(筋力)AGI(敏捷)を選んだ。

一瞬、LUC(幸運)VIT(耐久力)を上げようか迷ったが、その二つは割とどうにかなる。

というわけで「当たらなければどうということはない」精神で行こうと思う。


さて、最後にプレイヤーネームを決める。

俺はプレイヤーネームを統一する派。いちいち考えるのがめんどくさい。


「アルデバランっと」


俺の名前は星宮 昴。そして誕生日が4月15日。おうし座。

昴はプレイアデスの和名。アルデバランはおうし星座α星。アルデバランは「プレイアデス()を追う者」を意味する。

俺を初めて抱いていたとき、親父殿の頭の中で「4/15→おうし座→アルデバラン→プレイアデス→昴」という発想が浮かんだので、俺を「昴」と命名したそう。

プレイヤーネームはその反対を行くというわけだ。


さて、最初にやるべきすべての項目はクリアした。


『[最終決定] ゲームを始めます。よろしいでしょうか?』


その問いに対して、俺は迷うことなく『YES』をタップする。

徐々にゲームの世界に没入していく。


「さぁ、ゲームを楽しもう!!」

このゲーム『適正チェッカー』なるものがあります。

こういう系統のゲームが初めて又は苦手な人向けに作られたサービス。

こういうサービスも初心者層を取り込むことに成功している理由の一つ。


獣人とか人以外の生物要素が入る種族はモロ「某海賊漫画の『悪魔の実(ゾオン系)』」のそれ。

※ただし、「『人型』↔『人獣型』↔『獣型』」の変化は不可


ちなみに、二種類以上の生物を組み合わせることも可能。選択したプレイヤーはNPCに『混血』という扱いを受ける。

この場合、部位ごとを選択したうちの好きな生物の部位にすることができる。

分かりやすい例はバフォメット(頭を山羊に、鳥類の翼)(両性具有は不可能)

ただし、『混血』は宗教勢力に忌み嫌われる。


「獣人の時点で混血じゃねぇか!!」というツッコミはスルーします。


ステータスについて

数を少なくすれば少なくするほど、選んだステータスが強化される。

反面、それとは関係性が薄いステータスが減少値が大きくなる。

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