1/1
元気を与えてくれるもの1
出会い
(沙良side)
高校1年生、今日は入学式。
少し生地が硬くてまだ着慣れないブレザーを羽織って登校した。
今は堅苦しい入学式が終わって、やっと教室で友達と話せるようになったところ。
「おはよう、梓」
この子は中学の頃から仲よしの西島梓。
ふわふわのパーマがお似合いで、とてもスタイルが良 い。けれど、性格は見た目に合わず……。
「おはよーう!沙良」
—バシッ!
いてて……。
力もキャラも、いろいろと強い。
そして私は古田沙良。
髪型はこの前ショートカットにしたばかりで、気にいっている。
家にいるよりは、外ではしゃぐ方が好きなタイプだ。
「ワクワクするね!みてよ、このかわいいブレザー。まだ硬くて体が動かしづらいけどさぁ、そのうちぴったりになってくるんだよ」