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転校生は俺の人生をどう変えるのか
白音と昇降口で別れ、教室へと向かう。俺のクラスは2年2組、白音のクラスは2年4組だ。
教室の扉を開け、自分の席に座る。席は窓際の一番後ろのよくラブコメ主人公が座りがちな席だ。
「よっ侑介」
声をかけてきたのは親友の鋼也だ。こいつとは1年からの仲で、結構話の合ういいやつだ。
だが、かなりのシスコンである。
数分話していると先生が入ってきて、朝のホームルームが始まった。
「急な話で悪いが今日からこのクラスに転校生が来ることになった。」
先生の一言でクラスがざわついた。
扉の音とともに、艶やかな黒髪ロングの子が現れさらにクラスがざわつく。
先生が静かにするように言うとそれに続くように、転校生が自己紹介を始める。
「水織黒羽です。よろしくお願いします」
衝撃の発言に思考が停止する。
そして思考が停止している間に転校生の席は俺の隣となった。
とても美しく『水織』と名乗った彼女はさらに衝撃の発言を俺の耳元ですれ違いざまに囁いた。
「今日からよろしくね?侑介兄さん。」
「え?」
その発言を俺は全く理解することができなかった。