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ウァレンティヌスの書記
初投稿です、更新日時はまちまちですが、継続できるよう頑張ります
悪意の神が世を統べた時代、私はその少女と出会った
いや、少女と呼ぶにはあまりにも無骨で
洗練された出で立ちからは猛者の風格が漂っていた
あぁ…ありありとあの日を思い出せる
曇ることの無い純金の髪、凛々しい金色の瞳
私を追い詰めた兵士達を睨みつけ、不敵に笑うその姿を見た者は後に彼女をこう呼んだ
金色の悪魔 と
私と彼女との出会いは唐突で
聖職者が弱者を貪り、悪意が善意を裁く時代
光無き灰色の絶望の世界にいきなり現れた金色
神の偉業を目の前に、その瞳に宿る憎しみの焔と悦に入る笑顔を
私は永遠に忘れる事は出来ないだろう
これは、私と彼女、そして仲間たちと共に、かつて神と呼ばれた存在に挑んだ者達の物語
私は、ありのままを綴ることを約束する
親愛なるアンデルシアと、かけがえのない仲間たちに捧げる
聖ウァレンティヌス・ノケネ・エル・ミッシオナーリオ
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年老いた聖職者の書記