補講当日!
そして、次の日私は兄さんのスパルタ指導を受けた。ツラかった...
兄さんは本当に、昨日で哲学の大体のところは覚えてしまった。このチート能力...許さん!
特訓とも言える指導のおかげで大体は分かるようになった。兄さんは厳しいけど分かりやすい。いつも思うけど兄さんは教師に向いている。
でも、あのスパルタは絶対に泣く!
...あ、やっぱり向いてないかも。
そして今日は補講がある日だ。学校に行くとき兄さんから「もし、補講でまた全く分からなかったら言ってね。今度はもっと厳しく教えるから」と言われてしまった。
そ、そんなことは絶対にない!だ、大丈夫!私はあのスパルタ指導を耐えたんだから!
そう思いながら学校に行き、学校に着くと哲学の講義のあるいつも教室に入った。教室に入ると十数人ぐらいしかいなかったけど、一人だけよりはマシと思いながら座席に座った。しばらくすると先生が入ってきて講義が始まった。
相変わらず、この人の講義は眠くなる。うとうとしていると隣りからプリントがまわってきた。プリント見ると書き込んで提出すると書いてあった。うわっ、レポート形式じゃん...苦手...
そんなこと思っていると、「それ書いたら帰ってもいいぞ」と先生に言われた。
私はさっそく書き始めたが、苦手だから少しずつしか書けない。私が書き終わったときにはみんな帰っていて私と隣の男子学生ぐらいしかいなかった。
私が最後の提出者だったらしく、提出したとき先生から「頑張れよ、応援しているぞ」と言われた。
先生嬉しいっす!
その後片付けして帰ろうとしたら「あの...」と声をかけられた。私と同じぐらいに書き終わった隣りの男子学生だ。髪は染めていて、綺麗な栗色だが派手ではなく、とても落ち着いた感じがする。兄さんも見崎も染めてないから新鮮だ。それに顔がとても整っていて、身長は兄さんと変わらないぐらいの高さだ。
それに足も長い。な、なに...この人モデル!?スペックおかしすぎるよ!
「どうかしましたか?」
とりあえず平常心を装いながら私は話した。
「今回のレポート自信がなくて、教科書の何ページから出たか教えてもらいたくて...」
「うーん、確か...この辺りのはず...」
私は自分の教科書を見せながら彼に言った。
「ありがとうございます!助かりました!これで復習ができます」
はにかみの笑顔で彼は言った。その笑顔は儚げな印象与えて女子にモテるタイプの人だ。やはりスペック高い...いや高すぎて関わりにくいな...
「いえいえ、お役に立てて良かったです」
その後、私は彼に軽く会釈をして、教室を出て家に帰った。
講義は朝からだったけど、家に着いた時はお昼だった。
「あ〜お腹すいたよ〜!ただいま〜」
「おい、第一声がそれとはひどいな」
私が家に入った時、ちょうど兄さんがリビングから出てきた。
「一応女だからお腹すいたと言いながら家に入らない」
「一応は余計!だって補講でレポートあって疲れたの!」
「それぐらいで済んだからいいんじゃない?俺の大学の補講はその場で提出のレポートと、違う題のレポート課題とかあるよ」
「え!?まじ!?地獄じゃん...兄さんは受けたことあるの?」
「ない、俺の友達は受けていたけど」
ああ、そうだった...兄さんって大学でも成績が上位だもんな〜
「そういえば麻里、レポートの出来はどうだった?」
そう言って兄さんはニヤニヤしながら聞いてきた。
「ま、まあまあだったよ!時間はかかったけど...」
「ふーん、もし結果が分かったら教えて。悪かったら...また教えてあげるから」
兄さん、顔が怖いですよ〜
クールな顔が台無しですよ〜
と、思いつつも兄さんはどこか優しいからあまり怖くはない。 私のために言ってくれているようなものだし。
「あとなんでも聞くと言った言葉覚えている?」
「あ...忘れたいうことにはできな...」
「できないよ」
私が最後まで言う前にすばやく兄さんに遮られた。
「ソウデスヨネ〜あはは...」
「麻里、今度の日曜日の予定は空けておいて」
「はい、分かりました...」
前言撤回していいかな...兄さんは怖いです...
私は今度の日曜日に何があるのかと、ある意味ドキドキとした気持ちでその後を過ごした。
絶対に嫌なこと起きなければいいけどね!
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