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壊れない道具

第2章と第3章の間のお話です!

〇炎司




「おう、家の場所わかんだろ? さっさと来いよ」



 アクアへの電話を切り、一度息を吐く。そして。



「あはははははっ!」



 笑いが抑えきれない。こんな都合のいいことがあるか。これで俺は金持ち確定だ。



 アクアが塵芥に嵌められ、顔がネットに晒されたのは知っていた。そしてあの両親が追い出すだろうということも。



 そうなったらアクアはどうするだろうか。おそらく、塵芥に対して負い目を感じる。あいつはただの馬鹿だからな。周りに流されて塵芥を虐めてただけで本当はかなり素直。まぁだからこそどっちにも転びうる危険な奴なんだが。



 だがそいつを引き込めたのは大きい。この味方のいない状況で優しくしてくれる奴が現れたらコロッと落ちるからな、あいつは。実質的に、俺の奴隷だ。後は……。



「姉貴、今電話大丈夫か?」

「あぁっ!? 今良いとこっ!」



 姉貴に電話をかけると、轟音が電話口から響き渡ってくる。どうせいつもの如くパチ屋にいるんだろう。



「なぁ、塵芥金持ちの家に拾われたの知ってるだろ?」

「あぁ知ってる知ってる! パチ打ち放題で羨ましいわ!」


「で、だ。俺たちはあいつの兄妹なわけだろ? ちょっとくらい分け前もらってもいいと思わないか?」

「なに、良い考えでもあんの」


「ああ。あの馬鹿は義理堅いからな。そいつの身内人質にでもすれば金くらい簡単に払うだろ」

「人質とか犯罪じゃん。私パスだわ」


「お前が犯罪とか気にするタマかよ」

「ていうか兄さんたちに頼めば? 私めんどくさいのしたくないんだけど」


「あいつらまで巻き込むとマジで洒落にならん。姉貴までだろ。身内の犯行、で済むのは」

「確かにね。兄さんたちが関わったら人死にが出そう。じゃあ多少は手伝ってあげるよ。直接は勘弁だけど」


「オッケーそれでいい」

「じゃ、決まったら教えてねー」



 そう言って姉貴は電話を切る。本当のところの狙いは姉貴を引き入れることじゃない。ギャンブル好きの姉貴を牽制することだ。あいつが独断で突っ走ったら色々危ないからな。これで勝手には動かないだろう。



「さてと……」



 こういう危ない橋を渡れる奴は何十人も知っている。後はアクア。最悪姉貴も使える。これだけ手駒がいれば充分だ。



「楽しくなってきたな」



 塵芥。俺はあいつらと違ってお前の価値を知っている。勉強ができる。努力ができる。無理をさせられる。それでいて、頭が悪い。



 お前は使い捨てにできるようなしょぼい道具じゃない。壊れても壊れても使い回せる最高の武器だ。



 使いこなしてやるよ俺が。完全にぶっ壊れるまでな。

約半年ぶりに「偏差値20の頭脳戦」を更新しました! よければ読んでいってください! 私の作品の中で2番目におもしろいですを

https://ncode.syosetu.com/n9238hc/


ちなみに1番おもしろいのは「つなガール」です。ええ。間違いなく。一番人気ないですが。


「つなガール!」

「偏差値20の頭脳戦~頭が全ての学校で誰よりも馬鹿なはずなのに、なぜか無双してモテてしまう~」

「こんなはずじゃなかったのに。~ボッチだった高校生活をやり直します~」

「同棲しているあざとかわいい後輩が俺を退学させようとしてくるのでわからせる。」

「××トラップダンジョンでスローライフを!」

「家族に虐待され学校でも虐められている俺がお嬢様を助けたら婚約者になって人生大逆転できました。」


 最低限読書になりうる範囲でおもしろい順はこれでしょうか。もしお時間あれば読んでいってください!

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