第22話 怪力のジェシカ
それは異常な光景だった。
身長140センチたらずの少女が背丈の倍以上はある大剣を、まるでステッキを持つかの様に軽々と扱っている。
「ディーン。
昨日の夜はシェリー宮殿で
えらく暴れてくれたようだな」
「おいおい。
言いがかりは、よしてくれよ」
「宮殿の警備兵は何が起こったかすら
覚えていないそうだ。
そんな事が出来るのはお前ぐらいだ」
その瞬間、ジェシカはディーンに大剣を振り下ろした。
床が崩れ落ちる程の威力だったが。
ディーンはバックステップでかわして、両手に内側に湾曲したナイフを構えた。
ナイフの柄にはリングがついており、人差し指を通して使う、いわゆるカランビットナイフだ。
ディーンの全身が赤く光りだして、凄まじいスピードと共にジェシカに斬りかかった。
しかし、ジェシカは左手に着けられた鋼鉄のナックルガードと大剣を振り回しディーンの攻撃を防ぎ切っている。
ジェシカも攻撃を繰り出すが、ディーンのスピードがとにかく異次元で、ジェシカの攻撃を全てかわしきっている。
一瞬のスキを見つけ、ディーンは煙幕を使いジェシカの目くらましをした。
ジェシカは咳き込み目を擦っている。
「リッキー!
ここは一旦引くぞ!
くそ!この書類は諦めるしかないか!」
「この書類は何なんだ?」
「今までのこの国での調査資料だ」
「俺に任せろ!何とかする!」
俺はマジックアイテムを使って部屋にある物を一瞬でカードに収納した。
「お前……一体何者だ?」
「俺はリッキーリードだ。
古の大魔道士だよ」
俺達は他の国家騎士達と交戦中だったディーンの仲間2人と合流して建物を抜け出した。
そして馬に飛び乗ってその場を脱出した。
首都ドロナックの町並みを一気に駆け抜けた。
クリス達の事も気にはなったが、何しろこの展開だ。
今は逃げる事に集中しようと思った。
「おいリッキー。
お前は一体何者なんだ?
あのマジックアイテムはなんだ?
あんな物は見た事がない!」
「俺はリッキーリードだ
あれは俺のオリジナルのマジックアイテムだ。
俺はマジックアイテムの
発明においても天才だからな」
ディーンはしばらく無言になった。
俺達は、しばらく馬で走ると、ある港付近で彼等は馬をおりた。
「ここに、俺達の基地がある。
ついて来い」
そこは建物の隠し階段を下りた地下にあり、俺はそこに通された。
そして何人もの男達がいて、俺を取り囲んだ。
「アジトがバレて脱出してきた。
そして……
大魔道士リッキーリードらしき人物を連れてきた」
その場は、どよめきに包まれた。
To Be Continued…




