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我が家は幽霊屋敷
「今日の仕事おわり!」
俺はパソコンをシャットダウンして、リュックサックに書類を詰め込んだ。
「お先失礼します」
そう、俺は今仕事が終わったのだ。
会社からでた俺は、自転車で家に帰るのだ。
そう・・・あの家に・・・
「た、ただいまぁ」
そう言って俺は、靴を脱ぐ。
玄関を上がると廊下がまっすぐつづく。
廊下を歩くと、ギィギィと音がする。
そんな廊下を進んでちょっとした所に部屋がある。
その部屋に入ろうとした瞬間。
「お帰りなさいませ」
と、後ろから声をかけられた。
「うわぁ!?」
俺は、驚きのあまり足を滑らせてしまった。
「だ、大丈夫ですか?」
「あ、ああ」
俺に声をかけたのは、琴坂唯と言う女の子だ。
実はこの子、幽霊なのだ。
おっと、失礼。俺は山波陽介。24歳。独身。サラリーマン。
話を戻して、皆さんご察しの通り俺の家は幽霊屋敷なのだ。