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プロローグ
目が覚めると暗くて広い空間が広がっているところにいるということがわかった。
なぜこんなとこにいるのかもわからないし今まで何があったかも思い出せない。
思い出そうとすると激しい頭痛がする。しばらくしてから奥の方に見える明かりの方に歩いて行った。自分は何をしていたのだろうと考えながら。
明かりの方に着き上の方を見上げるとあまりの眩しさに目を瞑ってしまった。それと同時に謎の解放感があった。すると隣の方から声が聞こえた。
「こんなところで何をしているんだ?」
その言葉は自分に向けられているのだとわかった。
何をしてるって言われても自分でもわからない。そう思って首を傾げているとまた何か問いかけてきた。
「そうか迷い込んでしまったのかな。私の名はジンこの洞窟の近くの村で村長を務めているものだ。ところでお前さんの名前は?」
ここは洞窟だったのかと真っ先に思った。
そんなことより名前を聞かれたので答えなければと思った。
「僕は…あれっ?」
名前が出てこない。
「誰だっけ?」
そう言うと自分が記憶喪失をしたことに気づいた。