病識と虚構-エッセイ-
ぼくは分かったんだ。
あのとき、神様は認めてくださらなかった。
僕は神になりたかった。
二級神さ。
でも、それは現実ではないと
教えてくれたのは、
友人だった。
"あんたがなってるの妄想よ。"
僕は泣きながら、液剤を飲む。
穏やかな自分自身が戻る。
確かに自分自身が特別としても
一切特別じゃない。
ありがちな何か。
友人も苦労したさ。
でも多分幸せ。
こだわりは神様に任せて
僕らは一般観念で
埋め尽くそう。
いつか気付くよ。
あくまで神様なんかじゃないと。
すべて憎めば
すべて空っぽ。
なら初めから
何も求めない。
ある牧師さんが教えてくださったメソッド。
2021.6.19 櫻井良学