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9話目 理想と妄想

「お前の期待していた男は大した力も無かったようだが」

「……ですが」

「いい加減諦めろ、今回も外れだ。お前の主には相応しくない」


 観客席。レイランと朱は、アマゾネスを前にして、震える青年を眺めている。


「お前の戦闘時の勘の良さは私に迫るものがあるが、自分の理想に関しては中々の音痴だな」

「彼は、どんな理想をもってこの場に立っているのでしょうか」

「さぁな。大方、大金に目が眩んで……おっ、女の方、まだ立てるんだな」


 あの矢は魔力を込めた盛大な一撃だ。受ければどんな奴もズタボロになるはずだ。よほど強い理想を抱いているに違いない。


「つってもあの様子じゃ両手は使えないな。不利に変わりなしだ」

「……」



 ローレライとグレイも焦っていた。


「やばいぞ、おい!」

「結城さん! 早く降参を!」


 蓮華には悪いが、結城にはあの二人は相手に出来ない。


「結城のやつ、どうして降参しない!」


 歓声がでかすぎてこっちの声も届きはしない。ならローレライの魔法で……


「あのエルフ追い討ちかける気だ!」


 言い終えるより前に、エルフが第二射を放った。


 もう間に合わない。





 そう、思えば、誰にも理解されない理想だった。



「よく来たね、理想の果てに散った者よ」


 あの声を思い出す。


「おめでとう。君は次の世界に足を踏み入れる権利を有した」


 そんな言葉を聞いて、この世界に落とされた。誰にも理解されない理想を抱く者たちが、死して尚諦めなかった結果、降り立つことの出来る世界。


 諦めなかった。違う、諦めることができなかった。


 前の世界には、夢も希望も無くて、奇跡も魔法も、神も悪魔も、御伽噺の夢物語。ただの創作物に過ぎなかった。


 そんな光の無い世界で、俺は、僕は光を求め続けてた。光を求めずにいられない。その結果として生きていただけであり、それは副産物に過ぎない。


 どうか、信じさせて欲しかった。信じる以外に出来ることはなかった。


 誰にも理解されず、誰もが嘲笑し、誰でも卒業するであろう、そんな理想。


 そんな理想が、叶うような妄想を続けていたのだ。


 妄想。そう、妄想だ。


 画面の最奥に広がる空想や、未知の最果てに輝く幻想が、夢に見るほど想わせて、夢想が覚めても妄想していた。


 理想が叶う妄想をしていた


 生まれてから死ぬまでそれだけだった。


 妄想と共に僕はあった。


 嗚呼、ならばどうか、どうか妄想よ。


 この理想が叶う夢のような世界でも、妄想と共に在れるならば、どうか……


 妄想が現実を、凌駕し塗り替える。

 そんな奇跡を信じさせて欲しい


「妄想顕現!」


 ただ無我夢中で、グレイから授かった銃で撃った。


「なっ!?」

「おおっ!!」

「っ!」


 銃弾は迫る矢とぶつかり、互いに軌れた。


「なっ、そんな芸当が出来たのですか!」


 ティターナが驚き、目を見開いている。


「お、おお?」


 結城自身、意識してやったことではない。ほとんど我武者羅だった。


「見事だ結城」


 俺じゃない。俺がやったのではない。

 結城の手には、背後から伸びる別の、誰かの手が添えられていた。


「だ、誰だ?」

「つれないな結城、かつての世界でお前が俺を創り、俺がお前を支えたじゃないか、相棒」


 手が離れ、背後の誰かが横を通り過ぎて前に出た。


「お前は……いや、知っ、俺は、お前を知ってる!」


 そう、かつての世界で、自分が妄想した彼。自分は俺だけの彼で、自分自身。

 もう一人の自分。


 光り輝く金色の髪はこの世の全ての光を思わせる。

 その立ち姿は、あらゆる闇を払う威風を放ち、振り返るその仕草は、人々を救済する慈悲を思わせ、その顔立ちは、神々ですら見惚れるような胸を打つ笑みだった。


「俺はユウキ。お前が妄想によって作り出した、もう一人の自分。お前が夢見た、理想の自分だ」




 思わぬ妙技が飛び出して、グレイは驚きを隠せない。だが、様子がおかしい。


「なんか結城が独り言を呟いてるが……とりあえず凌いだか」

「あれは……」

「どうしたローレライ」

「あ、いえ、結城さんの傍に、妙な靄のようなものが見えるんです」

「靄? 別に何も無いが」

「おそらく魔法? いえ、魔力ではないですね。妖術や仙術? でも……」



「ほう、土壇場でやったな、あの男」


 朱は先ほどの落胆の表情から狂喜の笑みで口元を歪めている。


「はい、やはり、今度こそ、彼こそが……」


 レイランもまた、恋する乙女のように剣を抱きしめていた。


「だが、勝負はまだ終わっていない。さて、どうなるか」




「すごいぜ結城!」


 どうやらユウキは自分にしか見えていないようだ。


「当たり前だ。俺はお前にしか見えないし、お前にしか触れられない。俺が触れられるのもお前だけだ。だから銃を握らせ、矢を狙って撃った」


 なるほどそういうことか。あれはユウキが俺に『やらせた』ことなのだ。


「俺はお前とこうして再会するのを楽しみにしていたのに、お前ときたら……」


 そうだ。そうだった。

 俺は一人だったから、もう一人を創ったんだ。

 それが彼だ。


「まあ感慨に浸っている場合でもあるまい。さあ、勝つぞ」

「お、おうッ!」


 見ると、ティターナが既に次の矢を放つ直前だった。


「慌てるな、伏せろ」


 矢が放たれると同時に伏せる。強烈な風を巻き起こしながら上を飛んでいく。


「そのまま銃でゆっくり撃て」

「分かった」


 慎重に狙いを定め、発砲する。


「くっ!」


 ティターナは弓を前に突き出す。

 すると銃弾が逸れ、ティターナの横を過ぎる。

 魔法か加護か、銃弾はいっこうに当たる気配が無い。


「当たらない!」

「それでいい。このままのお前じゃアレには勝てない。今は時間を稼げ」




「ったく、結城もやるじゃないか」

「あの男にあんな力があったとは…早くお前を倒さねばならん」

「あー、そりゃ無理だぜ」

「なに?」

「あいつが私のスイッチ入れちまった。私も負けてられないからなぁ!」


 叫び、拳を構える。


「コォオオオ……」

「な、なにをして、っ!?」


 手の傷がみるみるうちに回復していく。


「な、どういうことだ!」

「闘気、いわゆる気だ。中国武術習っといて良かったぜ。自己再生が出来るなんてお得だからな」

「き、気で傷を治療!? なんてデタラメ……っていうか中国武術にそんなのあるのか!?」


 そうこうしているうちに蓮華の傷は完治した。


「しかも早い!」

「ただなぁ、これ燃費が悪くてすぐお腹空いちゃうんだよ。さて、それじゃ続きだ!」


 蓮華が地面を蹴って一気に間合いを詰める。


「しまっ…」

「破ッ!」


 蓮華の肘がレイアの腹部を打ち抜いた。そのままティターナの居る場所まで吹っ飛ぶ。


「れ、レイア!?」


 風の魔法でレイアの体は逸らされ、壁にたたきつけられた。


「あー……」


 大分派手に吹っ飛んだレイアを同情するような目で見た後に、ティターナは、両手を挙げた。


「こ、降参します。ああなるのはちょっと…」


 降参。つまり結城と蓮華の勝利であった。


「勝負あり!」






 控え室。蓮華は消耗した体力をカツ丼やら天丼やらを大量に食い散らかして補給していた。



「いやぁ、一時はどうなるかと思ったけど、結城のおかげで勝てたぜ!」

「あ、いや、あれは…」


 するとユウキが言う。


「俺はお前の力が生み出した、言わばお前の一部だ。俺の成果もお前の成果として見ればいい」

「あ、ああ。ありがとう」

「それにしても、本当によく勝てたな。正直駄目だと思った」


 それは結城本人も思っていた。蓮華が戦闘不能になった時点で詰んだと思っていた。


「まぐれとはいえ、飛んでる矢に銃弾を当てるなんてな。でも次は決勝戦。偶然に期待はできない」


 グレイの言うとおりだ。蓮華をあそこまで興奮させる相手。自分がどれだけ足を引っ張らないでいられるか……


「むぐむぐ、もしかして結城、んぐっ。足を引っ張らないようにしないと、って思ってるんじゃないか?」

「なんで一々考えてることが分かるんだよ」

「顔に書いてあるからさ。そんなこと気にしなくていいんだよ。逆転したとき楽しかったろ?」

「まあ、ちょっとな」

「興奮して、高揚できたなら、楽しめたってことさ。次の闘いも楽しもうぜ?」



 そして決勝戦。盤上の上には結城と蓮華。そして向かいには剣士・レイランと射手・朱。


「久々に本気出さないとやばそうだな」


 あの常時テンションMAXの蓮華が、笑みを浮かべながらも冷や汗を垂らしていた。


「そこの挌闘士」


 前触れも無く朱がこちらに呼びかける。蓮華をご氏名のようだ。


「私は蓮華だ!」

「ならば蓮華。お前には少しばかり付き合ってもらうぞ」


 朱は銃にマガジンをセットし、こちらに向ける。


「おう?」

「こいつがそっちの男に用があるんでな」

「結城に?」


 蓮華はこちらを見るが、勿論俺は彼女と知り合いと言うわけではない。首を傾げて蓮華に応える。


「ま、いっか。結城、銃で間合いを取ったほうがいいぜ。あれもやばい」


 彼らの試合を見ていればそんなことは嫌というほど理解できる。とはいえ自分に出来ることは、全力を尽くすことだけだ。


「あとは楽しむこと、だったな」

「へっ! 上出来だぜ!」


 魔女が再び舞台の中央に姿を現す。


「なんか四人中三人が女性っていう状況はあれだけど、ここまで見事な戦いを見せてくれた四人に賞賛を送りつつ……最後の戦い、悔いの無いよう戦え。決勝戦ッ、開始めぇッッ!!」


「っしゃぁ!」


 案の定、蓮華は一直線に突っ走る。目指すは黒ずくめのガンスリンガー。


「活きがいいな……殺しがいがある」


 朱はためらい無く銃弾を撃つ。マシンガンのような5連射。


「ッ!」


 蓮華は飛び越えて回避する。だが銃口は滞空している蓮華をすでに捕らえていた。


「さあ、どうするッ!」


 再び5連射。常人が回避できる状況ではないが、蓮華は余裕の笑みを浮かべながら腕を交差させる。銃弾が肉を穿ち、骨を貫き、腕を千切る。


「ほう!」


 蓮華の腕は穴が開いただけで、千切れはしなかった。


「この銃弾を受けてなお原型を留める……何をした」


 蓮華は着地し、朱を見る。


「気だ!」


 そして再加速。蓮華が朱の眼前にまで迫った。


「面白い!」


 銃を構える朱。それを即座に蓮華が手で払う。そしてがら空きの顔面に拳を打ち込む。

 だが朱は屈んで回避する。左手にいつの間にかサブマシンガンが握られていた。

 マシンガンの弾を蓮華は右足を軸に半身逸らし回避。そのまま回転し左の裏拳を見舞うが、直前で止める。

 朱は銃をサバイバルナイフに持ち替えて拳を待ち受けた。止まった蓮華の横っ腹に突き刺そうとする。

 蓮華の右手が直前でサバイバルナイフの刃を詰まんで止める。

 すぐさま朱はナイフを手放し後方に跳躍、置き土産の手榴弾を投げつける。

 

「噴ッッ!!」


 蓮華は拳を地面に叩き付ける。穿った地面をそのまま持ち上げ、壁を作った。

 手榴弾は爆発し、床の壁を粉々にする。埃と煙が広がる。


「……まだだ、まだ死んでないだろう?」


 煙が徐々に晴れると、そこには蓮華の姿があった。


「……ぃ」

「?」

「たッッのしいぜッッ!!!」


 すごい笑顔だった。だが、それは蓮華だけではなく、朱も同じだった。


「気が合うな」

「ああ! すごい強いなお前は。今までどこに居たんだ?」

「私の出身はユートピアだ」


 ユートピア。ここから西の方角、山脈やら何やらを越えた向こう、大陸半分の領土を保有する都市国家にして軍事国家。最先端の科学技術で、世界を征服しようとこの国と戦争をしている国だ。

 ディストピアとも呼ばれているらしいが。


「脱走?」

「いや、追放だ。兵器として色々と体を弄くられたが、どうやら想定を上回りすぎたらしくてな。厄介払いというわけだ」

「難儀だなぁ」

「だが、お前も相当のものだろう」

「私か?」


 朱は再び銃を構える。蓮華も応じて拳を握る。


「匂うぜ。お前の奥底には血生臭い野獣が居る。私と同じ」

「……」


 蓮華の表情が曇る。それを見て朱はよりご機嫌に笑う。


理想郷ユートピアで魔獣と恐れ罵られた私と、これ以上無いほどの血の芳しいするお前の野獣。お似合いだとは思わんか、狂戦士バーサーカー?」

「失礼だな。私はちゃんと風呂に入ってるぜ」

「ックハハ! よくもまあ制御出来ているな。ますます気に入ったぞ! 蓮華ぇッ!」


 右手の拳銃を構えながら、どこからともなくショットガンを取り出し左手に握る。


「まだまだ楽しませてもらうぞ。向こうが片付くまでな」


向こう? 向こうって……あれ?


「あ、やべ、結城のことすっかり忘れてた」





 結城の前に立つ、一人の剣士。こちらの実力が脅威にならないことが分かっているのか、構えの一つすら取らない。


「…………」


 結城といえば拳銃を構えながらも、すぐに退けるよう準備している。それにしても

 

「初めまして」


 レイランは兜を外した。


「っ……!」


 まるで一本一本が様々な刀剣のような、鋭く流麗な銀色の長い髪。

 青い瞳は高く深い蒼天を思わせる。

 凛とした顔立ちと立ち振る舞いは、女神すら及ばぬ清純潔白と思わせる。

 とにかく分かったことは、この剣士は男性ではなかったということだ。

 すると彼女は微笑し、一礼する。


「私はレイランと申します。お見知りおきを」

「は、初めまして、結城と申します」

「前に私の戦いをご覧頂けたようで。いかがでしたか?」


 気付かれてた? 入り口で軽く見た程度だったのに?


「あのフェンシングっぽい動きの時の?」

「はい。その通りです。覚えて頂けていたのですね」

「なんか、人間業とは思えなかったな。すごかった」

「お気に召していただけたようで何よりです」


 なんだろう。普通に会話してしまっているが、いつ攻めて来るのだろう。集中力が途切れそうだ。

もしやそれが向こうの狙い? 自分ごときにそんな手間を?


「でも、その前の動きは全然別だった」

「はい、中国拳法の演舞を模したものです。ところどころアレンジがありますが。趣味が剣術習得なもので」


 まるで蓮華の武術習得みたいな趣味だ。


「私もあちらの手合わせ願いたいところなのですが、それよりも貴方を優先したく思いまして」

「俺を……?」


 来るか? と引き金に指をかける。だが、まだ来ない。


「私の理想は、私が仕えるに相応しい主を見つけ、忠義を尽くすこと。そして、あなたこそ私が服従するに相応しい主、かもしれないと思いました」

「俺が、あなたの主に?」

「はい。この大会に参加したのも、主を探すためです。賞金は主に捧げます」


 どうやら彼女にも彼女なりの理想があって行動しているようだ。そしてその理想と俺が関係している。


「で、俺はどうすればいいんだ?」

「長く剣の道を歩んでいると、人の心の在り方が大まかに見えます。貴方の心はきっと優しく、清らかで、柔らく、しかし屈強でしょう」


 さすがにこれを、はいそうです、と肯定することは出来なかった。そんな自惚れ屋ではない。


「あとは、貴方の理想の強さ、在り方を知りたいのです。それで全てが決まります」


 やっとレイランが剣に手をかけた。


「とりあえず、全力を尽くせばいいんだな」

「端的に申し上げるなら。では、行かせていただきます」


 やや腰を落とし、レイランは構えたまま動かない。結城もまた銃口を彼女に向けたまま。


 長く、長く思える時間。意図せず指が引き金を引いた。


 響く銃声、放たれる銃弾はレイランを間違いなく貫く軌道。

 瞬間、火花を見た。


「!?」


 結城は目を疑った。途方も無い人間離れ。まさかの神業。それを見せるためだけに、今まで動かなかったかのような。


「じゅ、銃弾を……」

「…………」


 一発だけ撃った銃弾はレイランのすぐ背後に、左右に分かれて転がっていた。





「銃弾を、斬りやがった……」


 グレイは呆然としながらもその事実を呟く。


「蓮華以外にもあんな、化け物がいるたぁな」

「あの朱という人もすごいです。近接戦闘で蓮華ちゃんと互角に渡り合ってます」


 ガンカタと呼ばれる技能だが、会得している者は少ない。おそらく、理想の強さで体現しているのだろう。


「どうかな。理想は能力は得られても、技術力までは保証されない」

「では、訓練によって会得した?」

「あの年頃にしてはあまりに手馴れすぎてる。それにあの性格、まともじゃない。前世からぶっ飛んでるタイプだろう」

「前世から……じゃあ、あの人の理想って、一体なんなんでしょう」

「そんなもんは気にするだけ無駄さ。誰かが理想を叶えるってことは、誰かが理想を潰されるってことだ。気にしてたらきりが無い。無限に湧き出て、無限に朽ち果てるものだ」




 抜刀し、縦に一閃。

 まるで稲妻のような一瞬の一太刀で、銃弾は両断された。


「ちっ!」


 やばい、とにかく間合いを取ろう。


「参ります」


 まるで弾丸のように、一歩で間合いを詰めてきた。


「俺を使え! 結城!」

「妄想、顕現!」


 咄嗟に叫ぶ。すると結城の体は即座に剣を手にし、抜かないままに剣を縦に構える。レイランの切払いを何とか食い止めた。


「大丈夫か結城」


 結城にしか見えず、聞こえず、触れられぬユウキが結城の体と同調し、咄嗟に反応したのだ。


「くっ!」


 銃弾を撃ちながら後方に下がる。さすがに前進しながらでは裁ききれないのか、その場で銃弾を弾く。


「同調は体力消費が大きい。あまり頼りにするな」

「ああ、分かってる」


 ユウキのスペックに結城の体は未だ追いつけないでいる。蓮華の特訓のおかげでなんとかギリギリ耐えている状況だった。


「それにしても……」


 打つ手が皆無だ。銃弾は弾かれ、剣の技量では圧倒的にあちらが上。蓮華はガンスリンガーで手一杯。捨て身でユウキと同調したとしても互角までには幾分足りないだろう。


「いかがでしょう、私の太刀筋は」

「ああ、とんでもないな。俺には勿体無いよ」

「ご謙遜を。私の初弾を凌ぐことが出来たのは、貴方の力が、理想が強い証。今はまだ未熟ですが」

「それは、どうも」


 これ本当にどうすればいいんだ。

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