幼馴染がいきなり遠くに行く宣言してきた
あの日、いつものようにオレの部屋でくつろいでいたんだ。
突然だった。
幼馴染の彼女がいきなりボストンに行ってくるって言い出した。
そりゃ、幼馴染の奈実の将来の夢は通訳とかだって聞いたことは、あった。
でも…
いきなりそんな…
「えっ、どれくらい?何年?」
「八十何…えっと、とにかく八十何…忘れたー」
はあ⁉︎
八十年も留学すんのかよ⁉︎
帰ってくる気ねーだろ‼︎
あっちで結婚するつもかよ⁉︎
もうオレとはおさらばかよ⁉︎
「じゃあ、オレたちって…別れるの?」
「うん、しばしのお別れだね」
…
しばし?
永遠だろ…?
「じゃ、行ってくるねー」
「おい、待てよ…もう行くのかよ⁉︎」
「うん」
…
えっ⁉︎
えっ⁉︎
今日なの⁇
なんでそんないきなり…
あー、オレがこうやってぐずるから最後まで言わなかったってこと?
「オレは…奈実の夢のためなら…そりゃ、応援したいけどさ…いきなりさよならは、ないって」
涙がポロポロ溢れ落ちた。
「えっ…な、泣いて…る?」
「あたりまえだろ‼︎いきなり、そんなさよならってよ…あんまりだろ」
「あはは」
「笑ってる場合かよ?奈実は、オレがいなくても平気なんだな」
「うん。」
…
「そんな…あっさりすぎねーか?」
「じゃあ、行く?一緒に」
「え、でも…オレパスポートない」
「いらないでしょ?てか、なにそれ?ふざけるにも、演技すごすぎ…涙とか。あ、洸太役者とかになったら?てか、なれるよ‼︎素晴らしい演技だし‼︎」
…
「演技なわけないだろ…。オレ、奈実が好きなんだよ。大好きなんだよ」
「はいはい。なら、手繋いで一緒に行こう。ね?」
オレは、手を繋がれて階段をおりた。
「靴はける?」
「うん」
…荷物もなんにも持ってないのに、このままボストン行けるのか?
奈実の家は、向かいだ。
奈実は、オレを自分の家に連れて行くみたいだ。
玄関に入るのかと思えば、奈実はポストから、なにやら小さな荷物を取り出した。
「あ、きてる〜。化粧品ポチッたんだあ。来週友達と遊ぶのに、さっそく使おうっと。じゃ、洸太の部屋戻ろ」
…
「え?」
「ん?」
…
「来週?遊ぶの?友達と?」
「うん」
…
「ボストンは?」
「は?」
「だから、ボストンに留学」
…
「なに言ってるの?留学なんかしないよ?」
「でもさっき…行くって」
「ポストね?」
「えっ⁉︎八十何年ボストン行くんじゃ…」
「は?八十何円って…切手の値段聞かれたと思った。てか、ポスト行くだけなのにめっちゃ泣くからびっくりしてたの。そういうこと?」
…
え、オレって…
彼女がポスト行くだけなのに、大泣きして…ついてきたの?
ヤバいやつやん…
「あの…勘違いして…ました。」
「あはは、洸太…わたしのこと、大好きじゃん」
「あたりめーだろ」
ギュ〜♡
チュ♡
「ありがとう、洸太」
チュ♡
ポストの前で、チュッチュしているバカっぷるなのでありました。
おしまい♡




