表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【NTR+裏切り≠ぼっち】捨てられた俺は、騙され搾取されていた君と、友達から始めました。  作者: いな@
第二章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

88/113

第75話 熊退治

「長門零くん、こんなこと学園が始まって以来初めてです。Aランクの探索者である試験官を無傷どころか一撃で倒すなんて……」


 探索者の方が熊田さんにポーションを飲ませるのを見てその場を離れ、二人のところに戻ってくると、先生にそんなことを言われた。


「そうなんですか? だったら……Sランクのクラスになれますか?」


「そうね、今のまま行けば問題なくなれると思うわ。次は明日、ダンジョンでの試験になるから今日は終わりよ」


「よし! ありがとうございます。あ、パーティーメンバーのシオンとシオリが終わるまで見学はしていてもいいのですよね?」


「大丈夫よ。見学は自由にしてくれても。えっと、二人も一年生よね……わかったわ、続けて戦ってもらいましょう」


「そんなことしてもらっていいのですか?」


「ええ。元々学年順にする予定だったから、問題ないわ」


「ありがとうございます」


「頑張るですよ! フレイルのサビにしてやるです!」


 ブオンといい音をさせて愛用のフレイルを振る。


 上段から振り落としたフレイルをピタリとまっすぐ腕を伸ばし、起き上がっていた熊田さんに向けて止めた。


 狙いはやっぱりそうだよね……でも、あの手応えだったらシオンのトリプルでも余裕だと思う。


 そして口の端を上げ、『ロックオンですよ』と……。うん。盾を叩くように言っておこう。


「き、緊張してきましたわ」


 そう言いながらもシオリは杖を握りしめ、やはり熊田さんに視線をぶつけている。……魔法でもあのタワーシールドなら受け止められるだろう。たぶん。


「えっ……と、二人は鉄壁熊田さんとやりたいのですか?」


 先生が表情をひきつらせながら聞いてきた。でも、気絶して回復ポーションを飲んだとはいえ、起き上がってすぐだもんな。


「当然なのです! ボッコボコのけちょんけちょんにしてやるですよ!」


「私の魔法で無事に済みそうなのが、盾を持っているあの方だけのようなので」


「そ、そうなのね……あなたたちも勝てるということかな?」


「余裕なのですよ!」


「試験とはいえ負けるつもりはありませんわ」


「は、はは……わ、わかりました、少し待っていてね、連戦できるか聞いてきますので……」


 先生が立ち上がってこちらを睨んでる熊田さんのところに向かっていった、


 ちょうどいいか、今のうちに注意だけしておこう。


「シオン、シオリ、おもいっきりやってもいいけど、狙うのはあのタワーシールドの中心を狙ってあげてね」


「ぬ? そうなのです?」


「ですわね。シオンの力ですと、他のところに当てると……あの方が持ちませんわね。私もですが」


「身体強化していても、吹き飛んだだけで気絶するくらいだからね、だから狙いは外しちゃ駄目だよ」


「むー、仕方ないのです」


 なんとか納得してくれたようだ。それに、熊田さんが壁際から前に出てきたから、相手をしてくれそうだ。


 残ったAランクの二人は、あからさまにホッとした顔をしてる……。


 鉄壁と呼ばれるほど有名な探索者を俺が一撃でやっつけてしまったんだから無理もないのか?


 よほどのことがない限り二人なら余裕で勝てると思う。


 最初はシオンのことが心配で俺が行ってしまったけど、あの一撃でだいたいの実力はわかったしな。


「お待たせ。相手をしてくれるそうよ。順番は……どちらから行きますか?」


「私が行くです! お姉ちゃん、わたしが先でいい?」


「魔力は大丈夫? シオンはグランドでトリプル使ったんでしょ?」


「使ったけど心配ないのです。まだまだ余裕なのですよ」


「なら私が後でいいわ、頑張ってきなさい」


「決まったようね。それでは大和四音さんは前へ」


「はいです!」


 ずんずんと歩きだしたシオンに一言。


「シオン、頑張れ」


「やってくるです!」


 フレイルをブンブン振り回しながら熊田さんの前に到着。


「……そうか、高橋さんが言っていたのはお前たちだったか。てっきり三年生だと思っていた」


「ん? たかぴーのこと知ってるですか?」


「ああ、当然だ、日本で二人しかいないSランク探索者だぞ。高橋さんが復帰した時、たまたま探索者ギルドで会っただけだがな」


「ふーん。ならちょっとだけ手加減してやるですよ」


「はっ! 舐めやがって、いいから全力で来い!」


「じゃあ、ぶっ飛ばすですよ」


「準備はいいわね、記録を開始します」


 先生がカメラを構えると、シオンはとてとてと間合いを詰め始める。


「身体強化!」


「身体凶化です! トリプル!」


 ドンと床を蹴って加速するシオン。さすがに速いな。それに真正面に行ってるけど――


「お前も真正面からか! シールドチャージ!」


「違うのですよ!」


 やっぱりだ。野球のバットのようにフレイルを構え、体を横向きにして、熊田さんの右側へ滑り込む。


「ほーむらんっ!」


 ギン!


 言ってた通り、シールドチャージで前に押し出されたタワーシールドの中心をジャストミートするシオン。


 そしてやはり飛ばされ背後の壁に貼り付き、落ちた熊田さん。


 そこにシオンが詰め寄り……フレイルでつついている。うん。ちゃんと咄嗟に動けるようにしているな。


 でも、反撃は来ないかな、白目になってるし……。


「先生、熊田さん、また気絶しているようですよ」


「……そこまで。大和四音の勝利です」


「やったですよ! ムキムキ熊退治!」


 身体凶化を解いたシオンがとてとてと走り帰ってくる。


 その背後で二本目の回復ポーションを飲まされてる熊田さん……。シオリのこともよろしくお願いしますね。


 だが、シオリも一瞬だった。熊田さんはマジックシールド、魔法を跳ね返すスキルを使ったんだけど、圧縮された水球一発で俺やシオンと同じように壁まで飛ばしてしまったからだ。


 ここ一ヵ月でさらに強くなったよな俺たち。それに明日はダンジョンで試験だ。入ったことの無いBランクのダンジョンで行われるらしい。


 ゴブリンじゃないモンスターか、試験内容はオーガを倒すことだけど、ちょっと楽しみだ。

 読んでいただきありがとうございます。


 ブクマや★★★★★で応援よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ