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【NTR+裏切り≠ぼっち】捨てられた俺は、騙され搾取されていた君と、友達から始めました。  作者: いな@
第二章

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第72話 こんなヤツしかいないのか?

「シオリ、大丈夫?」


 ひきつった顔をしているシオリ。見た目ではわからないけど、細かく震えているのがわかった。


「誰だ? 俺たちは今パーティーに誘っているところだ、邪魔をしないでもらえるかな」


「シオリ、お待たせ、シオンもこの通り測定はクリアだ」


「よ、良かったですわ、心配でクリアした一年に合流しないで待っていたら囲まれて」


「ごめんね、じゃあ行こうか」


 シオンをかかえていない空いている右手でシオリの手を取り、その場を離れる。


 無視したことに驚いたのか、何も言わずこっちを見ているだけだった先輩たちが、離れていく俺たちに気を取り戻したのか、あわてて前に回り込んできた。


「ちょっと待て! なにを無視してるんだ! 今パーティーに誘っていると言っただろう!」


「先輩。シオリはすでに俺とパーティーを組んでいますから、誘うなら別の人にしてください」


「そうです。私もそう言いましたよね」


「だからあのリバティのパーティーメンバーだった君が欲しいんだ」


「はぁ、レイ、お姉ちゃん、この人たちもりばていと一緒なのです。話を聞かないのですよ」


 かかえてるシオンがそんなことを言ってくる。


「そうですわね、言い方は多少違いますが、言っていることは……その、私の体が目的のようですし」


「あ? シオリ……それは本当か?」


「ええ。間違いないです」


「……なら高橋さんが教えてくれたアレ、やってるよね?」


「ええ。声をかけられてから全部やっていますわ」


「なんのことを話しているのかな? 俺たちはパーティーに誘っていただけで――」


 その時シオリがポケットからスマホを取り出し、再生を始めた。


『ねえ君、君って退学になったリバティの女だった子だろ? 体を使ってパーティーに入れてもらった』


 は? 体を使って? コイツら……以前の俺なら探索者としての強さって勘違いしていただろうけど、今は色々と教えてもらったからわかる。


『いえ、違います。そういった関係には一切なっておりません』


 うん。知ってる。男性が苦手で、初めて話した時も女顔の俺だから安心できたって言ってたし。


『あ、そうだ! リバティの女じゃん! てかさ、あのAランクだったリバティだぜ? そんなことでもしないと一年がパーティーにはなれないだろ』


 リバティは強かったのかもしれない。だからそういったことをして近づいたものもいて、その事を知っているから勘違いしているんだと思うけど……。


『そうそう。でもお前って再起不能って聞いたけど、復帰できたんだね。それに……へえ、近くで見るとやっぱりスゲー美少女だよな、こんな子がヤリマンかよ』


 ……駄目だ。コイツらぶっ飛ばす。切り揃えたはずの爪が手のひらに食い込む。


『ねえ君、その胸使ってたんだろ? 俺にも頼めるかな? それと口も――』


 ――その後も俺の声が入るまでシオリに向かって喋った先輩二人の声が流れる。


 シオリがまるで実力じゃなく、リバティに体で取り入ったようなことを何度も言っていた。


「校長先生にこの音声は報告させてもらいます」


「ぱしゃり!」


 ピロンと抱えていたシオンが先輩たちの写真を撮ったようだ。


「お、おい、写真は駄目だろ? それに校長にそんなことされたら……」


「わ、悪かった、謝るからな、水に流そうな?」


 リバティならここからでもつっかかって来ていたけど、この先輩たちはそこまで根性はないようだ。


 だけど……このまますませる気はない。シオンを抱えていたらぶっ飛ばせないから下ろそうとしたんだけど腕につかまって下りてくれない。


「レイ、今は駄目なのです。テスト終わってからにするですよ。けちょんけちょんに」


「……そう、だな。と言うことで先輩。テストの後で」


 青くなった先輩たちをひと睨みしてからその場に残して一年が集まるところに移動する。


「やっと来たわね、あなたたちの検査結果を出してくれる? 一応確認しているのと、たまにどさくさに紛れてこっちに来る子がいるからね」


 なるほどと、最初に来ていたシオリが出すと――


「へあ? 魔法攻撃力7――」


 数値を言いそうだったのでシオンとシオリの手を離し、先生の後頭部と口に手をあて黙らせる。


「ふぎゅ」


 あっ……シオンごめん。抱えていたの忘れてた。


「……先生。それは個人情報になるので大きな声で言わないでくれますか?」


 コクンコクンと頷く先生の口から手を離す。あまり見たこと無い先生だ……先生だよな?


「ふう、ごめんなさい、もう大丈夫、絶対口にしないわ」


「むー、落とされたですよ。まったく。はい、コレわたしのです」


 床に転がっていたシオンを引き起こして


「ぬひょ! ムグググググー。……………はあ、危なかった、またやっちゃうところだったわ、最後はあなたね」


 今度は自分で口をふさいでから見るようだ。情報漏洩の怖さを知ってるならそうだよな。


 まだ学生の俺たちは成長途中だけど、今この時点が基準値として記録されれば、今後の伸び方にもよるけど、大体の強さがわかってしまう。


 それは逆に公言して人を呼ぶ人もいないことはない。めちゃくちゃ強くて、自信がある方だけだけどな。


 だけど、やはり悪いことを考える人はいる。だって強さがわかれば、『コイツなら勝てる』って襲われる可能性は高くなってしまう。


 だから非公開にすることは余計なトラブルを避けることなのだ。


「……ですね、はい。これです」


 まあ、テストだし見せないわけにはいかないから仕方がないんだけどな。


「ーっ!!!!!」


 うん。俺の検査結果を見て、口どころか鼻までふさぎ、顔を真っ赤にしている先生が落ち着くまでしばらく時間がかかった。

 読んでいただきありがとうございます。


 ブクマや★★★★★で応援よろしくお願いいたします。

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