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【NTR+裏切り≠ぼっち】捨てられた俺は、騙され搾取されていた君と、友達から始めました。  作者: いな@
第二章

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第66話 山本先輩との再会

 ヘリポートに到着していたキャンピングカーに乗り込んだ俺たち。


「少々違う方向に向かってしまいましたが、予定をしていた山本凛の捕縛が完了しました」


 俺たちから少し遅れて戻ってきた高橋さんがそう笑顔で作戦終了を告げた。


「予定外だった聖一くんですが、特殊な薬物を使用していたため、なんとか現状生きている状態です。死なれては話が聞けませんので生命維持を第一にしてもらいました。集中治療のため、すぐに話を聞くことができません。ごめんねレイくん」


「そうですか、いえ。たぶん聖一も詳しくは知らないと思うんで、それより知ってそうな山本先輩の方は?」


「そちらは麻酔薬で眠らせましたので、起きるまでは無理です。ですが効き目が一時間程度ということなので、もうすぐ話も聞けるでしょう」


 そうか、なら話は色々と聞きたいよな。


「レイくん、心配しなくても大丈夫だよ、今から山本凛が収容された基地に向かいますから」


「あ、そうなんですね、ありがとうございます」


「ここから三十分ほど走るので、その間は自由時間です、レイくんは身体強化して疲れているだろうから休んでくださいね」


「わかりました。トリプルはやっぱりまだ体に負担が大きいみたいです。高橋さんは運転するんですか?」


「いえ、運転はここまで車をまわしてくれた運転手がしてくれます。だから私も少し休憩ですね」


 そう言って空いていた座席に腰かけ、シートベルトを締める。動き出す前に俺たちも締めなきゃな。


 そう思っていたのに――


「たかぴー休憩だったらチ○ル食うですか?」


 シオンがどこから出したのか、一抱えほどの宝箱を出してきて、蓋を開けると中には色とりどりのチ○ルチョコが詰まっていた。


「みんなもチ○ル食べるです?」


「ぬ! わらわもいただくのじゃ! 前鬼、後鬼、お主らの菓子も出すがよい!」


「いいのかい? じゃあそのビスケットの絵が描いてある物をもらおうかな」


 みんな、空気が明るくなるようにテンション上げてくれてるんだな。


 聖一のことは思ったよりショックではなかったから、単純に身体強化のつかれだけなんだけどな。


 でも……たった数ヶ月だけどシオンが仲間になって、タマちゃんと再会。佐藤先輩に襲撃もされたよな。


 そしてシオリが退院して一緒に住むようになったと思ったら火事だ。


 初日にそれはないだろと思っていたら駄目押しにスタンピード。そこで初めて聖一と本気で戦ったんだよな。


 はじめは負けたけど。


 それから一ヶ月たち、学園に復帰したと思ったら先輩たちに絡まれるし、参ったよなあれは……話が通じなかったし。


 そして佐藤先輩の死。ミクが起きたと思ったら、それからの激しすぎる修行と、みんながいてくれたから俺は自分を見失わずにいられたんだと思う。


 そして、やっと聖一と決別の言葉も言えた。


「お兄ちゃん。頑張った。えらいえらい」


 いつの間にか横に座っていたエンちゃんが頭を撫でてくれている。


「エンちゃん。そうだね、ありがとう。エンちゃんもお菓子食べるだろ?」


「食べる。シオン、私もちろるちょうだい」


 移動するキャンピングカーの中での駄菓子祭りは山本先輩が収容されている基地に着くまで続けられた。


 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 到着して通された部屋は、第(ぜろ)会議室と書かれていた。


 一じゃないのか? 窓もないし、って地下に下りてきたから窓はなくても不思議じゃないけど……。


 そこには赤のドレスから着替えて、真っ白な服を着ている。


 その服の中に腕を入れられ、自分を抱き締めているような格好をしている山本先輩がいた。


 加えて頑丈そうな椅子に両足を固定され、お腹のところもベルトで背もたれにくくりつけられている。


 それなのに俺たちを睨みつけている。そして――


「高橋! あなたのせいで何もかも全部失敗よ! 絶対殺してやる!」


 普通の椅子ならガタガタと揺れそうなものだが、しっかりと固定されていてビクともしないようだ。


「山本凛くん。それはすまなかったね。ですが、あなたのやろうとしていたことは私が手を出さなくても破綻していたでしょうね」


「そんなはず無い! 私の計画は完璧だったの! あなたがクソ爺たちを動かさなければね!」


「いえ。私が動かなければ、今頃あなたは死んでいましたよ? 佐藤元当主が孫を殺した犯人、殺人を教唆したあなたを突き止めていましたからね。話を持っていくのが一日遅れていれば暗殺者にGOサインを出していたはずです」


「え? うそ……そんなはず無い。部下はもちろん、あのスナイパーはあのあとも私が使っていたから話が漏れるはずなんて無いわ」


「所詮お金の繋がりでしかないわけですから、君と金の勝負をして勝つのはどちらかなんてわかりきってますよね? それに使ったスナイパーですが、もっと調べてから使うべきでした」


「ど、どういうこと……」


「少し調べれば二つ名がわかったのでしょうけどね、『蝙蝠(こうもり)』、その名の通り金次第で依頼主を変えるようなヤツと。それにあなたに送られようとしていた暗殺者はその蝙蝠でしたからね」


「…………あは、あは、はははははははははは! なによそれ! あはははははははは!」


 それからしばらく山本先輩は、俺たちの前で狂ったように笑い続けた。

 読んでいただきありがとうございます。


 ブクマや★★★★★で応援よろしくお願いいたします。

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