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【NTR+裏切り≠ぼっち】捨てられた俺は、騙され搾取されていた君と、友達から始めました。  作者: いな@
第二章

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第97話 会議室の攻防?

「なん、だ、これ」


 膝が砕けたようにガクンとその場に座り込み、横倒しに倒れていく男。


「えっと、脳震盪ですね。しばらくは上手く動けないと思いますよ」


 答えながら残ってる二人の動きにも意識を割いておく。相手が動き出せばすぐにでも対処できるように。なんだけど……。


「ギャハハハハ! 一発でやられてやがるぞ! ほらほら立って~、ぷるぷる震えてるの動画撮っちゃうぞ~」


「アハハハハハ! 弱っ! アレ飲んで負けるとか弱っ! さすが四天王寺最弱! 動画撮ってY○uTubeに投稿しようぜ!」


 ……本当になんなんだ? 仲間が倒されたんだぞ? なんで笑ってられるんだ?


「それを言うなら四天王最弱なのです。四天王寺は大阪のお寺なのですよ? ふらはいの人は四天王寺のお坊さんなのです?」


「シオン、それはいいから倒れた人を縛りに行きますよ。それにこの方たち、イントネーションが関西弁ではなさそうですし、おそらく違いますわ」


 席から近くにやって来た三人。シオンは手にロープとフレイルを持ち、足元で倒れている男を拘束するみたいだ。


 シオリも男の足を素早くロープで縛ってしまったからこれでとりあえずは逃げられないだろう。


「お兄ちゃん、残りの二人はどうするの? 一応最初に引き抜きするようなことは言ったけど、まだ誰にも手は出しないし」


「そうなんだよな。この人は手を上げたから対処したけど……残りの二人は笑ってるだけだし」


「だよね~」


「あ、そうだサブマスさん。この場合はどうすればいいですか?」


「抵抗しないのでしたら、拘束は必要ありませんね。ランクダウンと昇格停止処分は、決定していますので、探索者カードを素直に提出していただければ、拘束は必要ないでしょう」


「はあ? なんでそうなるんだ? うちのグループに誘っただけだろ? ふざけてんのか?」


「寝言は寝てるときだけにしろよサブマス。ガチで家族ごと殺っちまうぞ?」


 この人たち、仲間がシオンにロープで拘束されてるのにまったく気にしていない。本当に仲間じゃないのか?


「イギギギギギ! お、折れてる腕を縛るなテメエ!」


「うるさいのです!」


 ゴンとフレイルを男の頭に一撃。しっかり気絶したようだけど、また折れた腕を縛ったら――


「アガガガガガ!」


「黙るです!」


 ゴン――


「シオン、折れてる手首を避けて縛ろうな」


「ぬ? 駄目なのです。この人変な薬を飲んでいたからしっかり縛るのですよ」


「それは……そうだけどさ」


「それにランちゃんを叩こうとしたのです」


「あら、私のためにやってくれてたのね。ありがとう大和さん」


「だからあと三回くらいやろうと思ってたですよ」


 あ、知っていてやってたのか……。


「あらあら。でも手加減はしなさいね。丈夫そうな人だけど」


「そ、そうだな。手加減して、なるべく静かにな」


「はいなのですよ。よいしょーなのです」


「ギャァァァァァ!」


 叫び声が響き、気絶して静まる。そうして会議室に男の悲鳴が三回繰り返されれたあと、静寂がおとずれた。


「あ……なんの話でしたでしょうか……」


 サブマスさんは、あまりの出来事に質問された事柄が頭から飛んでしまったようだ


「この人たちが聞いたのは、人を誘っちゃ駄目なのかと聞いてましたよね?」


「お、おう、その通りだ」


 さすがに笑いも脅しもなくなったみたいだな。


「でしたら話は簡単です。そもそもその行為が駄目なんです。それに今回も、パーティーから無理矢理引き抜く行為ですので、先日も同じ処分をされたパーティーもあるくらいですから」


「おい、それって紅のヤロウどものことだよな?」


「あ、ああ、そんなこと言ってた気がする」


「お分かりいただけたようで。ですから今日のところは探索者カード預からせていただき、降格処理をしたあとお返しいたします」


「おい、こうなったらサブマス含めてコイツらぶっ飛ばして逃げるしかないよな」


「おう、なら俺たちも一本飲んどくか。おい、サブマスとガキ、言っとくが、俺たち二人は強いぜ? そこでおねんねしてるヤロウより数倍な!」


 二人は同時にポケットから小瓶を取り出し、中身を飲み干した。


「ふうー! さあ誰からぶっ飛ばされてえんだ! とりあえずサブマス! テメエは死んどけ!」


「なら俺はこっちのガキだ! ひねり潰してやる!」


 まずい、俺に向かってくるヤツはどうとでもなるけど――え?


 ガシャン!


「なんてな! ギャハハハハハハ!」


「じゃーなー! アハハハハハハハ!」


「逃げたです!」


「マジかよ!」


 男二人は俺たちの横を走り抜け、窓を叩き割って逃走した。


「参りましたわね。もう、見あたりませんわ」


「逃げちゃったね~」


「あの流れで逃げるなんて思わなかったぞ」


 慌てて窓際まで移動して、外を確認したけど、二人の姿はどこにもなかった。


 参ったな。こんなことなら最初に三人ともやっておけば良かった……。


 ジリリリリリリリリリリリリリリリ――


「ぬお! ……火事なのです?」


 けたたましくベルが鳴り響き、館内放送が流れる。


『火事が発生しました。一階小ホールから出火しました。館内にいる方は速やかに退館してください。繰り返します――』


「皆さん外に出ましょう! 一階ホールはこの真下ですがすぐには燃え広がりません! 慌てず私に続いてください!」


 会議室の外へ走り出ていくサブマスに六人パーティー、高田さん。


「俺たちも逃げるぞ!」


「うん! でもお兄ちゃん、この人はどうするの!?」


「俺が担いでいく! 急げ!」


「わかった! 行くよみんな!」


「煙がモクモクしてきたです!」


「行くわよシオン! ほら、こっちよ!」


 俺は縛られた男を担ぎ、三人ののあとを追いかける。


 これってさっきの奴等だよな? 逃げるだけのためにここまでやるのかよ……。

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