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【NTR+裏切り≠ぼっち】捨てられた俺は、騙され搾取されていた君と、友達から始めました。  作者: いな@
第二章

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第91話 お断りします

「……なにがそんなにヤバいんですか? それに和解したことにしたとして、降格の処理はされたんですよね?」


「ああ、処理はされてしまったからもう取り消されることはない、はずだ。それに……やっぱり駄目だ、人に聞かれるとまずいんだ」


「今なら休憩所に誰もいないから少しだけ、俺たちを助けると思って少しだけでいいから話を聞いて欲しい」


 キョロキョロとまわりを気にしながら小声で話しかけてくる。


 数メートル先のダンジョンの入口で、入場許可証を見てくれる人がいるからだろうけど、ミクをナンパしたような奴らに合わせる気はない。


「ん~、お断りします。人前で話せないような内容なんて聞きたくありません」


「そこをなんとかお願いします! この通り!」


 二人はガバッと腰を90度に曲げて頭を下げるけど、意見は変えない。


「だったらここで話をしてください。それが駄目なら俺たちはすぐにでもダンジョンに入りたいと思ってますから、そこを退いてください」


「そ、それは……」


「おい、こうなったらここで聞いてもらうしかない」


 頭を下げたままの姿勢でコソコソと相談してる。もう避けて行っちゃうか。


「シオン、シオリ、ミク。行こう、時間の無駄みたいだし」


「だよねー。セクハラナンパ野郎なんかほっとこー」


「ですわね。行きましょう」


「じゃーねーなのです」


 俺たちが動き出したことにまったく気づいてない二人の横を通りすぎ、入場許可証を取り出したところで後ろでは相談が終わったようだ。


「いや、だが……それ、しかないか」


「ああ。……まずは聞いてくれ、俺たちは紅の紳士であると同時に、名前は言えないがヤバいグループに所属してる」


 ヤバいグループってなんだろ。佐藤先輩が襲撃につれてきたような人たちか?


「俺たちはそこで最近装備をオーダーメイドで新調したんだが、Eランクじゃ毎月の返済がヤバいんだよ」


「あ、ああ、少しでも遅れたり足りなかったら……殺される。それにノルマの納品もできないんだ」


「Aランクのお前たちに返済を助けてもらいたいのと、Bランクダンジョンのドロップ品を取りに行ってもらいたいんだ。悪いようにはしない。それに金は絶対に返すから!」


「おう、絶対だ。昇格できるようになればすぐにでもランクを上げて返済していくから頼む!」


 と言ってるのを聞きながら――


「許可証です」


「……アレは良いのか? きな臭いことを言ってるようだが、知り合いか?」


 立てた親指を男たちに向けて聞いてくるけど、被害者のこっちが加害者の借金を立て替えるとかありえないでしょ。


「いえ、ギルドで絡まれて、まあ、その事は解決したんですけど、なぜかここまでついて来ちゃったんですよね」


「ふむ。アイツらは確か紅の奴らだよな。……あまり良い噂は聞かないから関わらない方が良いだろう」


「はい。もう断りましたし、聞こえてきた内容を俺たちがやる義務も責任も無いですしね」


「まあ、そうだな。よし、入場は四人か、帰りの予定は?」


「たぶん三日後、伸びても二日以内かな」


「三日でやってやるのですよ」


「くくっ、元気なお嬢ちゃんだ。男は君だけのようだから、しっかりまもってやるんだぞ」


「当然です。怪我一つさせないつもりですよ」


「良い心がけだ。……三日、予備日二日予定、っと。よし、気をつけてな」


 手に持ったタブレットを操作して許可証を手渡してくれる。


「ありがとうございます。では行ってきます」


「行ってくるです」


 許可証を返してもらった俺たちは、まだ何か聞き取れないけど頭を下げたまま喋り続ける男たちを置いてダンジョンに踏み入れた。


 最後の方に、『まやく』と聞こえた気がしたけど……麻薬か?


 ……いや、俺たちとは関係ないし、もし本当に麻薬だったら犯罪の片棒を担ぐことになるし、関わらないことだな。


 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 sideラン


 ふーん。気になったから追いかけてきたけど、またトラブルに巻き込まれたみたいね。そして紅の紳士、ね。アレ関連ならバックはあそこ、か……。


 これは一応報告した方がいいかしら。おそらく把握してると思うけど……早いに越したことはないわ。


 スマホの短縮ダイアルを押すと、三回のコールで繋がった。


「私よ。あの子達がちょっと面倒なのに絡まれていたわよ」


『ええ。君から連絡が来る少し前にも報告がありました』


「でしょうね。それで、背後関係の情報は必要?」


『そうですね。知っている詳細をメールで送ってくれますか? それを元にこちらでも動きます。あなたは自分のやるべきことに集中してください』


「わかったわ。この後すぐに。あ、タクシー代は経費で落とせる? 予定の無かった出費だけど」


『ええ。君の口座に振り込んでおきます』


「ありがとう。じゃあ」


 ふう。ま、こんなところでしょ。それじゃあ私もダンジョン向か……あ、タクシー無いじゃない……。


 乗ってきたタクシーに乗り込む二人の男たち。


 アイツら……許さな――駄目ね、落ち着きなさい。この仮はいつか返してあげるわ。


 ……仕方がないわね、シャトルバスで一度ギルドに戻るしかないか。ってヤバっ! 運転手が戻ってきてるじゃない!


 喫煙コーナー方面から歩いてきた運転手がバスに乗り込む姿が見えた。


「乗ります! 待ってください!」

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