ー旅立ちの章90- 新たな特殊能力が今、目覚めんとしているんやで?
うーーーん。慶次くんにお尻を蹴られて痛いんやで?こりゃ、お尻がふたつに割れたに違いないんやで?
「ちょっと、千歳ちゃん。わいのお尻がふたつに割れてないか、確認してくれやで?」
わいはそう言って、ズボンを降ろしてぺろんとお尻を剥き出しにして、千歳ちゃんに見せるんやで?
「四さまはいつも通り、お尻がふたつに割れているんだっしー。あっ、あと、尻毛がもさもさしてきているんだっしー。今度、また、剃るんだっしー」
「なんやと!わいの尻毛がまた伸びてきたんかいな。この前、剃ったばかりやで?あかんわあ。千歳ちゃん、今度、剃ってくれやで?」
「わかったっしー。だから、その汚い尻をしまうっしー。屋敷のひとたちが四さまを変人を視るかのような目つきをしているっしー」
おっと。しまったやで?わいとしたことが、前田家の屋敷で、お尻を剥き出しにしてしまったんやで?
「慶次さま。それに松殿。いかがなされたのでござる?それにそこの尻を丸出しにしている奴をひっとらえて良いでござるか?」
「まあまあ。四たんは俺の親友なんだぜ。勘弁してやってほしいところだぜ。あと、そこの御婦人は千歳さんなんだぜ。四たんの嫁予定のおひとなんだぜ。丁重に扱ってくれなんだぜ」
「は、はあ。慶次さまがそう言うのであれば不問にするのでござる。して、松殿を何故、屋敷に連れてきたのでござる?」
「叔父貴の利家殿が怪しい組織に狙われているんだぜ。まあ、和解はしたんだが、念のため、松さんを匿ってほしいってことで、屋敷に連れてきたってわけなんだぜ」
「利家殿にも困ったものでござる。信長さまから勘当を言い渡され、少しは反省しているものかと想ったら、また、問題を起こしてくれたものでござるか。利久さまにまた迷惑がかかってしまうのでござる」
「親父は理解してくれるんだぜ。まあ、そんなことより、松さんを寝所に連れていってくれだぜ。松さんは、体調不良で熱も出しているんだ。あと、このひょうたんの中に、熱さましに効く薬が入っているんだぜ」
慶次くんはそう言うと、松くんを前田家の従者と思わしきひとたちに預けるんやで?松くん、また、あのぬるぬるで苦い河童くんの妙薬を飲まされるのー!?って抗議していたんやで?
堪忍な?松くん。河童くんの妙薬は栗の花の匂いがして、ぬるぬるで喉越し最悪やけど、効果は抜群やからな?
「四さま。何をニヤニヤしているっしー?」
「いや、松くんがまた、河童くんの妙薬で、うえええってなるのかと想うと、つい、顔がニヤニヤしてもうたんやな?」
「慶次くん。もう1発、四さまのお尻にタイキックを喰らわせくれだっしー」
「あいよー!さっきは松さんを背負っていたから、本気をだせなかったんだぜ。次こそは尻をよっつに割ってやるんだぜ!」
ちょっと、やめてくれませんかいな!?わいのお尻に本気のタイキックをしたら、あかんのやで!
どっこおおおおおん!
おっほうっっっ!
「あいたたたたた!尻を蹴られたのに、口から何かが飛び出しそうやったんやで!?」
「うーーーん?どうも蹴り心地がおかしいんだぜ。四たん。今、めっちゃくちゃ、尻に力を込めてなかったか?だぜ」
「そう言えば、四さまへのタイキックが当たったときの音が違ったっしーね?最初は、ばっちこおおおおおん!で、今のはどっこおおおおおん!だったっしー」
「言われてみれば、そうやんな?わいのお尻が進化してもうたんかいな?ちょっと、ズボンを降ろすさかい、わいのお尻を確認してくれやで?」
わいはそう言うと再び、ズボンを降ろして、お尻をぺろんと剥き出しにするんやで?
「うおっ!四たん!尻の筋肉がすごいことになっていやがるんだ!」
「こわいっしー!四たんのお尻の筋肉がまるで、鬼のような形相になっているんだっしー!」
ん?何をそんなに驚いていますんや?2人とも。わいのぷりてぃなお尻が鬼のような形相になるわけないやんか?
「いや、マジにすごいことになっているんだぜ!おい、誰か、手鏡をもってくるんだぜ!」
慶次くんが屋敷で働いてる従者たちに手鏡を持ってくるように指示を出すんやで?わいは、手わされた手鏡を上手いこと使って、自分のお尻がどうなっているのか確認するんやで?
「うおっ!なんや、この気色の悪いお尻は!わいのぷりてぃで締まりの良いお尻はどこに行ってしまったんや!?」
「むむむー。もしかして、四さまが慶次くんのタイキックの衝撃を和らげるために、四さまがお尻に、自分の力の全てを集めたんじゃないのか?っしー」
「千歳さん。それはあまりにも発想がぶっとんでいるんだぜ。でも、そう考えでもしないと、この現象は説明ができないんだぜ?」
全身の力を一点に絞る?あれ?わい、なんか1、2時間前に、似たようなことをしたんちゃいますの?




