表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
76/124

ー旅立ちの章76- 利家くんが加勢にきたんやで!これで勝てるんやで!

 田吾作くんの背中に1メートル弱の手槍が突き刺さっているんやで?利家としいえくん、ありがとうやで?わいが危険な状態やったから、手槍をぶん投げて、助けてくれたんやなあ。わい、利家としいえくんの男前っぷりに久しぶりにお尻が濡れそうなんやで?


「あれ?おかしいッスね。殺したつもりだったんッスけど、起き上がりやがったッス」


 利家としいえくんがそう言うとほぼ同時に、今の今まで痛がってた田吾作くんがのそりと立ち上がり、口からヨダレをダラダラと流しているんやで?


「嗚呼!教祖様のお薬は最高だぎゃ。痛みが吹っ飛んだんだぎゃ。嗚呼、幸福感に包まれていくんだぎゃあああ!」


 田吾作くんが両目をくわっ!と剥き出して、自分の頬をがりがりと両手の爪で掻き毟り始めたんやで!?なんや、こいつ、まじでヤバいんやで!


「喜兵衛、お前もさっさと教祖さまの薬を飲むんだぎゃ。おいらは加勢してきた、この色男を殺すんだぎゃ。いや、待てよ?殺す前に、尻の穴を散々、掘って掘って、堀り尽くしてやるだぎゃ!ひひっひひっ!」


 田吾作くんはそう言いながら、首だけグルッと回して、斜め後ろに位置する利家としいえくんを睨みつけているんやで?


利家としいえくん、気ぃつけてな!こいつら、なんか、怪しい薬をきめているみたいなんやで!それで、痛みとかそういったもんが飛んでいるみたいなんや!」


「ほう。それは奇妙な薬もあったもんッスね。でも、痛みが消えるだけで、ここまで人間、おかしくなるとは想えないッス。これは、幻覚作用のあるキノコとかが薬に混ざっているかもしれないッスね!」


 利家としいえくんはそう言うなり、一気に田吾作くんに走って近寄っていって、田吾作くんが利家としいえくんのほうに完全に振り向く前に、横腹に蹴りを入れるんやで?おおっと、田吾作くん、ふっとばされたあああ!やで?


「うおっと!槍が抜けないッス!」


 あああ!わいのどあほ!利家としいえくんに大事なことを言い忘れていたんやで!そのために、利家としいえくんが蹴りの力を利用して、田吾作くんの背中に刺さった手槍を引っこ抜こうとして、その手槍に手をかけていてしまっていたんやで?


 利家としいえくんは自分の蹴りの力で、自分から体勢を崩すことになったんやで?そして、田吾作くんから少し離れた位置で利家としいえくんがひざまずくことになるんやで?


「とーしーいーえーくーん、大ー丈ー夫ーかーいーなー?」


 はっ!わいの【瀕すれば鈍する(うさぎとかめ)】が発動したんやで!しまったんやで!?わい、利家としいえくんが体勢を崩して、倒れ込むのをのんびり視ていたんやで?


 何やっとるんや、わいは!敵は田吾作くんひとりちゃうかったんやで!喜兵衛くんが、わいの側におったんやったわ!


 うわあああ。どないしよ。わい、完全に喜兵衛くんから眼を離していたから、どっから、喜兵衛くんの攻撃が飛んでくるか、全く予想がつかないんやで?


 あかん。こうなったら、直観で右の方に横っ飛びするんや!おいやあああ!


 グサッ!


「うぎ、うぎぎぎ。なんで、また、お前、後ろからの攻撃をかわせたんだっぺ!ぐぐぐ!すきが地面に深く刺さり過ぎて、抜けないんだっぺ!」


 うわあ。わい、今の喜兵衛くんの攻撃をよくかわせたもんやなあって、いたあああ!わいの左の太ももが軽くえぐられているんやで?くっそ、わいの左太ももから血がだらだらと流れ落ちているんやで?


 幸い、身体の中のふっとい血管が切れたわけやないから、すぐに失血死するわけやないんやけど、このままじゃ、まじでやばいんやで?この怪我じゃ、喜兵衛くんの攻撃を満足にかわすことは不可能や!


 喜兵衛くんのすきが地面に突き刺さっている間に、なんとか挽回策を想いつかなならんのやで?


「うぎ、うぎぎぎ。やっと、すきが地面から抜けたうぎぎぎ。今度こそ、とどめをさしてやるんだっぺうぎぎぎ!」


 喜兵衛くん、両眼を剥いて、さらに口から泡を吹き始めているんやで?しかも、さっき、わいがあいつの肺の部分を後ろからぶっ刺したから、血の泡と化しているんやで?てか、あの状態で、なんであんな膂力を叩きだしとるんや?わいには不思議でたまらへんで!


「死ーねーだっーぺー!」


 あかん!挽回策を想いつく前に【瀕すれば鈍する(うさぎとかめ)】が発動してもうたやんか!こうなったら、今はとりあえず、喜兵衛くんの攻撃をかわすことだけに専念するんや!


 利家としいえくんが、田吾作くんの方をなんとかしてくれるまで、わいがしのぎ切れば、2対1になって、圧倒的に、わいらのほうが有利になるんやで!


 わいにとって運が良いことに、喜兵衛くんはただ単純にわいの胸目がけて、すきをまっすぐ突いてきたことやで!?これをまず、身体を少し左によじって、最小の動きでかわすことやで?


 そしたら、また、こいつ、アホやから、地面にすきが想いっきり突き刺さって、抜けないんだっぺ!とか言い出すはずやで!その間に、転がりながらでも位置を考えつつ、距離を空けるんや!そして、出来る限り時間を稼ぐんやで?


 利家としいえくん、頼んまっせ!わいが喜兵衛くんから逃げきれなくなる前に、田吾作くんを殺してくれやで!?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

cont_access.php?citi_cont_id=886148657&s

ツギクルバナー

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ