ー旅立ちの章69- 昼の番はわいと愉快な仲間たちが担当するんやで!
「利家くん。わいらが昼間の番をしておくから、利家くんは夜の番に回ってほしいんやで?どうせ、長寿さまくんや、ねずみのこっしろーくんの言葉は聞こえへんやろ?」
「そうッスね。じゃあ、俺も夜まで寝させてもらうッスか。でも、何かあったらすぐに起こしてくれッスよ?河童と蛇とねずみじゃ、あんまり期待できんッスから」
「大丈夫やで。それに普通は昼間から襲ってこないはずやんか?やるなら、夕方から夜にかけてやで。奴らもアホちゃうはずさかいからな?」
これがわいのアホ発言と言うことに気付くのはあとになってからやで?
「四さま、僕はどうすれば良いっしー?」
「千歳ちゃんも起きておいてほしいんやで?でも、ひとりで外に出たらあかんで?おしっこがしたくなったら、わいが一緒にいくさかいな?」
「うーーーん。用を足すのはいいけど、四さまはそういうのを視ると興奮するから、僕はあんまり良い気分じゃないっしー」
うへへっ。わい、すけべやからなあ?つい、用を足している千歳ちゃんを視ていると興奮してしまうんやで?
「四。俺が寝るからと言って、盛りだすのはやめるッスよ?」
「だ、大丈夫やで?利家くんたちが危険な時にそんなことせえへんで?」
「ほんまッスか?まあ、イチャイチャするのは止めないッスけど、声は抑えてやってほしいッス。あと、本当に何かあったら、俺を起こすッスよ?じゃあ、ちょっと休ませてもらうッス」
利家くんはそう言うと、敷布団だけ敷いて、その上にゴロンと転がり眠りにつくんやで?さすがやで。やっぱり赤母衣衆の元筆頭なだけあって、いつでもどこでもすぐに眠れるんやなあ。
わい、戦中は興奮して、なかなか寝つけないもんやけど、この肝の太さは見習いたい気分やで?
「みんな寝てしまったっしーね。僕、手持ちぶたさになったっしー。何かすることないっしーかね?」
「せやなあ。時間つぶしに河童くんと、長寿さまくんと、ねずみのこっしろーくんと何か話をしたいもんやけど、うるさくしてもうたら、あかんしなあ?とりあえず、千歳ちゃんは、松くんの看病をしてもらいますかいな?」
「わかったしー。じゃあ、僕は松くんを視ているっしーね?」
千歳ちゃん、頼んだやで?さて、わいはどうしたもんかいな?
「ポッポー。拙者はこのボロ小屋の屋根に上って、周りを見渡しておくんだポッポー。何かあれば、すぐに戻ってくるんだポッポー」
「せやな。じゃあ、まるちゃん。外の見回りを頼んだやで?」
「ケケッ。では、オイラはこの娘のために皿からぬるぬるの液体を出しておくだんケケッ。どこかに水筒はないんだ?ケケッ」
「そうやなあ。松くんの熱がぶり返したら、薬は必要になるもんなあ?千歳ちゃん、さっき、松くんに無理やり飲ませたときに使った、ひょうたんはどこにやってもうたんやっけか?」
って、あれ?千歳ちゃんが返事をせえへんで?
ああ、千歳ちゃん。こっくりこっくりと舟をこいでいるんやで?
「あっ、四さま、何か言ったっしー?」
「いや、何でもないんやで?松くんの様子はどうかなあって想っただけやで?」
「熱は下がってきているみたいだっしー。今はスヤスヤと眠っているっしー。ふわあああ。なんだか、寝ているひとを視ていると、僕も眠くなってくるんだっしー」
「千歳ちゃん、あんまり無理せんようにな?眠くなったら寝てていいんやで?」
「無理はしてないっしーよ?四さまも気を貼りつめすぎないようにしてほしいっしー」
「わかったやで?って、ひょうたんがこんなところに転がっていたんやで?河童くん、これにぬるぬるの液体をたんまり入れてほしいんやで?」
「ケケッ。わかったのだケケッ。少し待ってもらうんだケケッ」
河童くんがぬるぬるの液体を出すために頭をこすりはじめたんやで?ほんま、歩くわいせつ物体やで。なんでこすってぬるぬるの液体を出してるんや、この河童くんは。
「ケケッ。どろっと出てきたんだケケッ。四、こぼさないようにひょうたんのなかに入れるんだケケッ」
わいは箸を1本、手にとって、ひょうたんの口に片方の端を、もう一方の端を河童くんの皿にくっつけて垂れ流れるぬるぬるの液体をひょうたんに注ぎ込んでいくんやで?
「河童くん、ぬるぬるの液体を出し過ぎやで!?そんなに出されたら溢れてしまうんやで!?」
「ちょっと、はりきりすぎてこすり過ぎたケケッ」
「あかんあかん!量が多すぎやで!こんなの溢れちゃう!やで」
「フシュルルルー。緊張感のない奴らだフシュルルルー。しかし、【神の家】と言う奴らは一体、何モノなのだフシュルルルー。何故、わざわざ、四や利家を襲うんだフシュルルルー」
「そりゃあ、わいはかつて、尾張支部を潰した男やし、利家くんは奴らに結果的に資金提供をしてしまったんやで?そいつらを消したいのは、怪しい組織としては当たり前の話とちゃいますか?」
「殺しなどすれば目立ってしょうがないはずだフシュルルルー。だが、世間に隠れるようにして生きている組織がそれを厭わないのが不思議でならないという話をしているんだフシュルルルー」




