ー旅立ちの章68- 利家くんのボロ小屋に全員集合したやで!
「フシュルルルー。まったく、河童ときたら、先に泳いでいきおってからに。団体行動と言うモノができないのかフシュルルルー」
「はあはあはあ。お腹がすいたでッチュウ。ここまでくるのにエネルギーを使いきってしまったのでッチュウ」
あっ、河童くんに遅れること10分後に長寿さまくんとねずみのこっしろーくんがこのボロ小屋にやってきたんやで?
「うおっ!蝮とねずみがやってきたッス!なんッスか?もしかして、四が呼んだ助っ人は何かの比喩表現じゃなくて、マジの蛇とねずみなんッスか?」
「せやで?この蝮が長寿さまくんや。あと、ねずみのこっしろーくんやで?みんな挨拶するんやで?」
「フシュルルルー。ニンゲンからは長寿さまと喜ばれる蛇だフシュルルルー」
「僕、ねずみのこっしろーでッチュウ。お腹が空いたでッチュウ。何か食べるモノをわけてほしいでッチュウ」
「フシュルルルーと、チュウチュウ!と喚き散らしているッスね。なんか俺に伝えたいことでもあるんッスか?」
「あ、あれ?鳩のまるちゃんと同様、長寿さまくんとねずみのこっしろーくんの声は利家くんにはわからへんのかあ。これは意思疎通に問題が出てきたんやで?」
「おかしいっしねー。僕と慶次くんにもこの2匹の声が聞こえたから、もしかして、利家さまにもわかると想ったけど、違ったっしーね?」
「ケケッ。オイラはニンゲン語をしゃべれるから、まだなんとかなるんだケケッ。マルさまと長寿さまとこっしろーの声は普通の人間には聞こえないっぽいだケケッ」
「なんや?河童くん。まるでわいと千歳ちゃんと慶次くんが普通の人間と違うみたいな言い方やで?」
「ケケッ。千歳さまは【姫】なのだケケッ。四は何かはわからぬが、普通の人間ではないみたいだケケッ。カラス天狗さまが危惧する何かなのだケケッ」
まあ、わいのことについては昨日散々、話したことやさかい、置いといてやで?じゃあ、慶次くんは何なのや?
「ケケッ。慶次は、うーーーん、何モノなんだ?ケケッ。熊公をのしたりとか、普通の人間では出来ないことをするのだケケッ。慶次もまた、普通の人間ではないことは確かなのだケケッ」
「けったいな話やで。わい、下手したら、人間以外の何かじゃないのかと心配になってくるんやで?」
「ポッポー。それほど気にしなくてもいいんだポッポー。四はニンゲンで間違いないんだポッポー。ただ、他のニンゲンとは違う、特殊能力が備わっているだけだポッポー」
あっ、鳩のまるちゃんが戻ってきたんやで?これでとりあえず、全員、そろったんやなあ。
「まあ、利家くんには声が聞こえんメンバーがそろっているのは堪忍してな?とりあえず、あとで合流した長寿さまくんと、こっしろーくんに説明するとやな?【神の家】の奴らがこのボロ小屋の主人である、利家くんの命を狙っているってことなんや」
「そうっしー。それで、一刻も早く、このボロ小屋から退避したほうが良いんだっしーけど、松くんの体調がまだよくないんだっしー。それで、松くんが回復するまで、松くんを守らなきゃいけないってことっしー」
「フシュルルルー。なるほど、事情がわかったのだフシュルルルー。しかし、言葉が通じぬモノ同士では連携できないんだフシュルルルー」
「僕、それよりお腹がすいたんでッチュウ。奥方さま、何か食べるモノが欲しいんでッチュウ」
「ちょっと、こっしろーくん、粥の余りがあるから、それをよそってくるっしー。ねずみはすぐにお腹がすくって言うっしー。気がつかなくて、ごめんっしー」
千歳ちゃんはそう言うと、土間のほうに行って、茶碗に粥をよそって、また戻ってきて、ねずみのこっしろーくんにご飯をあげているんやで?
「美味しいでッチュウ!これは隠し味に鰹節を使っているでッチュウね!さすが奥方さまの料理は天下一だッチュウ!」
「そんなにほめないでほしいっしー。僕の料理の腕なんてまだまだたいしたことなんて、ないんだっしー」
千歳ちゃんが褒められて照れているんやで?照れている顔の千歳ちゃんも可愛いんやで?
「あんまり、ねずみに餌付けをするのは感心しないッスよ?ねずみは数が増えるのが早いッス。油断していたら、10匹20匹に増えて、粟や稗を喰い尽くされるッスよ?」
「まあまあ、利家くん。そんなに目くじら立てんといてな?こっしろーくんは、うちの家族やさかい、おおめに視てほしいとことやで?」
「そうッスか。じゃあ、俺の家で家族を増やさないようによくよく注意しておいてくれッスよ?」
「こっしろーくん。利家くんの言う通り、ここで他のねずみとずっ魂ばっ魂したらあかんで?なんせ、ここの家は利家くんと松くん2人でも喰っていくのがやっとのとこさかいな?」
「わかったのでッチュウ。僕もお年頃なのでお嫁さんがほしいところでッチュウが、我慢しておくでッチュウ」
「チュウチュウわめいているけど、ちゃんと伝わっているんッスか?俺、不安でしょうがないッスよ?」




