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ー旅立ちの章52- わいは邪悪な意思に心を染められてしまったんやで?

 ふへへ。このまま、千歳ちとせちゃんの太ももを開いて、密林探索へと向かうんやで?


「おい、よん。いい加減に眼を覚ますんだポッポー!」


「うるさい鳩やで?わいと千歳ちとせちゃんの愛のイチャイチャの邪魔をするのはやめてほしいんやで?」


「ちょっと、よんさま!みんなが見ている前で何をしているっしー!太ももを無理やり開かせようとするのはやめてほしいっしー!慶次けいじくん、よんさまを止めてくれっしー!」


「おう、千歳ちとせさんが、嫌がっているんだぜ。よんたん。そういうのは皆が寝静まった時にやってくれだぜ?」


「なんや。夢の中かと想ったら違ったんかいな。まったく、慶次けいじくん。少々、でこぴんが痛すぎたんやで?わい、後頭部が破裂して、脳漿が飛び散ったんかと想ったんやで?」


「いやあ、すまないんだぜ。これでも手加減したつもりだったんだがだぜ。河童の妙薬も塗ったから、しばらくすれば、痛みも消えるんだぜ」


 おお。ほんまや。腫れあがった額がどんどん治っていくんやで?河童くんはすごいんやで?これは、とっ捕まえて、この妙薬を売りにだしたら、一攫千金なんやで?


「そういうよこしまな考えはやめておくんだポッポー。河童の妙薬は善良な心を持つモノには良薬となるが、よこしまな心を持つものには猛毒になるんだポッポー」


「うわっ!痛い!しみるんやで!わいの額に火が着いたかのように痛いんやで!すまんかったんやで!わいは善良な心に生まれ変わるんやで!」


「まったく、自業自得とはこのことだっしー。しばらく、痛みでのたうちまわっているのがお似合いなんだっしー。河童くん、ごめんっしーね?よんさまは根は善良な人間だっしー」


「ケケッ。別に気にしていないのだケケッ。昔から、オイラたちの妙薬を使って、一儲けしようと考えているニンゲンは多いんだケケッ。まあ、そういう奴は自滅するように世の中できているものだケケッ」


「ほんますまんやで!だから、この痛みを止めてほしいんやで!ギギギッ!」


「おお、よんたんが痛みのせいか、のたうちまわっているんだぜ。おい、河童。そろそろ、許してやれなんだぜ?」


「しかたないんだケケッ。よん。ちょっと、こちらに尻を向けるんだケケっ」


 こ、こうでっか?優しくしてほしいんやで?おっふううう!


「ふう。これで処置は終わったんだケケッ。しかし、よんは、ウンコをした後に、ちゃんと尻を吹いているのか?ケケッ。ちょっと、手についてしまったんだケケッ。手を洗ってくるんだケケッ」


「ああ。痛みが和らいできたんやで。やっぱり、ニンゲン、あわよくばで一儲けしようと企んだらいけませんなあ?汗水流して、働いてゼニを稼がんとあきまへんわ」


よんさま、許してもらえて良かったしーね?これからは真人間として生きてくれっしーよ?」


「まあ、よんたんは、金に汚いところがあるからなあだぜ。生きていく分があれば充分だろうが?だぜ」


「それを言い出したら、慶次けいじくんも大概やで?傾奇者の服は大層高いんやろ?趣味として考えても、えらい出費になるんやで?」


「うん?ちゃんと日銭稼ぎの仕事をやっているんだぜ?それで買っている服なんだ。別にひとさまから奪った金じゃないだけマシなんだぜ」


慶次けいじくんは偉いっしー。よんさまはいくさに行くと、敵兵の鎧を奪っては、それをお金に換えているんだっしー。少しは、人捕りをして、奴隷市に流してほしいところっしー」


「いやあ、そんなことすると、買い戻してくれるほどその家族が金を持っていたらええけど、そうじゃなかったら、そいつはそのまま、どこかよそ様の国に売られてしまうやんか?それは可哀想やなあ想って、鎧だけもらっているだけやで?」


「どっちも優しいとは想えないのは気のせいか?ポッポー」


「フシュルルルー。まあ、いくさで命を落とさないだけマシだと想っておけばいいのだフシュルルルー。生きていれば、いつかは報われる日がくるかもしれないのだフシュルルルー」


「まあ、そんな日がくればいいんやけどな?わい、村から飛び出して、針の行商人をやっていて、毎日、夜盗と命の取り合いをしてましたからなあ?信長さまに拾ってもらえんかったら、千歳ちとせちゃんとも出会えず、野垂れ死にしていた可能性のほうが高いんやで」


「信長さまは僕とよんさまの愛のキューピッドっしーね。そう考えるとっしー」


「きゅーぴっど?そりゃ、なんなのだぜ?」


慶次けいじくん。なんでもデウスの教えでは、男女の仲を繋ぐ天使っていうけったいなモノがおるらしいんやんか?それで、キューピッドってのおって、そいつが、心臓に矢を撃ち込むんや。撃ち込まれた相手は、女性を見ると惚れこんでまうって言う話やんか?」


「ふうううん。けったいな話なんだぜ。俺様が弓で射た相手は、死んでしまうんだぜ。残念ながら、俺様は信長さまみたいに心臓に矢を撃ち込んでも、相手を死なせない技術は持ち合わせていないんだぜ。今度、コツを信長さまに聞いてみないとダメなんだぜ」


 あかん。宗教的な話なのにまったく通じてないんやで?慶次けいじくんには。

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