表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/124

ー旅立ちの章48- 愛が先なんかなあ?それとも性欲が先なんかなあ?

「では、まず、我らの隠れ里へと向かうんだフシュルルルー。そして、カラス天狗に問いただすのだフシュルルルー。なぜ、よんの命を狙うようになったのか。それを解明するのが先決なのだフシュルルルー」


「それが良いと拙者も想うんだポッポー。よん、さっそく旅支度をするのだポッポー。カラス天狗に会いに行くのだポッポー」


何を勝手に話を進めているんや。わいはひでよしくんに足軽10人長に任命される身やで?これから、忙しくなるんや。そんな勝手なことしてたら、ひでよしくんに大目玉を喰らってしまうやんけ!


「おお、よんたん。出世しそうしそうと言っていたのはマジなのかだぜ!いやあ、よんたんの才能がやっと認められたってことなのかだぜ。これで給料がガンッ!と上がって、千歳ちとせちゃんも大喜びなんだぜ!」


よんさま。マジなのっしー?なんで、それを先に言わなかったんだっしー?それなら、お赤飯を用意してたって言うのにっしー!」


「い、いやな?まだ、正式に決まったと言うわけではないんやで?明日、信長さまが論功行賞をやるから、その席で、ひでよしくんが足軽30人長になるっぽいなんや?だから、ひでよしくんの右腕である、わいも出世できるんちゃうかな?って言う話なんや」


「じゃあ。よんさま、これから忙しくなるっしー。僕とイチャイチャしている暇なんか、無くなってしまうっしー。出世できるのは嬉しいけど、よんさまと会える時間が減るのは寂しいっしー」


「ごめんやで。千歳ちとせちゃん。でも、わいの夢は、ひのもとのいちの強者つわものと言われたいんやで?もちろん、もうひとつ夢があるんや。千歳ちとせちゃんをひのもといちの幸せモノにしたいってことやで?」


「僕は今でも、ひのもといちの幸せモノっしー。よんさまと一緒に居られるだけで充分、幸せっしー」


ああ、千歳ちとせちゃんが愛おしいんやで?ここで、抱き寄せて、その魅力的な唇をけがして、押し倒して、着物を脱がせて、合体したいところなんやで?


「だ、だめだっしー。皆が見ているっしー。僕、見られながらは嫌なんだっしー」


「なあなあ。よんたん、千歳ちとせさん。いちゃつくのは良いんだけど、皆がガン見しているんだぜ?長寿さまなんか、鼻息荒くして、フシュルルルー!フシュルルルー!って、うるさいんだぜ?」


「フシュルルルー!そんなことを言わなくていいのだフシュルルルー!くっ。ニンゲンのまぐわいなど、なかなかに視ることが出来ないのだフシュルルルー!なんで、貴様はいらぬこと言うのだフシュルルルー!」


千歳ちとせちゃん。ちょっと待ってくれやで?長寿さまくんを酒壺の中に突っ込んでおくからな?こんなスケベな蛇は見たことがないんやで?」


「仕方ないんだポッポー。蛇と言う種族は、ニンゲンの性欲に敏感に反応してしまう生き物なんだポッポー」


「ケケッ。少し間違っているんだケケッ。性欲に敏感に反応するだけではないのだケケッ。ニンゲンに性欲を呼び起こさせるのが蛇なんだケケッ」


「なんや?その鶏が先か玉子が先かみたいな言い方は。河童くんが言いたいことがよくわからないんやで?」


「ケケッ。上手く説明できないのだけど、動物や神さまは人間の欲求を膨らませて、それを喰らい、自分の神力へと変換することができるんだケケッ。蛇という種族は人間の性欲が大好物なんだケケッ。だから、酒の中に入り込んで、自分の神力を混ぜ合わせて、媚薬に変えるんだケケッ。そして、その酒を飲んだニンゲンは性欲が5割増しになるんだケケッ」


「ということは、わいは長寿さまくんの媚薬がふんだんに仕込まれたまむし酒をたらふく飲んでもうたから、千歳ちとせちゃんの顔を見つめるだけで、いやらしい気分になってしまうってことなんかいな?」


「僕もさっきから、おかしいと想っていたんだっしー。今日はいやに身体がうずいて、お腹の奥底が熱くなるのは、長寿さまくんのせいだったのかっしー。よんさまが3枚眼から2枚眼に見えて、困ってしまうんだっしー」


「あれ?でも、おっかしいんだぜ?俺もまむし酒をたらふく飲んでいるって言うのに千歳ちとせさんを視ても何ともないんだぜ?媚薬って言うのなら、俺様のいちもつも、はちきれんとばかりになっていてもおかしくないんだぜ?」


「フシュルルルー。それは性欲は食欲には勝てないからだフシュルルルー。慶次けいじ、お前はさっきから、熊肉をバリバリ喰っているが、まったく満たされているようには視えないのだフシュルルルー」


「ああ。言われてみれば、そうなんだぜ。なんか、異様に腹が減っているんだぜ。食べても食べても、全然、腹が膨れる気がしないんだぜ。確かに腹が減っている時ってのは、いちもつというか、エロイ気分になれないんだぜ」


「た、多分、僕のせいだッチュウ。僕の旺盛な食欲が慶次けいじさんに影響を及ぼしている可能性があるんだッチュウ。でも、なんで、こんなことになっているでッチュウ?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

cont_access.php?citi_cont_id=886148657&s

ツギクルバナー

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ