ー旅立ちの章44- 河童くんの口に太くて長いきゅうりをつっこむんやで?
鳩のまるちゃんがまたわけのわからんことを言いだしたんやで?ほんま、いい加減にしてほしいところなんやで?
「とりあえず、まるちゃんのウンコは役に立っているって言うことにしときまっせ?で、その割には、わいは河童くんや長寿さまくんに、わいの所在がバレてしまったのはどういうことなんや?」
「フシュルルルー。それはワシの神力が注がれた酒を飲んだからだフシュルルルー。一時的にではあるが、四、貴様の力が高まったことで、まるのウンコの力を超えたんだフシュルルルー」
ああ、なるほどやで?すべては、この長寿さまくんのせいやったというわけやったわけか。やっと謎がとけたんやで?
「ってことは、この蝮酒が全ての原因だったと言いたいのか?だぜ。長寿さまよ」
「そうだフシュルルルー。貴様たちは知らず知らずに神の肉体を口にしていたんだフシュルルルー。まあ、ワシもこればかりは計算違いだったんだけどなフシュルルルー」
「ケケッケケッ。計算違いでも、おかげでこの男の所在がわかったんだケケッ。長寿さま、お手柄だったんだケケッ!」
くっ。この河童くんをどつきまわしたいんやで?でも、そんなことしたら、わいの産まれたばかりの赤ん坊のような左手の小指が骨折しそうな気がするんやで?
「ケケッ。殴りたいなら殴るが良いんだケケッ!オイラが敗れても、第2、第3のオイラの親族たちが、お前の命を狙い続けるんだケケッ!」
「なあ、まるちゃん。こいつをどつきまわしたいんやけど、どうしたらええんかな?しかも、こいつらの親族すべてをや。まるちゃんなら、知っているんやろ?」
「ううむ。ここで河童をどつきまわしたら、余計に事態が悪化するんだポッポー。拙者としては和解することを提案させてもらうんだポッポー」
「えええ?そんなの面倒くさいやんか?どつきまわして、わいの恐ろしさをその魂に刻み込んだほうが良くないでやんすか?」
「まあまあ、四たん。相手がどれほどの規模なのかもわからないうちに喧嘩をふっかけるのは、よしたほうが良いんだぜ?まずは、どつきまわして、情報を引き出すことから始めたほうがより効率的なんだぜ?」
あかん。慶次くんがまともなことを言うのかと期待してたんやけど、どっちにしろ、どつきまわすのは変わらんかったんやで?やっぱり、慶次くんはこぶしで語り合うしか言語を習得してないんやで?
「ねえねえ。河童くん。きゅうりを食べるっしー?朝、畑で取れたてのきゅうりがあるっしー。本当は四さまと今夜、食べる予定だったけど、河童くんにあげるっしー」
ああ。もったいないやんか?そのきゅうりは長さと良い、太さと良い、千歳ちゃんに食べさせるにはちょうど良いやつやったやんか?わいが農家のひとに頭を下げて、もらってきたやつなんやで?
「きゅ、きゅうりがあるのか?ケケッ!オイラ、きゅうりにはすっごくうるさいんだケケッ!できるなら、そのきゅうりを食べたいんだケケッ!」
なんや?河童くんが恍惚な表情にかわっているんやで?そんなにきゅうりが好きなんかいな?じゃあ、尻の穴からつっこんでやろうかいな?
「四さま、そんな喧嘩腰にモノを言っちゃダメっしー。いくら、命を狙われたからと言って、そんな態度を取るのは感心できないっしー。もっと、器の大きな男にならなきゃだめなんだっしー」
「そないなこと言われても、河童くんが、わいの命を狙い続けるから、悪いんやで?わいは悪くないんやで?」
「四さま!そこに正座するっしー!そんな小さいことを言う四さまはみっともないんだっしー!」
あ、あかん。千歳ちゃんを本気で怒らせてしまったんやで?わい、このままだと、1カ月イチャイチャ禁止令を発布されてしまうんやで!堪忍や!後生や!千歳ちゃん、機嫌を直してほしいんや!
「それなら、四さまがその河童くんにきゅうりを食べさせるんだっしー。そして、河童くんと仲直りするっしー。それができたら、僕は四さまを許すっしー」
わ、わかったやで?だから、そんなに目くじら立てんといてくれやで?
「ほれ、河童くん。わいのいちもつのようにそそり立ったきゅうりやで?ちゃんと味わって食べるんやで?」
「ありがたき幸せだケケッ。ほっほお!これは美味いきゅうりだケケッ!長さと良い、太さと良い、そして、この舌に残る清涼感。これぞ、きゅうりなのだケケッ!」
河童くんは縄で縛られているから、わいが河童くんの口に押し込むようにきゅうりをぶち込んでいるんやで?ほら、どうや?わいのきゅうりは?もっと、恍惚な顔をせんかいな!
「はわわわわ。このきゅうり。本当に美味しんだケケッ。太陽の日差しをたっぷり浴びて、丹精込めて作られているのが手に取るようにわかるんだケケッ。こんなに美味いきゅうりはなかなかに味わえないんだケケッ」
河童くんが口の中にきゅうりをねじ込まれているのに、涙を流しているんやで?ほんま、河童くんは好きものやなあ!わいの嗜虐心を刺激するんやで!




