表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/124

ー旅立ちの章42- わいの顔面評価点が低いのは、神さまのせいなんかなあ?

「ん?こっしろーくん、それに鳩のまるちゃん。一体、何の話をしているんや?わいにもわかりやすく説明をしてくれやで?」


「僕にははっきりとはわからないでチュウ。でも、ご主人さまからには何かしら、特別な力を感じるでチュウそれに、ご主人さまの奥方さまにも特別な力を感じるでチュウ」


「奥方さまってのはやめてほしいっしー。僕とよんさまは今度の6月に籍を入れるけど、まだ、正式には夫婦じゃないっしー。こっしろーくん、もう1本、ソバを食べるっしー?」


 ありがたき幸せでッチュウ!と言いながら、ねずみのこっしろーくんが千歳ちとせちゃんからソバを1本、手渡されているんやで?あんまり食べさせると、丸々と太ってしまうんやで?


「僕はそんなに大きくならないねずみでチュウ。まあ、大神おおかみの使徒になれれば、力を授けられて、ニンゲンに変身したり、自分の身体の大きさを自由に変えれるようにはなるかもでッチュウ」


「なんや。神さまの使いになると、そんなことも出来るんかいな?それは驚きやで。で?変身すると、ねずみ男にでもなれるんかいな?」


「出来ることなら、絶世の美男子に変身できるようになりたいでチュウ。でも、僕は多分、ご主人さまと似たりよったりの顔になる可能性のほうが大きいんだッチュウ」


「あーははっ!それは残念無念なんだぜ。よんたんは2枚目どころか3枚目、いや?4枚目なんだぜ。せっかく、人間に変身できたところで、役得と言ったところはなさそうなんだぜ」


 慶次けいじくんはほんまに失礼やな。これでも、わいの顔は千歳ちとせちゃんが惚れこむほどの美青年なんやで?なあ、千歳ちとせちゃん。あれ?なんで、顔を横にそむけているんや?


よんさま。男は顔じゃないっしー。中身っしー。僕はよんさまの中身に惚れたっしー。だから、顔のことは禁句なんだっしー」


「ちょっ、ちょっと、待ってくれやで?わい、千歳ちとせちゃんが、わいの整った鼻立ち、美麗なマユ、そして、だれをも魅了する眼に惚れたんじゃないんでやんすか?」


「あーははっ!千歳ちとせさんが、そんなところを基準に惚れこむわけがないんだぜ。顔が基準だったら、よんたんじゃなくて、千歳ちとせさんは俺を選んでいたんだぜ?」


 まあ、慶次けいじくんの言う通りやわな?慶次けいじくんがわいより美男子なのは、自分も認めるところやで?でも、慶次けいじくんは飛びぬけていると想っていた分、わいは普通より上と言ったところだと想っていたんやで?


「こんなことよんさまに言うのは、心苦しいんだけど、よんさまの友達の田中くん、彦助ひこすけくん並なんだっしー。弥助やすけくんや、ひでよしくんよりは遥かにはマシだけどっしー」


 があああん!あんな豚さんと牛さんのようなツラをしている田中くんと彦助ひこすけくんと、わいの顔の評価点は同じなんかいなあああ!わい、人間界から逸脱している弥助やすけくんと、ひでよしくんより遥かにマシ程度なんかいなあああ!


「あれ?そんなに悲観することちゃうかったわ。弥助やすけくんとひでよしくんより遥かにマシなら、そりゃ、人間界の基準から見たら、まだ人間なんやで?ああ、安心したんやで」


弥助やすけってのは黒い肌でバイの奴だったよな?よんたん。あれは、ひのもとの国の人間とは顔の作り自体が根本的に違うんだぜ。美醜感が根本的に違っている気がするんだぜ」


「そうやなあ?わい、南蛮人のあのごつごつした彫の深い顔がそもそも気味悪いんやで。なんや?あのひとらは、この世に産まれてきた時に、両親に顔が歪むほど、ぶんなぐられる儀式でも受けるんかいな?」


「うーーーん。産まれてきたばかりの時にそんなことはしないんじゃないっしー?それよりも【洗礼】って言う儀式をすると、弥助やすけくんは言っていたっしー。その時に、顔がぼこぼこになるような儀式をするんじゃないっしー?」


「デウスの教えはすごいんだぜ。あんなに、顔がでこぼこするくらいのことをするのか?だぜ。南蛮人には、あごが尻のように割れているような奴が多いんだぜ。きっと、その儀式のときに、あごが尻のようになるようにぼこぼこにしているはずなんだぜ!」


「怖い話やで?わい、なんだか世の中の闇を覗き込んだ気がするんやで?この話はここで一旦、やめた方が良いような気がしてきたんやで?」


「まあ、理由はどうであれ、何か不思議な力が働いているんだろうだぜ。それこそ、神さまの力が関係するのかもだぜ?」


「よくわからない現象って言うのはおこるもんだっしー。世の中には手の指が1本多いひともいるんだっしー」


「せやなあ。具体的に名前をあげるのは、なんだか危険な香りがするから、言えへんけど、指が1本多いひとは確かにおるからなあ?親がその子が赤ん坊のときに、包丁でばっさり切ってしまうみたいやけどな?」


「その話に関連して、からすにも足の指の数が少なかったり多かったりするものがいるポッポー。あれは大神おおかみの使徒である可能性が高いから、無碍に扱わないようにするんだポッポー」


「じゃあ、たまに川魚で眼がひとつしかないのが獲れるけど、あれも神さまの使いなのかだぜ?まるちゃんよ」


「そうだポッポー。一つ目は大神おおかみの使徒だポッポー。くれぐれも喰おうなどと想わずに川に帰してやるのが良いんだポッポー」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

cont_access.php?citi_cont_id=886148657&s

ツギクルバナー

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ