ー旅立ちの章34- 鳩のまるちゃんが、わいの頭の上でウンコしやがるんや!
なんや?鳩のまるちゃんが力み始めたんやで?って、お前、このクソ鳥!なにを大量のウンコをわいの頭でプリプリしてるんや!
「ふーいポッポー。食べ過ぎたから、ウンコがたくさん出てしまったんだポッポー。では、ここからが本番だポッポー」
「おい、ちょっと、待ちいや!ほんまにただウンコしただけやったんかいな!なんか、流れ的に、わいの隠された力が引き出されるんかいな?って期待してしまったやんか?」
「す、すまんポッポー!頭のうえでウンコをしたのはわるかったポッポー!だが、拙者のウンコ自体には、意味があるんだポッポー!」
「お前のウンコに何の意味があんねん!まったく、いっつもどっこでも、プリプリとわいの頭に乗せおってからに!このウンコの匂いのせいで、わい、比喩表現抜きで、鼻つまみ者やで!」
「ケケッケケッーーーーーーーーー!臭いんだケケッーーーーーー!」
ほら、見てみいや?河童くんが泡吹いて、倒れてもうたやんけ?河童くん、大丈夫かいな?って、あれ?
「なんで、こんなに河童くんは苦しんでいるんや?臭い言うても、所詮、鳩の糞やで?泡吹いて倒れるほどでもないやろ?」
「そうっしねー。僕も慣れたって部分はあるかもしれないけど、失神するほど臭いって想ったことはないっしー。河童くんは、そんなに鼻が良いんっしー?」
「いや。河童の能力が上がるのは、水際においてなんだぜ。こんな水が満足にもないようなところで、失神するほど、鼻が利くようにはならないはずなんだぜ?」
「ポッポッポー。やっと、拙者のウンコの意味がわかってくれたと想うんだポッポー。河童が苦しんでいるのは、拙者のウンコのおかげなんだポッポー」
はあ?このクソ鳥、何を自分の手柄のように言うてますんや?あんたのウンコの匂いが原因とは、想えないんやで?
「まあ、聞くんだポッポー。拙者のうんこには2種類あるんだポッポー。まず、今、四の頭に乗せた黒色のウンコは、四の体臭を約10倍に引き上げる効果があるんだポッポー。そして、茶色のウンコは、四の体臭を10分の1に引き下げる効果があるんだポッポー」
「なんか、えらい適当なことを言ってるんやで?このクソ鳥は。大体、わいの体臭が10倍になったら、さすがに千歳ちゃんや慶次くんにも悪影響があるやろ?」
「そうっしねー。四さまの体臭が10倍になったら、20メートル先からでも、よんさまの匂いがわかるようになるっしー。まるちゃんは、適当なことを言っているっしー」
「ポッポー。説明が悪かったポッポー。四はある眠れる力のおかげと言うか、その所為と言うか、人間には悪影響を及ぼさない身体からの匂い。要は【力】が漏れ出しているんだポッポー。その【力】が、神に悪影響を及ぼすんだぽっぽー。それを拙者のうんこで、【力】が漏れ出す分を調整しているんだぽっぽー」
「ん?わいの【力】?どういうこっちゃなんや?もう少し、詳しく説明を求めるんやで?」
「正確に言うと、四は知らず知らずに、神に悪影響を及ぼす【力】をダダ漏れさせているんだポッポー。それを拙者のウンコで相殺させているんだポッポー。算数で言うのであれば、四は10の【力】をダダ漏れさせている時があるんだぽっぽー。それを拙者のウンコで9にしたり、1にしたりしているんだポッポー」
「ん?どういうことだぜ?算数の苦手な俺にはさっぱり意味がわからないんだぜ?
わいはなんとなくわかった気がするんやで?慶次くん。
「要は、鳩のまるちゃんのウンコは色によって、わいの【力】を減らす量が違うと言いたいっぽいんやな?例えば、ウンコの色が黒やったら、鳩のまるちゃんの力は【1】なんや。だから、10引く1で、わいの力は【9】となるわけっぽいなあ?」
「ということは、まるちゃんのウンコの色が茶色だったら、それは【9】の力があって、10引く9で、四さまの力は【1】しか発揮されないって理解で良いんだっしー?」
「そんな感じで想ってもらえると助かるポッポー。普段は茶色のウンコを四の頭にしているから、普段の四の【力】は【1】以下に抑えられているんだぽっぽー。だから、四はその【力】を河童やその他の神に感知されることは、ほとんど、なかったっと言うことだポッポー」
「えっ?まるちゃん、どういうこっちゃ?その言い方だと、わいが、今まで、河童くんのような奴らに命を狙われてこなかったのは、まるちゃんがわいの力を抑えてくれいたってことになるんやで?」
「まさにその通りだポッポー。四は【力】を調整できるほどには覚醒できていないんだポッポー。だから、【力】が多く漏れ出している時には、拙者がその【力】の漏出を調整してきたんだポッポー」
鳩のまるちゃんが一度、クルックークルックーって鳴くんやで?
「四はいつでもいかなる時でも【力】を【10】出せる段階ではないんだぽっぽー。それこそ、拙者が何も手を加えなくても【1】しか出せない時もあるんだポッポー。要は、【力】の発現が不安定なんだぽっぽー。だから、今の四の存在を神に知られるわけにはいかないんだぽっぽー」